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96.入団するには

いつも読んで頂きありがとうございます。

「あのぉ、魔術師団は学院の成績が重視されるんですか?」

と、ノエル兄様。

「ん?ノエル様は魔術師団に興味あるのかな?」

と、ハリー。

「はい。将来は魔術師団に入りたいです。」

「そっかぁ〜。えーっと魔術師団の入団には学院の成績も必要だけど、魔術の威力、速さも必要だよ。」

「あと、臨機応変な対応力もね。」

と、ミア。

「それに、魔術だけでなくある程度接近戦に対応できることも必要ね。間合いを詰められたら魔術より効果的だからね。」

と、レティ。

「威力と速さ……。なるほど。わかりました。」


「俺は魔物討伐団に入りたい!」

「あっ、俺も俺も。」

と、ジーン兄様とヴィー。

「おっ、良いねぇ〜。じゃあ、2人は戦闘能力や持久力を鍛えないとだね。」

と、ヘクタール。

「魔術よりも持久力がないと魔物討伐には向かないからね。」

と、ブライアン。

「……学院の成績は?」

と、不安そうに聞くジーン兄様。

「あははは、安心して。そこまで重要視されてないから。一般常識があればなんとかなるよ。まぁ、学力はあればあるだけ良いけど。」

と、ジェイコブ。

「学力よりは、魔物の知識だな。それと対応能力の方が重要だな。魔物はどんな動きをするか、わからないからな。」

と、ルーク。

「あのぉ、魔物討伐団は魔術がなくても大丈夫なんですか?」

と、私。

「まぁあ、あれば良いけどなくても大丈夫だよ。現に俺、平民で【無】属性だしね。でも、副団長にもなれたよ。魔物討伐団は、家柄とか属性とか関係なく実力主義だから。」

と、ジェイコブ。


魔物討伐団が実力主義って言っても、平民で【無】属性。それでも副団長になるってことは、相当な実力の持ち主なのねぇ〜。

実力さえ付けられれば、私の居場所も見つかるってことかしら?

「私も、魔物討伐団入れますか?」


「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」

「……まぁ、一応女性が入れないわけではないんだけど。なぁ?」

と、ブライアンはヘクタールに助けを求める。

「あぁ。基本、男社会で入ってもすぐ辞めていくんだ。訓練についていけないって。」

「現在も女性団員は1人もいないしな。」

と、ルーク。

「じゃあ、入れないわけじゃないんですね。私、魔物討伐団入団を目指します。」

「ジョ、ジョアン?何を…何を言ってるんだ?」

と、お父様。

「だって実力主義なんですよね?魔術もなくても大丈夫でーー」

「ダメだ!可愛いジョアンが、あんな魔物みたいに飢えた男所帯の所なんて危なすぎる!!」


「「「「「………。」」」」」

あぁ〜そっちなのね。

魔物が危ないとかじゃなく、娘の貞操が危ないと。

お父様、そんなこと言うから、みんなからジト目で見られていること気づいてぇ〜。


「ともかく、みんな学院を卒業してからのことなんだからね。スタンリーも。」

と、お祖母様に言われる。


「「「「はーい。」」」」

「いや、しかし…。」

お父様、そこは返事しておきましょう。

「学院卒業の前に冒険者ギルドで腕試しも有効だぞ。魔物討伐団にしても魔術師団にしても、冒険者ギルドのランクが高ければ、それだけ入団の基準にもなるからな。ガハハハ。」

と、ドミニク。


「「「「冒険者ギルドのランク。」」」」

目をキラキラさせる、私達。

「じゃあまずは、冒険者ギルドでランク上げだな。」

と、アラン兄様。


「「「「おぉーーーー!!!!」」」」

盛り上がる5人を見ながら、大人達は考える。


「はぁー、あえてその事を言わなかったのに……。何で言っちゃうかな、ドミニク団長。」

と、頭を抱えるスタンリー。

「大丈夫よ。ジョアンはまだ5才だもの。ノエル達が先にギルドに登録するから、まだ安心じゃないの。今のギルドが、どんな感じかわかるんだもの。」

と、マーガレット。

「そうよ、お兄様。アランもヴィーも先に登録するんだから大丈夫よ。それに……諦めも肝心って言うじゃない?」

と、ジュリエッタ。

「ジュリー、それはフォローになってないよ……。」

と、ギルバート。

「もう、いい加減諦めなさい。ずっと守っていけるわけないのよ?いずれはこの屋敷も出るんだろうから。」

と、リンジー。

「そうじゃ。まさか結婚もさせずに、屋敷に閉じ込めるつもりじゃあるまいな?あの子達のことを考えたら、本人のやりたい事を応援してやるのも親の務めじゃよ。ワシらもそうじゃったからな。」

と、ウィル。

「はぁ〜、わかってはいるんですけどね。どうしても心配で。ジーンならまだしも、まさかジョアンまで魔物討伐団とは。」


「「「「あぁー。」」」」

「ナンシーの時は何人かいたのよね?女性団員。」

と、リンジー。

「えぇ、おりました。私を含めて5人ほど。」

「その方たちと連絡取れるかしら?」

「はい。取れると思いますが…。」

「ちょっとジョアンを含めて、お茶会でもしましょうか。実際、入団していた女性の話を聞けばジョアンの気持ちも変わるかもしれないじゃない?」

「母上、もし、話を聞いてジョアンが更にやる気になったらどうするのですか?」

「……その時はその時ね。それに、学院に入学してからも8年あるのよ?」

「でも、ジョアンじゃからなぁ〜。」

「父上〜、不安を煽るような事は止めてください!」

スタンリーは酔いもあって、もう泣きそうだ。



スタンリーを不憫と思うものの、ジョアンの気持ちは揺るがないと誰もが思っている。

もし、本当にジョアンが魔物討伐団に入団したらスタンリーはどう思うのか……。


ジョアンを見ると、ノエル達と楽しく談笑している。

時折り頬が膨らむのは、ジーンやヴィンスに揶揄われるから。

学院入学まで、あと5年。【無】属性で規格外のスキル持ち、加えて前世の記憶持ち。

今後、どんな道を選ぶのか不安や心配もあるが、それと同時に楽しみでもあり期待をしているのも事実だった。きっとジョアンなら、何かやってくれるんではないかと…。




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