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83.頑張らなくて良い?

いつも読んで頂き、ありがとうございます。

お祖父様達が滞在して、1ヶ月。

週3回のお祖母様との訓練やヴィー達との雪遊び、その合間に色々と料理をしてあっという間だった。

前世と同じように、月末には仕事納めをしたジュリエッタ叔母様とギルバート叔父様もやって来て年越しに向けて準備をしていた。


こちらの年末年始は初めてねぇ〜。

いったいどんな事したり、食べたりするのかしら?


そう考えながら、いつも通り厨房へ向かう。

「おはよー」

今日はエイブさんとベンが朝番なのね。

「おう、お嬢。おはよう」

「おはようっす。ジョアンちゃん」


朝食はパンケーキのワンプレート。

ジーン兄様とヴィーが気に入って、ここ最近パンケーキ率が高い。今朝の付け合わせはサラダとソーセージと目玉焼き。

朝食を作りながらエイブさん達に聞く。

「そう言えば、年末年始って食べるもの決まっているの?」

「ん?どういう意味だ?」

「えーっと、前世の私の国では31日に年越し蕎麦っていう物食べて、年明けにお節料理って言う特別な物食べたの。だから何を食べるのかな?って思って」

「いや、別に特別な物は食べないな。ただ、パーティーはするぞ」

「へぇ〜、パーティーってどんな?」

「この屋敷の場合、31日は身内だけ、年明け7日にお客様を呼んでのパーティーだ。まぁ、いつもより豪華な料理だな」

「ふ〜ん。じゃあ、楽しみにしてるね」


「……なぁ、お嬢、何かアイデアないか?」

「へっ!?どういうこと?」

「いや、ほら、今年は大旦那と大奥様、ジュリエッタ様家族もいるだろ?だから、考えんの大変でよー」

「あぁ〜そういう事。身内って言うのは?私達家族、お祖父様達、ロンゲスト家ってこと?それとも使用人もみんな?」

「あぁ〜、今年は使用人も私兵団も全員って言ってたぞ。旦那が」

「ジョアンちゃんが、みんな家族って言ってくれたおかげっす。まぁ、中には実家に帰る人も何人かいるけどねー」

「じゃあ、ビュッフェはどう?」


「「ビュッフェ??」」

「うん、えーっとセルフ方式の食事。料理を大皿や鍋のまま並べて、各自好きなものを取り放題、食べ放題にするの。そしたら、給仕しなくてもいいし好きな物だけ食べられるから良いと思うんだ」

「おう、そりゃ助かるな。その場合、席はどうするんだ?」

「ん〜と、演習場にテーブルと机持っていけば良いんじゃないかな?あそこなら暖かいし、広いから良いんじゃないかな?料理は真ん中にまとめて置いて、周りにテーブルとか設置したら。もちろん、飲み物もセルフでね」

「あー、だと料理さえ作ってしまえば、あとは呑めるんだな」

「あははは、そうだね。あっ、それに私のストレージがあるから、今から空いた時間に作っておけばーーー」


「「当日が楽!!」」

「正解!!なんなら、参加するメンバーで手の空いてる人に手伝ってもらっても良いんじゃない?皮むきとかなら出来るでしょ?お父様の許可は必要だけど…」

「そうだな、俺から旦那に話してみるよ。当日楽する為には、残り3日で作らねーとな。メニューは、どうするよ?」


「ん〜、パーティーだよねぇ。ローストビーフ、クリームシチュー、ピザ、唐揚げ、サンドウィッチ、フライドポテト、サラダは2、3種類ぐらいかなぁ〜」

パーティー=クリスマスって感じで良いかしらね?

パスタもあれば良いんだけど、未だに麺類は見てないからねぇ〜。また、今度タイキさんに会った時に聞いてみましょうかねぇ〜。

「クリームシチュー?何だ?」

「それにピザって何なんだかわからないっす」

「クリームシチューは、小麦粉と牛乳で作るスープ。ピザはパン生地みたいな物にトマトソースと具材とチーズをのせて焼いたものだよ」

「何だかよくわからねーが、お嬢が言うんだ美味いんだろ?」

「美味い!!」

そう言って、エイブさん達にサムズアップをする。

それを見てエイブさんとベンは笑顔になる。

「じゃあ、今日はホワイトソースを使うクリームシチューとグラタンを作ろう!」


「「おーー!!」」


「…と言っても、まずは朝食だね」

2人もそれに頷き、急いで残りの準備をする。



ーーーモーニングティータイムにて。


「ジョー、今日何か予定ある?」

ノエル兄様が聞く。

「今日は、年末パーティーの下拵えするつもりだけど…。どうしたの?」

「あー、そっかぁ。いや〜、みんなで街に行こうって話してたんだ」

「えぇーーーーっ!行きたい、スゴく行きたい!!あっ…でも、準備しないと…」

シュンとする私を見て、4人は顔を見合わせて苦笑する。


「ねぇ〜ジョアン、あなたが料理をしてくれるのは嬉しいけど、そんなに頑張らなくて良いのよ。あなたは、まだ5才なんだから遊んでいたって良いのよ」

と、お母様が言う。

「そうだぞ。年末パーティーまで、まだ時間があるだろ?それに年末は身内だけなんだ。またバーベキューだって、みんな喜ぶと思うぞ」

と、お父様。

「俺、肉が良い!!」

「あっ、俺も、俺も!!」

と、ジーン兄様とヴィーも言う。


「本当に良いの?」

確認の為に聞くと、全員が笑顔で頷く。

「ありがとうございます。じゃあ、私もお兄様達と街に遊び行くーー!!」


「「っしゃーー!!」」

ジーン兄様とヴィーが声を揃え、

「ジョー、いっぱい美味しいもの食べようね」

とノエル兄様が言う。

「迷子にならないように、ちゃんと俺たちの側から離れるなよ」

とアラン兄様が注意をする。



この前、孤児院には行ったけど、他は見てないからねぇ〜。楽しみだわぁ〜。

ジョウ商会も見てみたいし、スティーブさんやダニエルさんの店も見てみたいわねぇ〜。




誤字、脱字報告ありがとうございます。

本当に助かります╰(*´︶`*)╯♡

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