表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

62/561

62.叔母家族

「とりあえず準備しよっか。えーっと、まずは在庫チェックかなぁ」

冷蔵庫とパントリーの在庫を確認して、何を作るか考える。


「よしっ!唐揚げ、ジャガトサラダ、野菜オムレツ、タマオングラタンスープ。デザートにシャーベットにしよう!!」

「タマオングラタンスープ?」

「シャーベット?」

「タマオングラタンスープはタマオン炒めたスープにパンとチーズのせて焼いた物。シャーベットはジュースを凍らせた物かな。あっ、唐揚げは塩味、ガーニック塩味にしよう!」


「「「了解!!!」」」


「唐揚げはエイブさん、サラダとオムレツはアーサーさん、スープとデザートは師匠で。お願いします」


「「「お願いします」」」


「あっ、エイブさん。コレも使って、食べ比べしよう」

ストレージから、ルフバードの肉を出し渡す。

「お嬢、寮からくすねたのか?」

「人聞きの悪いこと言わないで、ちゃんとお願いして貰ってきたの。あっ、師匠。タマオンは薄切りした後にバターで茶色になるまで炒めて。焦がさないようにね」

「OKっす」


「じゃあ、その間にシャーベットを作ろう」

ミランジジュースをトレイに入れて冷凍庫へ。

「ん?ジョアン様、終わり?」

見ていたベンが聞いてきた。

「うん、ある程度固まってきたら、かき混ぜてまた凍らすのを繰り返すだけ。簡単でしょ?」

「簡単すぎっすよ。本当にシャーベットってやつができるんすか?」


「できるよ。あっ、タマオンいい感じだね。じゃあ、そこに、よっこいしょ……コレを入れる」

ストレージから、前に作ってしっかり存在を忘れていた鶏がらスープの入った寸胴鍋を出す。

「ばばぁの掛け声」

「うるさいよ(身体は子供だけど、ばばぁだよ)」

師匠に文句を言いながら、タマオンを炒めた鍋に鶏がらスープを加えていく。

「塩胡椒をして…うん、出来たら。はい、味見してみて」

ベンに小皿を渡す。

「うっま」

「でしょ?あっ、エイブさんとアーサーさんも味見する?」

「「する」」

2人にも小皿を渡す。

「美味い!」

「うまー。コレがあのゴミ?」

「ゴミじゃないの、鶏がら。いい味出るでしょ?」

「今まで捨ててたの、勿体なかったな…」

「でも、今度からすぐ捨てなかったら良いんじゃない?節約にもなるよ」

「おう、お嬢の言う通りだな。他にも捨ててた物で活用できる物があったら、教えてくれ」

「うん、気づいたら言うね〜」



*****



準備が一通り終わり厨房から自室に戻り、着替える。

「サラ、アニーちゃん具合どう?」

「はい、お医者様に診てもらいまして、やっぱり風邪のようです。解熱剤を飲みましたので、たぶん明日には熱が下がると思います」

「そう、なら良かった。ありがとう」


ーーー応接間。


「遅くなってごめんなさい。私もギルも仕事が立て込んでいて……」

ようやく、叔母家族がやって来た。

「いや、大丈夫だ。ギルバート、久しぶりだな。相変わらず忙しそうだな」

「お久しぶりです、義兄さん。まぁ、年末ですからねぇ。今日は、ゆっくり語りましょう」

お父様と叔父様は久々の再会を喜んでいる。

「ジョアンちゃんよね?産まれた時に会いに来た以来だから、初めましてね?スタンリーの妹で、あなたの叔母のジュリエッタよ」



【ジュリエッタ・ロンゲスト】

ロンゲスト伯爵夫人。スタンリーの妹。

元魔術師団副師団長。現高等大学院、教授。

【水】属性。



「私は、ジュリエッタの夫で君の叔父にあたるギルバート・ロンゲスト伯爵だよ。よろしくね」



【ギルバート・ロンゲスト】

ロンゲスト伯爵家の当主。ジュリエッタの夫。

王宮で文官をしている。

【土】属性。



「で、この子達が…ほら、自分達で挨拶なさい」

「俺は、長男のアランドルフ。15才だよ。こんなに可愛いお姫様がいるなら、早く会いに来たら良かったよ。ジョアン、俺のことはアランって呼んでね」



【アランドルフ・ロンゲスト】

ロンゲスト伯爵家、長男。15才。王立学院、騎士科。

【水】属性。



「俺は、次男のヴィンス・ロンゲストだ。えーっと、9才。ヴィーって呼んで良いぞ。俺の方が年上だから、何かあったら助けてやっても良い…痛っ」

アランドルフに叩かれてる。



【ヴィンス・ロンゲスト】

ロンゲスト伯爵家、次男。9才。

【雷】属性。



「初めまして、ジョアン・ランペイルです。ランペイル家長女、5才です。皆様にお会いできて嬉しいです。アラン、ヴィー仲良くして下さいね」

きれいなカーテシーで挨拶をする。

「やっぱり女の子は可愛いわねぇ〜」

叔母様が頭を撫でてくれる。

「俺も弟じゃなく、ジョアンみたいな可愛い妹が良かったよ。なぁ、ノエル、ジーン交換しーーー」

「「しない!!」」

食い気味で答え、2人はジョアンを守るように両側から抱きしめる。


「じゃあ、交換じゃなく俺の妹になーーー」

今度はヴィーが言うが

「「なるか!!!」」


「「「あっははははーーーっ」」」

それを見ていたお祖父様、お父様、叔父様は笑い出した。

「まぁまぁ、まずはご飯にしませんか?」

お母様が提案し、全員ダイニングに向かう。



私がダイニングに向かおうとすると、ノエル兄様に抱き上げられた。その横には護衛をするようにジーン兄様が。私がその状況に呆れて、小さくため息をつく。それを見ていたアランとヴィーは苦笑い。


はぁ〜本当に過保護すぎるわ。

アランとヴィーが揶揄ってるのも気づかないで…。どれだけ必死なのよ。アランは良く言えばフェミニスト、悪く言えばチャラいって、感じねぇ。ヴィーは俺様気質がありそうだけど、でも私を気遣っていたから根は優しい子なのねぇ。

にしても、ノエル兄様、ジーン兄様、アラン、ヴィー……顔面偏差値が高いわねぇ。私兵団もカッコイイ人ばかりだし、 異世界(こっち)ってイケメンしかいないのかしら?

はぁ〜眼福だわぁ〜。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★好評発売中★

html>
書籍情報はこちらから
★マグコミ様にてコミカライズ連載スタート★

html>
マグコミはこちらから
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ