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51.魔獣の肉

着替えを済ませ、ダイニングでみんなを待つ。

しばらくすると、ノエル兄様とジーン兄様、お母様は来るがお父様が来ない。

「お母様、お父様は?」

「あー、スタンは二日酔いよ。調子にのって呑むからよ」


「「「あぁー」」」

子供3人が納得する。

「スタンは放っておいて、朝食をいただきましょう」

お母様が言うと、朝食が運ばれてくる。

「あれ?パンがないけど?」

ジーン兄様が気付く。

「ジーン兄様、私が持ってます。今朝は私が作ったパンだから、焼き立てを食べて貰いたくて」

「ジョー、パンも作れるの?本当に最高の妹だよ」

「ありがとう、ノエル兄様」

3人の前に、パンを出す。


「「「「いただきます」」」」

いつの間にか、みんなで食事前の挨拶をするのが習慣となっていた。


「「「っ!!!」」」


「何?このふわふわのパン。王都でも食べたことないよ、初めて食べた」

「うっま!!こんなにパンって美味しかったんだな」

「これならスープにつけなくても、食べられるわねぇ」

「喜んでもらえて良かったです」



ーーーモーニングティータイム。


「ジョー、今日は何するんだ」

ジーン兄様が聞く。

「今日は、あとで私兵団で調理指導に行くの。週末行かないとマーティンさんとかに、教える事できないから」

「あー、確かにな。じゃあ、俺も一緒に行くよ」

「本当?ジーン兄様。一緒に行ってくれるの?嬉しい!」

「あっ、はいはーい。僕も一緒に行くよ」

「ノエル兄様も行ってくれるの?ありがとう」


((変な虫つかないように見張ってないと))

ノエルとジーンは、無言で目を合わせ頷く。


その後、食堂に行って使用人たちにも、ふわっふわのパンを渡した。もちろんパンは大好評だった。

いつもは1個も完食出来ないザックが2個食べて、ナンシーも驚いていた。


やっぱり料理して、誰かに喜んで貰えるって嬉しいわねぇ〜。

あとは私兵団の食事をどうにかしないとねぇ。



*****



ノエル兄様、ジーン兄様、ナンシーと共に私兵団の寮に来た。

「お邪魔しまーーす」

「あっ、ジョアン様来てくれたんですね。ありがとうございます」

jr.のリーダーであるオーキが出迎えてくれ、食堂に案内してくれる。他のメンバーは既に食堂にいるらしい。

「今日は、宜しくお願いします」

「「「「「「「宜しくお願いします」」」」」」」


「まずは、冷蔵庫とパントリーの在庫を見せて下さい」

厨房は、屋敷のより小さいがアイランドキッチン仕様で使いやすそうだ。

食材も一通り揃っているようね。野菜もあるし、肉も豚肉、鶏肉…ん?これは何の肉?

「あの〜、コレって何の肉ですか?」

「あっ、ルフバードですよ。魔獣です。この前、領地の西の森で狩ったんですよ」


なんですとー!?

ルタとやっていたゲーム《魔獣狩人》が、リアルに出来るなんて、異世界転生してみるもんねぇ。

それにしても、魔獣って食べられるのかしら?でも、冷蔵庫にあったから、食材?

あっ、サーチすれば良いのか。(【サーチ】)



[ルフバード]

大型の鳥型魔獣。

警戒心が強いが、夜間は鳥目のため周りの状況を確認出来ない。


材質:鶏肉っぽい。

   よく動くため肉質が締まっていて弾力がある。

   ニワトリってよりは地鶏みたい。

   

食用:もちろん可。

   1羽で150人前ぐらいかな。

   ここにあるのは50人前ぐらい。


食べ方:鶏肉と同じ。

    ステーキ、唐揚げ、カツetc


補足:ランペイル領の西の森産。

   討伐の時に、トドメを刺したのはナット。

   飛び乗って首をスパーって落としたよ。

   


「っ!!」

サーチの説明が、前世よりになっているわ……。

わかりやすくて助かるけどね。

補足……ご丁寧に()()の情報くれるのね。



「ジョー、どうしたの?」

固まって何も話さないのを心配して、ノエル兄様が話しかける。


「うん?大丈夫。ちょっとビックリしただけ。……ナットさん、スゴいですね。スパーって首落とせるなんて」

「っ!!何でジョアン様が知ってんの?」

ナットさんが驚く。

「あー、えーっと【サーチ】したら……出た」


「「「「「「「「「はーーーー!?」」」」」」」」」


ですよね〜。

まさか【サーチ】で、そんなことまでわかるなんてビックリするわよねぇ。私もビックリだもの〜。

「ねっ、ねっ、ジョー。その【サーチ】見たい!!」

ノエル兄様が興奮気味に言う。

「いや、ノエル【サーチ】が見えるわけないだろ?」

ノエル兄様の同級生、ガンさんが呆れたように言う。

「ガン、ウチの可愛いジョーは出来るんだよ!!可愛いだけじゃないんだぞ」

ノエル兄様、説明が残念です。

「あー、ガンさん。一応、出来るんです。ちょっと待って下さいね。【サーチ オープン】」



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[ルフバード]

大型の鳥型魔獣。

警戒心が強いが、夜間は鳥目のため周りの状況を確認出来ない。


材質:鶏肉っぽい。

   よく動くため肉質が締まっていて弾力がある。

   ××××ってよりは×××みたい。

   

食用:もちろん可。

   1羽で150人前ぐらいかな。

   ここにあるのは50人前ぐらい。


食べ方:鶏肉と同じ。

    ステーキ、唐揚げ、カツetc


補足:ランペイル領の西の森産。

   討伐の時に、トドメを刺したのはナット。

   飛び乗って首をスパーって落としたよ。


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「「「「「「「マジかっ!!!」」」」」」」


あっ、この世界で存在しないのは表示されないのねぇ。ってことは、ニワトリもシャモもこの世界にはいないんだ。

ん?でも、唐揚げとか、カツとかもないんじゃないの?


ーーヘイ、アシストちゃん。教えて〜。この世界に唐揚げとカツってあるの?

ーーA:まさか、ないよー。でも主が作ったら存在するから、表示しといた。

ーーJ:マジか?

ーーA:うん、マジ。



【アシスト】と普通に会話できるようになっていたわ。

しかも、先々の私の行動予測して表示してるなんて。AIもビックリよ。



次回は、2話同時更新予定です。

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