表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

462/562

458.精霊王と話し合い

私の後ろには、ベルデと一緒に控えていたお忍びスタイルの国王様と王妃様。2人は片膝をつき頭を下げると、国王様が話しだす。ちなみに周囲にはベルデが【結界】を張り、私がバングルの防音と認識阻害をかけた。


「はっ、さようにございます。昔のように精霊様方を信仰するだけなら良いのですが、ここ近年目に余るものがございまして。囚われた子供達を考えますと、それが一番かと。もちろん、このまま親元を離れた子供達に関しましては、私共が責任を持って保護していく所存にございます」

『そうか。主らの考えはわかった。もう、立ちなさい。では、ワシらもこのお嬢ちゃんのもてなしに対して、礼を尽さねばならんだろうなぁ。……皆もどうじゃ?』


そうグノーム様が言った途端、あっさりとベルデの【結界】が外れ、周りを見まわすと先程までいたエデーン侯爵家の庭ではなく、見たこともない場所に私と国王夫妻とベルデが立っていた。驚いているのは私だけではなく国王夫妻も同じ。


ーーベルデ、ここどこ?

ーーここは、世界樹の上部。精霊王達の居住地でございます。

ーーほぇ〜。


そして、私達の目の前のテーブルにはいつの間にか、白ワインとピックを持ったウィンディーネ様、右手にイチベリーミルク左手にマカロンそして鼻に生クリームをつけたシルフ様、熱々の石焼き鍋を宙に浮かせながら麻婆豆腐をビール片手に食べているサラマンダー様、梅酒が入っていた甕を抱えたグノーム様がいた。


『ちょっと、何なの?グノーム。今、蒸したてジャガトを待ってたのにぃ〜!!』

『あたしもミラの持ってくるプチケーキ待ってたのよ〜。グノ爺、酷い〜』

『おい、グノーム。呼び出す前にも声かけろや!危うく麻婆豆腐が溢れるところだったぞ!!』

『あーすまんすまん』

『『『謝れば良いと思うな!!!』』』


4人のやり取りを、私と国王夫妻は呆然と見ているしかない。そこで、4人に話しかけられるのはベルデ。


『グノーム様、主達が困っております』


そう言われて、4人は人のように申し訳なさそうにこちらを見る。そしてグノーム様に促されて、空いている席へ座ると一口梅酒を飲んだグノーム様が話し始める。


『お主らも先程の話を聞いておったのだろう?下位精霊達が悪戯心で子供達の前に姿を現した為に、その子供達は教会に囚われ厳しい生活を強いられておる。ベルデとお嬢ちゃんは、その子供達を助けてやりたいんだと』

『そうねぇ〜。ウチの子猫達からも前からお願いされていたから知ってはいたけどねぇ。教会に直接言ってみてはどうなの?』

「我が王族は、教会には干渉出来ないのでございます。無理にその子供達を連れ戻そうとすると、契約魔法が子供達を苦しめると聞いております」


ウィンディーネ様の質問に、悔しそうな顔で答える国王様。その後ろでは、王妃様も辛そうだ。


『あたしは、助けてあげても良いと思うわ〜。ウチのシルファー達も、自分達のせいでって悲しんでるしぃ〜』

『まあ、俺も賛成だ。俺の舎弟の落とし前はつけてやらねぇとなぁ』


何だろ、子猫とかシルファーとかファンネームみたいなの。たぶん、下位精霊よね?サラマンダー様に至っては、舎弟って何処の爆走チーム?ここまでくると、地の下位精霊のファンネームが気になる。

ーーベルデ、ベルデ!地の下位精霊達のことは何て言うの?

ーー精霊王は我達のことを、グノ(たみ)と呼んでおります。

ーーまさかの居酒屋チェーンみたいな呼び方


私がどうでも良いことを考えている間に、精霊王と国王達の話し合いは進んでおり、最終的に精霊王が教会に対して啓示することになった。内容は『精霊が見える子供を自分の駒にしてんじゃねーぞ!しかも勝手に契約魔法で縛りつけるなんざ下衆の極み。今すぐ子供達を解放しねぇーと、わかってんだろうな?あぁん?』(意訳)って感じらしい。

ちなみに教会が解除を拒んだり、解除したと嘘をついた場合にはどうするのかと興味本位で聞いたら、4人は笑顔でこう言った。


『そうねぇ〜。美しい魚達と泳いで貰いましょう』

意訳:海に突き落として海の魔獣の餌にする

『んじゃあ、俺は風邪ひかねーように暖めてやる』

意訳:火炙り

『楽しくクルクルダンス〜』

意訳:竜巻を起こして放り込む

『埋めるだろ』

「「「『………』」」」


おぉ〜、全員、拷問することが確定してた。グノーム様なんて隠すこともしなかったわ。

精霊王を敵に回してはいけないことはわかった。


教会に啓示をするのは、精霊王達がこちらのタイミングに合わせてくれるというので、私達は急ぎ子供達の家族の事を調べた。囚われている子供は3〜10才の6人。どの家も子供達を取り戻したいと言う。ただし、私の【サーチ】の結果、そのうちの2家族は子供のことよりも次にどこに売り払おうかと考えているようなので、解放されても帰すつもりはない。もちろん子供の意思に任せるけど。そして、3人は孤児だったのでこちらも子供達の意思を確認してから決める。


子供達の移住場所は、王宮内に決まった。再び変な輩に目を付けられるのを警戒しての処置だ。王宮内にある、王族専用の礼拝堂を精霊が見える子専用の孤児院にした。礼拝堂の横には、急ピッチで建てられた宿舎がありそこで今後寝泊まりする事になるらしい。宿舎は2階建てで、1階は食堂や厨房、トイレにシャワールームがあり、2階は2段ベッドのある部屋があり子供達の部屋となる。もちろん、孤児院には()()()()()()シスター達が世話をするために配属されて、読み書きや計算、自立して生活できるように教えてくれるそうだ。元々礼拝堂の周りには花壇や噴水があり、精神的苦痛を強いられていた子供達の心を癒してくれるだろう。



そして精霊王に会ってから5日後、準備は整った。











こちらの都合で、子供の人数を変更しました。




面白い、もっと読みたいと思ったら、『いいね』でも、ページの下にある【☆☆☆☆☆】でもタップして下さい。あわせて、ブックマーク&評価も宜しくお願いします!


お気に入り登録や感想、メッセージも頂けたら嬉しいです

☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★好評発売中★

html>
書籍情報はこちらから
★マグコミ様にてコミカライズ連載スタート★

html>
マグコミはこちらから
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ