20.テスト①
祝・20話 ✌︎('ω'✌︎ )
今日は天気がいいから、テラスでティータイム。
エイブに手伝って貰いながら、テラスに運ぶ。
ガラガラガラ……。
こうやって、ワゴンで運んでいると、新幹線の売り子さんみたいだねぇ〜。
『お茶に、お弁当、お菓子、お土産はいかがですかぁ〜』って、言いたくなるわぁ〜。そう言えば、新幹線のアイスクリームって、何であんなに硬いんだろうねぇ〜。
と、余計な事を考えながら、テラスに到着。
テストの開始だ。
「大変、お待たせいたしました。今日は、クッキーを3種類とドライフルーツを作ってみました」
「ほぉ〜、クッキーを3種類も作ったのかい?それは、楽しみだね」
「ドライフルーツって、何かしら?」
「ジョアンの初めての手料理だね。早く食べてみよう!!」
「早くっ、早くっ!」
うぅー、ドキドキする。
「で、では、お、お食べ下さい」
「ふふっ、ジョアンってば緊張しすぎよ」
お母様は笑うけど、心臓が口から出そうなのよぉ〜。
「では、プレーンのクッキーから。……サクッ……うん、美味いな。バターが効いているが、そこまで重くない」
「えぇ、とても美味しいわ」
「これなら、ずっと食べていられるよ」
「うん、美味い、美味い!店で売ってる物より、俺はコッチの方が好きだなぁ」
良かった。基本のプレーンクッキーは好評だわ。
あとは、きっと食べたことのない紅茶と塩チーズね。
「で、こちらのクッキーはどんなだい?」
「こちらは、紅茶の茶葉を入れたクッキーです」
「まぁ、紅茶味のクッキーなんて初めてだわ」
「僕もだよ。紅茶は飲むだけしかないと思ってたよ」
サクッ。「これは、良いな。クッキーの甘さに、茶葉の苦味が良い」
「食べると、鼻に抜ける紅茶の香りが良いわ」
「んー。美味しい!!」
「うまっ!!」
嬉しい。初めて食べる味だから、不安だったのよねぇ〜。
「最後は、塩チーズクッキーです。他のクッキーより塩味が効いているものになります」
「クッキーに塩チーズなんて、想像できないな」
サクッ。「これは、美味い!お菓子としても良いが、酒のつまみとしても合うだろうな」
「本当ね、ワインに合いそうだわ」
「これは、これで良いね」
「俺、これが1番好きだな。ジョー、これ寮に持って行きたい!!」
「うふふっ。はい、わかりました。喜んでもらえて嬉しいです。ノエル兄様とジーン兄様の為、明日までに準備しますね」
「「やったーー!!」」
ハイタッチする程、気に入ってもらえて良かった〜。
残るは、ドライフルーツ。
お父様たちにも、受け入れて貰えると良いけど……。