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100.6才の誕生日

ようやく6才になりました(笑)


後半は前世の孫目線です。

ーーー演習場にて。


「ジョアン、誕生日おめでとう。この1年間、ジョアンは色々と頑張っていたね。そして、ジョアンのおかげで私達も色々と助けられたよ。本当にありがとう。この1年がジョアンにとって、素晴らしいものとなるよう祈っているよ。では、皆、グラスを持とう……乾杯。」


「「「「「「「「「乾杯!!!」」」」」」」」」


「ジョアン、おめでとう。うん、やっぱりこのドレスにして正解ね。似合っているわよ。」

「ありがとうございます、お母様。お父様とお母様からのプレゼントのこのドレス、とても素敵です。」

お礼を言い、お母様にぎゅーっとハグをする。

「僕からはコレだよ。」

と、ノエル兄様から渡されたのはリボンがかけられた『まもの だいじてん』。様々な魔物がイラスト付きで説明してある、子どもでもわかりやすい辞典だった。

「ありがとうございます、ノエル兄様。大切に読みます。」

ノエル兄様をハグする。

「俺からは、コレ。」

ジーン兄様からのプレゼントはグリップにリボンをかけた木剣だった。今まで使っていたのは兄達のお古だったので、ジョアンにとっては初めての自分の剣だった。

重さも、グリップの感じもとてもしっくりきた。

「ジーン兄様、ありがとうございます。初めての剣、とても嬉しいです。これで頑張って鍛練します。」

ジーン兄様をハグする。


「ジョアン、おめでとう。コレは俺たちから。」

アラン兄様とヴィーがプレゼントしてくれたのは、色とりどりの刺繍糸や可愛らしい絵の指抜きが入っている裁縫道具セットだった。

「ありがとうございます。アラン兄様、ヴィー。これを使って色々作ってみますね。」

アラン兄様にも、ヴィーにもハグをする。


その後、叔母夫婦からは、もしかしたら初歩の魔術なら使えるかも知れないからという事で『こどもでもだいじょうぶ まじゅつをはじめよう』という本を。

祖父母からは、可愛らしい絵の入ったレターセット。これで近況を報告する事を約束した。


グレイ、ナンシー、ネイサン、ザックの使用人家族からは絵本セット。これで文字を覚えましょうねと、ナンシーに言われ、苦笑いするしかなかった。

チーム料理人からは、私サイズに作られた片刃包丁を。前に前世は片刃包丁だった事を話したのを覚えていてくれたらしい。

サラと他の使用人達からは、リボンやストレッチ編みの髪紐のヘアアクセサリーを。ストレッチ編みはサラが頑張ったようで、所々落とし目があるが頑張って編んでくれたことが嬉しかった。


チーム庭師からは、可愛いミニブーケとザーラお手製のミートパイ。ザーラの美味しいミートパイは、何か隠し味があるようで私が作っても同じ味が出来ない。

チーム私兵団からは、ホーンラビットの毛皮で作られた帽子と手袋。自分達で狩ってきたホーンラビットを街で加工してもらったらしい。毛並みは柔らかでふわふわ。


誕生日パーティーは、料理やケーキを食べて、大人達はお酒を呑んで大いに盛り上がった。


*****


パーティー終了後、自室に戻ってテーブルの上に並ぶプレゼントを眺める。


本当にみんなから色々とプレゼント貰っちゃったわ。

しかも私の性格とかをわかってくれて、実用的な物が多かったわねぇ〜。本当に助かるわ。

本を何冊もプレゼントされたから、お父様が本棚を作ってくれるって言ってくれたし。

料理もケーキも美味しかった。初めて食べた時の料理の不味さは何だったのか不思議になるぐらい、今日の料理は美味しかったわ。エイブさん達は、ここまで美味しく出来るようになったのは、私のおかげって言うけど…私はただ食べたい物を作っていただけだからねぇ〜。何も教えてないから、お礼を言われるのもなんか申し訳ないわねぇ〜。


6才かぁ〜。前世なら小学生だけど、学院の入学は10才…。冒険者登録も10才。あと4年。

はぁ〜。まだまだ、先は長いわねぇ〜。

ふあぁ〜お腹いっぱいで眠くなってきちゃったわ……。



*****



「「「HAPPY BIRTHDAY dear おばあちゃん。HAPPY BIRTHDAY to YOU〜。誕生日おめでとう、おばあちゃん。」」」

パチパチパチパチ…。


仏壇の前に、おばあちゃんの大好きだったお寿司とフルーツタルトを置いてルタとニコと一緒にバースデーソングを歌う。


今日はアルバイトも休みをもらって、朝からニコと一緒に仏壇をパーティー仕様に飾りつけた。通常は、そんな事したら罰当たりとか言われるかも知れないけど、賑やかな事が好きだったおばあちゃんはきっと喜んでくれるはず。

夕方には早めに仕事を切り上げて来た両親と、いつもは寮生活のルタも帰って来た。仏壇を見て、3人は大爆笑。私はニコとハイタッチ。


夕食を食べながら、おばあちゃんの思い出話をする。

怒ると怖いけど、普段は笑ってばかりのおばあちゃん。食べること、料理すること、旅行が大好きなおばあちゃん。私と一緒にライブ行ったり、ルタと一緒にゲームしたり、ニコと一緒にお昼寝したり…本当に楽しかった。

「おばあちゃんは今ごろ何してるかな?」

と、ニコ。

「きっと、ばあちゃんのことだからお供えした寿司とケーキ食べて、お腹いっぱいで寝てるんじゃね?」

と、ルタ。

「ふふふっ。だとしたら、お義母さんらしいわね。」

と、お母さん。

「おいおい、そんな事言ってると怒って化けて出てくるぞ〜。」

と、お父さんがニコを揶揄う。

「おばあちゃんなら、お化けでも怖くないもん。」

と、ニコは言うが…。

「いや、出てきたら賑やかで寝てらんねーよ。きっと16人ダンス&ボーカルのDVD見ながら踊るぞ。」

と、ルタが言う。


「「「「確かに〜。」」」」

全員が納得して、みんなで笑いあう。



お風呂を上がって自室に戻ろうとすると、隣のルタの部屋が少し開いていて歌が聞こえる。

「ルター、お風呂良いよ〜。何聞いてるの?」

「あっ、ありがと。今行くよ。16人ダンス&ボーカルの新曲ダウンロードしたから聴いてた。」

「そっか。私も午前中にダウンロードしたわ。今回も良い曲よね〜。じゃあ、早く入りなよ。」

そう言って自室に戻る。


ブルーレイレコーダーにライブDVDをセットして、ベッドに横になる。

観ながら寝たら、おばあちゃんと夢の中で会えるかもしれないから…。



誤字脱字の報告、ありがとうございます。

ブクマやポイントでの応援、とても励みになっております。

 ╰(*´︶`*)╯♡がんばります


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