昼休み中
なんか最近イライラしていて
でもその原因は自分の至らなさからくるものだから
余計に鬱憤が溜まっていく
そんな悪循環な中で過ごす昼下り
苦し紛れに見上げた
嫌気が指すくらい抜けた青空に
浮かぶ雲を見て
思わずあの雲みたいになれたらって
絵に描いたような現実逃避をかましてみる
頑張っても
頑張っても
空回りばかり
足りなさを思い知らされるばかり
転ぶ度に自分や世界を嫌いになって
惨めさだけが色を濃くしていく
こんな毎日もういいよって
それなら
お金も生活も
将来への不安も
覚めない過去の悪夢も
全部投げ捨てて
雲になって風に身を任せ
世界中の色々をこの目で見てみたい
時には雨となって傷付いた大地を癒やし
泣いている誰かの涙を洗い流して
地上に生きる全ての命の源になった後は
地中に染み込み
自らの汚れを抜き去って海へと帰り
また雲になって世界を巡る
そうして繰り返す輪廻の中で
君の姿を見つけ
君が愛する人と笑い合う姿を
子どもをその腕に抱く姿を
孫と共に歩く姿を
時折 眺めていられたなら
そうしてなるべく
生物に牙を向かないで
できることなら力にだけなって
少しずつ自我を無くしていきたい
そうして消え去っていきたいよ
あの空に浮かぶ雲になって
風に身を任せ世界中を漂ってみたい
でもどうやらいくら願っても
僕はあの雲にはなれそうにもなくて
空回りして笑われるだけだと分かっていても
頑張っていないと生きていられない僕は
それでも来世に夢見て
生まれ変わるつもりも
まだ無いみたいだから
こんなところでじゃ終われないと
こんなところで終わらせてたまるかと
燃えカスみたいな闘志を奮い立たせたところで
そろそろ昼休みが明ける時間となった
そんな昼下りの話