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路上にて~たぬき三昧~  作者: 蓬莱刹那
序 いいものひろった
2/6

いいもの拾った

時は流れて、昭和も終わりの方になりだして、

子供はみんな自分で運転できるようになり、

父母私と3人でいるってことが多くなりまして。

ま、でもこの夜は弟その1がいたんだなぁ。

ある寒い日のことだった。

父がやけに上機嫌で帰ってきた。


父:

いいもの拾った 儲かった~


私:

ホイルキャップでしょ どうせ。


弟:

ちくしょ~

えれぇ目にあったぁ~


解説:

えれぇ えらくって意味 たぶん東京方言

この場合は、ものすごくひどい目にあった、ですな。


外から帰ってきた弟。

なにやら手をせっせと洗っている。


弟:

まさかたぬきの死骸をさわらされるなんて。


私:

いいものって、まさかたぬきの死骸?


母が帰ってきた。



母:

お~やだやだ

あんたもみてきてごらん た・ぬ・き


父:

前にみたときはな、葬式に行く途中でな、

縁起悪いと思って道のはじにどけておいたんだ。


いつのまにやらお風呂に入り、湯上りである。

ビール片手に上機嫌のようだ


父:

でな、帰りになったらなかったんだ。

だからきっとだれかが、

いいもの拾った儲かったって

拾っていったんだろうなぁ。


たぬきの死骸の使い道。

ま、まさかたぬき汁???


それからしばらくの間、

肉がでるたび警戒していたのはいうまでもない。


~☆~


そんなこんなで月日がたったある日。


母:

よくできてるわ~


なにかをみて感心している様子


私:

よくできてるってなにが?


母の方にいってみる。



母:

やっとできてきたのよ、これ



私:

これって? 

???

???!!!!!!



これと母がさした指の先。

笠と蓑を付けたたぬきが徳利をもって立っていた



あ、そうそう。

子供のころ、ホイルキャップを拾いに行っていたのは、

もっぱら弟たちでございました。

私はというと、ボストンバックいっぱいの漫画を読む。

そんな感じだったんです。


この文を書いてしばらくしてきいてみた。

私:ホイルキャップどうしたの?

母:もちろん売ったわよ


全部なのか一部なのかはわかりません。

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