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趣味と実益
子供の頃の記憶。
今でもホイルキャップを見ると・・・・
年末年始とゴールデンウィーク。
家族旅行といえば車だった。
北は北海道から南は九州まで高速道路を使って。
昭和の頃は今と違って高速道路上は大渋滞。
完全に車が停止するなどめずらしくはなかった。
少し動いては停止。また少し動いては停止の連続。
そんな渋滞中のささやかな娯楽がホイルキャップ拾いだった。
手順はこうだ。
まず、追い越し車線を走行する。
中央分離帯を父がサーチしながら走行。
車が完全に停止すると同時に車からダーーーーッシュ。
ホイルキャップを拾って車に戻る。
時には2つも3つも落ちていることがあった。
そんなものを拾っても普通はどうにもならないが、
家業が自動車屋なので、趣味と実益をかねていたのかもしれない。
ホイルキャップのその後の行方について、私は何も知らない。
ホイルキャップのその後の行方について知らないと書いた後。
母にホイルキャップのその後についてきいた。
私:ねぇ、拾ったホイルキャップってどうしてたの?
母:そりゃ売れるものは売ったよ。
はははっ。。。