エピローグ
エルフの里を離れて二日……ようやく森を抜けた俺はだだっ広い草原を目にしていた。
実に壮大で美しい。ここが俺の生きていた世界とは別の世界なのだと実感がわく。それほどにスケールでかい景色だった。
「不思議と解放された気分だな」
「そうですね」
俺とティアラはあの森で出会い、そして試練ともいえる戦いを乗り越えた。
「あたしもなんだか自由になった気がする」
チキもまたあの森で出会い、辛い悲劇を乗り越えた。
二人とも大きな節目を乗り越えたのだろう。
だが俺はどうなのだろうか?
色々と考えさせられることばかりだった。とりわけ己の力不足を実感した。
もっと上手く立ち回っていれば被害を少なくできたのではないか?
もっと強ければ結果も変えられたのではないか?
その結論はとっくに出ているのに口にするのを俺は躊躇っていた。しかしいつまでも先延ばしにするわけにはいかない。
俺は振り返り二人の顔を見つめた。
そして……自分の素性と目的を包み隠さず話した。
二人とも驚いていたが茶化すこともなく真剣に聞き……そして俺の決意に賛同してくれた。
「微力ながら私も力になりたい」
「チキはケイジ君についてくからもち力になるよ」
二人もとも危険を承知でついて来てくれると言ってくれた。正直、俺はその返事を期待していた。だからこそ断るつもりでいた。なんせ世界の危機を救うのだ。更なる危険が待ち構えているに違いない。だけど口から出た言葉は……。
「ありがとう」
自然と受け入れている自分がいた。短い間ではあるがとても濃い時間を過ごした二人とは俺も離れたくなかった。なによりティアラとチキとの出会いがなければこれほど強く危機感を覚えることもなかっただろう。そして守りたいものが側にいることでより強くなれることに気がついた。だから俺は……。
「行くか――世界を救いに!」
あらためてこの世界を救いたいと思った。
この特別な力……。
魔法じゃない、超能力で!
了
ここまでお読み頂きありがとうございました。また別の作品でお会いできれば幸いです。




