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「え……」


今、何とおっしゃいました?

変な、夢を見るーーー?


中空くんは椅子に深く座り直し、こちらを向いて真面目に話す。

「今朝、お前話してたじゃん。あの、メイって言う子に……」

「…夢の、話?」

「そう、それ。」

彼は頷く。

「えっ聞いてたの!?」


私はあまりの眠さとダルさに周りを気にせず喋ってしまっていたのを思い出した。

「あぁ〜気ィぬいた〜しまった変なやつだと思うよね……」

ガックリとうなだれる私に、中空くんは苦笑して

「いや、偶然隣だから耳に入っただけだと思うけど。……正直、俺も似たような状況だったから焦った」

「それならそうと言ってくれたら良かったのに…」

「バカ、言えるかよ。まだ初対面に近いのにさ…」


そういえば、そうだ。


今、改めて顔を上げて彼の顔を見た。

ついこの間、初めて顔を合わせたばかりのクラスメイト。


あれ、なんでこんなに容易く会話ができるのだろうか


「…ホントだね。なんだかつい昔からの知り合いみたいな感じで今喋っちゃった」

「分かる。俺も」

二人で顔を見合わせてふふ、と笑う。


やっぱり、懐かしいんだよね。

何だろう、この気持ち。


「でさ、話戻すけど」

彼は本題に入った。

「俺は自分だけが変な夢をみてるもんだと思ってたんだけど……今朝お前の話を聞いて、内容に共通点があるような気がしたんだ。」

「共通点?」


キョトンとする私に、彼はひとつずつゆっくり、説明してくれた。

「まず、時代背景?なんか外国というか、とりあえず日本じゃない感じのさ。」

「あ、うん。そうそう」

「それと、多分…現代じゃなくて過去の感じ…田舎みたいなところで。」

「…そう!」


もうそれだけでも凄い。

私は思わず手を打って頷いた。


「え…これってヤバくない」

「なにが」

「だって、普通に考えたらおかしいじゃん。全く知り合いでもなかった二人が同じ時代設定の夢見るとか」

「頭、ヤバいよな」


二人で笑う。

だって、どう考えてもおかしい。

勉強のしすぎだろうか。(そんなことはない)


「ーーで、あとは…俺の場合、その小さな町に住んでる普通の人間で。隣に3人兄弟の幼馴染がいるんだよ。そこのヤツらと仲が良かったみたいでさ。」

「!」

なんだか聞き覚えのある設定

彼はそのまま、思い出すように目を伏せて


「その3人ってのがーー2つ上くらいの兄がいて、妹がいて…それが俺と同い年。で、さらにその2つ下に弟。両親は多分……医者か何かだったんじゃないかな。」

ーーーー!!!!

やっぱり。

「ちょっと待ってそれって……」

「な、お前あん時話してたじゃん。兄と弟がいるって」

「えっ……ってこと、は……」


私がやっと、彼の意図することに気づいた時

中空くんはニヤッと笑って

「もしかして……だろ」

「えっ…えっ、えええええええええええ!?」


声がデカイ、と彼にたしなめられた。

すいません。ここ保健室でした。


「それと、階段のところでお前……何か言ったの覚えてる?」

「何か?」

「うん」


え、何言ったかな……

そういや自分の意思とは関係なく声に出したような…

「覚えてない?」


頭を抱える私を見て、そうか〜と彼は軽く伸びをする。

「リン、って言った気がしたんだけど。気のせいか」

「あ」

「言った?」

「……言った……そう、あれはー」


私が何か言おうとした瞬間、彼が答えをつぶやいた。

「それ、俺の夢の中での名前」

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