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ドラゴンさんの子育て日記88

 新聖暦899年 威月の一日


 今月は竜の祝祭が行われるのだ。

 竜の祝祭では子達が剣舞に参加し、ラオが劇に出るのだ。我が家族たちの良き姿を見ることが出来るというだけで我は嬉しくて仕方がなかった。


 新聖暦899年 威月の四日


 今日はライラに教えてもらった歌を機嫌よく歌っていた。

 ライラに今度聞かせるのだ。竜の祝祭にライラが来ないのが本当に寂しい。


 新聖暦899年 威月の六日


 街に住んでいるハーフエルフに旅行に来ていた連中が色々言ってたらしい。街の連中が街からその連中は追い出したらしい。

 半分エルフで半分人間だろうとも、街の子供には変わりがないからの。そのくらいのことで守らない連中はこの街にはいないのである。

 元々この街は村だったわけで、とても団結力が強いのである。我、街の連中が仲良しなの嬉しい。


 新聖暦899年 威月の八日


 子たちは剣舞の練習、ラオは劇の練習で、母君と父君も出かけていて、我は寂しいのである。ラオは本番見てほしいとかいうから練習は見に行っていない。

 我、寂しくて残っているミカガネにぎゅっと背中から抱き着いた。

 呆れながらもミカガネは我に構ってくれた。我、ミカガネが優しくて好き。

 べったりミカガネにくっついていたらラオが帰ってきて、「寂しかった」と抱き着けば思いっきり抱きしめられた。



 新聖暦899年 威月の十日


 2号の兄と妹から手紙が届く。学園生活について色々書いてくれている。

 なんでもルグネたちが入学するまでに学園を過ごしやすくしたいらしい。それは良き事である。


 新聖暦899年 威月の十一日


 竜体で寝そべって一日中、遊んでいた。

 今日もラオたちは竜の祝祭の準備中である。


 新聖暦899年 威月の十三日


 母君と父君は街に毎日のように出かけている。母君の友人の所に顔を出したり、お勧めスポットを探したりしているらしい。

 皆が知らないような楽しみとか見つけるのも楽しいんだとか。


 新聖暦899年 威月の十五日


 きんきらきんとイラフとドーランがやってきたので街に下りた。宿に泊るらしい。イラフとドーランはライラの子だというのもあって余計に愛い存在に感じられる。

 やはりお兄ちゃんお姉ちゃんとしてあろうとする我が子達って本当に愛いものだ。

 あと長2号夫婦が飛んできて挨拶をしていた。妊婦である長2号の番の事をきんきらきんはいたわっていた。あとイラフとドーランはお腹が大きいのを見てはしゃいでた。


 新聖暦899年 威月の十七日


 イラフとドーランを巣へと招待した。きんきらきんの事は呼んでいなかったが、きんきらきんも来た。

 イラフとドーランははしゃいでいた。

 我らと昔から接しているからか、竜体の我らを見ても動じない。なんと愛い子たちか。我が子達とライラの子たちが楽しそうにしているとそれだけで幸せだ。

 ミカガネに「顔が凄いことになってる」とか言われたが、こんな愛いものを見たら顔が緩まない方がおかしいと思う。


 新聖暦899年 威月の二十日


 今日から竜の祝祭が始まる。

 初日は竜の祝祭の始まりを長2号が宣言していた。人がいっぱい来ている。皆が竜の祝祭を楽しみに来たんだと思うと楽しい。

 ちなみに剣舞も今日やってた。

 子達が竜の道場の連中に混ざって剣舞を披露するの、すごく良かった。

 我が子達は愛い、そしてかっこいい一面もあるのだ。最強だなと思った。

 

 新聖暦899年 威月の二十二日


 今日はイラフとドーランときんきらきんを連れて竜の祝祭をぶらぶらして楽しんだ。

 子達がイラフとドーランが迷子にならないように手を繋いでいたりして、本当愛いものだ。我はラオと手を繋いでいた。

 ラオが我と手を繋ぎたいのと、我が迷子にならないようにらしい。……我は子供ではないのに。でもラオと手を繋ぐのは好きなのでよしとする。

 なんか手を繋いでいる我らを見てイラフに「お母様たちみたい」と言われた。ライラときんきらきんもよく手を繋いでいるらしい。仲良しなのは良いことだ。


 新聖暦899年 威月の二十四日


 今日は、ラオが劇に出る日である。我は楽しみにして劇場に足を運んだ。子達も一緒である。

 きんきらきんたちは別行動だ。

 それにしてもラオが我にかっこいいと言われたくて参加する劇か。我のための劇といっても過言ではないのではないか。そう思うとラオは我の事が好きなのだなって嬉しくなった。

 我がラオのことを考えていたのは顔に出ていたらしく、ミカガネと子たちが「本当に仲良し」といったことを我らを指していってた。

 劇に出たラオは、王子様のような役をやってた。結構、ちらちら我の方に視線を向けてたりした。なんか王子様の冒険譚みたいな。こういうのでよくありそうならぶしーんはなかった。なんか、後から聞いたら我がいるからそういうのは演じたくないとか言ってた。

 機嫌よくなってかっこよかった!! と何度も口にしていたら襲われた。我はもっと子が出来ても問題ないのでどんとこいである。


 新聖暦899年 威月の二十五日


 もう今日で竜の祝祭が終わる。今年も楽しかった。

 来月の竜の祝祭、我らも向かうことにした。来年は子達も学園だし、参加できるか分からぬからの。

 なので、イラフとドーランときんきらきんと一緒に馬車で向かうことにするのである。


 新聖暦899年 威月の二十七日


 イラフとドーランからライラの話を聞く。ライラがお母さんしている姿をこうしてライラの子から聞けて、我、楽しい。



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