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ドラゴンさんの子育て日記84

8/25日 二話目

 新聖暦898年 氷月の一日


 今年も年収めの季節がもうやってきてしまった。

 家族と過ごすのが本当に楽しすぎて時が経つのははやすぎる。


 新聖暦898年 氷月の二日


 母君と父君がやってきた。年収めまで居座るらしい。旅行に出かけて我が子達と会えなかったことが寂しかったらしく、抱きしめたり凄くしていた。


 新聖暦898年 氷月の五日


 街に下りたら街の長の息子が幸せそうにしていた。

 街の者達も街が発展していくことで楽しいみたいでにこにこしていて我は嬉しい。


 新聖暦898年 氷月の七日


 街の長の息子の結婚のことでまだ居座っていたきんきらきんが帰っていった。

 ライラを悲しませるではないぞとだけ再度言っておいた。

 きんきらきんはキリッとした顔をして「当然です」と答えていた。


 新聖暦898年 氷月の八日


 雪が降っている。雪を見ると我が子達が楽しそうにしているから、我も雪が好きだ。

 街の子たちも雪で遊びたいということで我らが見守る中で巣の近くで遊ぶことになった。子供たちと楽しそうに遊んでいる我が子達は本当に愛い。


 新聖暦898年 氷月の十日


 今日はラオと近場まで出かけた。ミカガネと母君と父君が見てくれているからこそできる事である。

 ラオはいつも我にべったりするのが好きだけど、二人きりの方がべったりする。こうしてべったりしてくるラオも愛い奴だと思う。


 新聖暦898年 氷月の十二日


 今日は劇を見に行った。街の劇場に行くのは少し久しぶりだったが、劇場の者達は我が来て喜んでくれた。嬉しい。

 劇はやはり楽しいものだ。


 新聖暦898年 氷月の十六日


 我が子たちはどんどん大きくなり、力をつけてきている。

 剣も使えるようになっているし、他の武器もラオや竜の道場の連中が教え始めている。

 母君や父君も今まで手にしてきたことを色々教えている。

 我が子達が愛されていて我は嬉しい。


 新聖暦898年 氷月の十八日


 ライラからの手紙の返事が来る。旅行に行きたいという言葉をきんきらきんからも聞いたらしく、来年のどこかでと言う話になっているそうだ。

 調整が色々と大変らしい。

 楽しいがこうして増えていくのだ。


 新聖暦898年 氷月の十九日


 ルグネ、ラビノア、シノウールをそれぞれぎゅっとする。なんか抱きしめたい気分に時たまなるのだ。

 こうしてぎゅっとするだけでも幸せな気分になる。幼いころに比べて本当に大きくなった。ああ、愛い。

 だらしない顔をしていたからか、ラビノアとシノウールには呆れられたけど、愛いから仕方がないのである。


 新聖暦898年 氷月の二十一日


 年収めに劇をやるから出てほしいと言われた。我は了承した。

 我は自由にしゃべるだけであるしな。大変なのは他の役者である。一応年収めだということを考えては欲しいらしいが、基本的に自由に演じていいらしいので我に準備はいらない。

 衣装も向こうが用意してくれるし。

 なんか我が出るときは何が起こるか想像できないから結構人気な劇になってるらしい。我、結構人気者?


 新聖暦898年 氷月の二十三日


 今日は街の者達から美味しいお菓子をもらった。何でも最近街に住むようになったお菓子を作る職人が作ったらしい。

 滅茶苦茶美味しかったので、自分でも買いに行くことにする。

 

 新聖暦898年 氷月の二十四日


 今日は子達を連れて山の中で遊んだ。

 そしたら見慣れぬ集団がいた。急に襲い掛かってきたので殺した。

 あとから街の者達に聞いたら何処からか盗賊が流れ込んできていたらしい。竜の住まいの財産を竜の居ない隙に奪おうとか言う連中はいるらしい。なんか我が殺した奴ら以外にも仲間がいたらしく、そいつがそう言っていただとか。

 でも財産ってなんぞ。友人との手紙とか、ラオとの交換日記とか、パシャパシャした子たちとの思い出の品とか、子育て日記とか、そういうのしか思い浮かばぬが。まさかそれらを奪うつもりだったのかと思うと許せぬと思った。が、ラオとミカガネにそれはないと言われた。

 なんでも竜は宝石とかをため込んでいるという間違った認識があるらしい。へーって感じである。


 新聖暦898年 氷月の二十六日

 

 今日は母君と父君が子供たちと遊びたいとか言って、子供達を連れ出していた。

 子達も楽しそうなので、任せておくことにした。


 新聖暦898年 氷月の三十一日


 今日は年収めである。我は朝から劇に出場した。劇は楽しかった。役者たちは本当に凄いって思った。

 ラオや子達やミカガネ、母君、父君も見に来てくれていて嬉しかった。盛り上がると嬉しい。

 街になったから年収めも昔よりも規模が大きくなってる。こうして沢山の人たちと一緒に年収めをするのも楽しい。

 街の者たちは相変わらず優しくて、我らは受け入れてくれていて、我は街の者たちが好きである。街の長が引退して息子が長になっていた。街の長も年を取ってきたかららしい。長の息子――いや、長なのだから長2号と呼ぼう。長2号は番と共に挨拶とかしてた。

 今年も楽しかったのだ。

 ルグネもラビノアも、シノウールもすくすくと育っていて、楽しそうでそのことが何よりも嬉しい。

 来年もまた楽しくなればいいなと思う。




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