ドラゴンさんの子育て日記79
新聖暦898年 流月の一日
今月は学園都市に向かうので、その準備をしている。とても楽しみ。
新聖暦898年 流月の四日
学園都市に出発である。流石に我、ラオ、ミカガネ、母君、父君と五匹の成竜が空を飛ぶのは色々と騒がれそうなので、二体ずつで飛んで交互に移動していくことになった。我としては皆で飛んでも問題はないと思うのだが。
新聖暦898年 流月の八日
蛇の事が気になると子たちがいうので蛇の元へ向かってみることにした。蛇を祀る祭りは先月行われたはずなので、もう祭りは行われていないが、寄るだけ寄るのである。
二年ぶりに訪れるが、蛇は我らの事を覚えているだろうか。って言ってたら覚えているに決まっているとかミカガネに言われた。本当だろうか?
新聖暦898年 流月の九日
蛇の元へ行ったら相変わらずびくびくしていた。本当にこの蛇は我らになれることがない。そろそろ慣れたらいいのにって思う。
母君と父君も蛇を見て楽しそうだった。数日、此処に滞在することにした。
新聖暦898年 流月の十二日
蛇の元を後にして、学園都市に向かう。今は母君の上に乗って、我はルグネとラビノアと共に景色を楽しむ。こうして人型で子たちと楽しみながら見るのも楽しいものだ。我はとても楽しい。
新聖暦898年 流月の十五日
学園都市に到着した。びゅっと飛んでいけるからすぐにつくのである。我は学園都市に二年ぶりにきて、我はわくわくしている。なんか前より騎士が多い気がする。
なんでも2号の兄がいるからこそ、こうして警備が凄いらしい。2号はとても偉いからその子供も守られるようだ。2号が偉いからと言って2号の兄まで偉いとは思えないのだが。
前に泊ったところに行ったら覚えてくれてた。そのまま泊ることになった。母君と父君を見て兄弟かときかれた。母だといったら驚かれた。
竜は長命だから、人型になっても若い見た目だからな。
新聖暦898年 流月の十七日
2号の兄が阻害魔法を使って案内してくれることになった。学生として通っている2号の兄だが、普通にぶらぶらしていると目立つらしい。大変だ。
2号の兄は此処での暮らしを楽しんでいるそうだ。王都にいるより自由があって楽しいと。ただもちろん、護衛はいるらしい。まぁ、今回は我らがいるから問題ないと護衛は少ないらしい。
2号の兄に会えて子達も楽しそうだった。
新聖暦898年 流月の二十日
2号の兄が時間を作って案内をしてくれる。真面目に授業を受けているから、ぶらぶらしている。
楽しい。
あと夕方に青の少年にも会った。青の少年は今六年生であるらしい。今年卒業らしく、卒業後は出来たら魔法学園の教師になりたいそうだ。
それで頑張って勉強しているらしい。
子たちが学園にいる時に青の少年がいた方が楽かもしれないので応援することにした。
新聖暦898年 流月の二十三日
今日はラオとぶらぶらした。ここは本当に若い者が沢山いる。学生ばかりの学園都市は、見ていて何だか楽しいものだ。
手を繋いでぶらぶらしてたら、いろんな人に話しかけられた。ラオが髪飾りを買ってくれた。
新聖暦898年 流月の二十六日
母君と父君が二人でぶらぶらしていたらしい。楽しかったそうだ。なんか脇道とかにある店とかぶらぶらしたらしい。そしたら人ならざぬものがやっている店とか見つけたそうだ。
魔族とか、色々紛れ込んで普通に生活してたりするらしい。それを人が知っているかは分からないとのこと。なんかこの学園都市は人の入れ替わりが激しいからたまに混ざっているんだとか。
新聖暦898年 守月の一日
まだ学園都市にいる。今日は学園都市内を2号の兄が案内してくれるとのことだった。案内してもらえて楽しかった。
目立たないように魔法具使ってくれてた。2号の兄の話をしているのを沢山聞いた。2号の兄はモテモテらしい。
新聖暦898年 守月の五日
学園都市のことを今回の滞在で沢山知れたが、もっと知りたいので子たちを連れて色んな場所を見に行った。
再来年に学園都市に入学する予定なので、来年からは色々と準備をしなければならないのである。ルグネやラビノア、シノウールが楽しく過ごしてくれればいいと思う。
新聖暦898年 守月の十日
学園都市を存分に楽しんだので、街に戻ることになった。しばらく街に戻ってないから、戻ったらどんな変化が訪れているのか楽しみだ。
2号の兄が見送りに来てくれた。
子たちは入学する時のことを楽しみにしているらしい。子たちが楽しそうだと嬉しい。親離れしていくことを考えると寂しいけど、こうして成長していっているのを感じると嬉しい。
新聖暦898年 守月の十四日
少し蛇の所へ寄った。帰りも寄ったことに驚いていた。もう来ないと思っていたらしい。蛇には食わぬとまた再度言っておいた。
新聖暦898年 守月の十九日
街に戻った。帰りも竜の姿になるのは交互で行った。こういうのも良い。母君と父君も楽しかったといって住まいの山に戻っていった。
新聖暦898年 守月の二十四日
今日は街に下りた。街は我らが学園都市に行っていた間にも少しずつ変わってる。街の長の息子の所に貴族の家系が嫁ぐような話が出てるらしい。此処は我らが関わり深い街だからと。
とはいってもラオが言うには下級の貴族らしいが。へーって感じである。長の息子は「貴族の令嬢とか無理っ」とか言ってたが、どうやらそれは決まっているらしい。番を決められるとは大変だ。
まぁ、嫌というか、無理だろうって心境らしい。
新聖暦898年 守月の二十八日
今日はとても天気が良い。我は子達と共に昼寝をした。あと竜の祝祭が来月行われるので、それも楽しみである。




