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ドラゴンさんの子育て日記64

 新聖暦896年 威月の一日


 今月は竜の祝祭が行われる。ライラもやってくるということで我は張り切っている。

 ミカガネに「シルビアがはりきってどうするのよ」とあきれられた。


 新聖暦896年 威月の二日


 ライラが来るとはしゃいでいたら変なところでぶつけてしまった。翼が痛い。すぐ治したが飛行中によそ見をしてぶつかるとか、我は子供か! と自分で呆れた。


 新聖暦896年 威月の四日


 ラオが過保護だ。この前翼をぶつけたことを気にしているらしい。今の我ははしゃいでいるから何処をぶつけるか分からない! などといって我の周りをうろうろしている。

 ラオは本当に我を好きだなと思うと、嬉しいぞ。ずっとうろうろされるのは少しうっとおしいが、ラオが愛いので許す。


 新聖暦896年 威月の七日


 ルアノと子たちは劇の練習に村に下りている。ミカガネが共に村にいってくれているのでのんびりしている。読書しているのだが、ラオがうろうろしている。我は読書をしていて出かけないから何処もぶつけないんだが。

 まぁ、ライラが竜の祝祭にやってくることが嬉しいから我は浮かれているが。我、ライラが大好きだと改めて自覚した。


 新聖暦896年 威月の十日


 過保護にうろうろしていたラオが今度はすねていた。ラビノアが「父さんがうっとおしい」とかいってやってきた。

 ラビノアが言うには我がライラが来るの楽しみ、ライラがくるとはしゃぎまくっているのを見て、妬いているらしい。相手はライラなのに。

 ラビノアの元へ「シルは俺よりライラの事が好きなんだ」みたいにちょっとすねてるらしい。うむ、面倒な奴だ。愛いから許す。

 とりあえずラオの所にいって、ラオのことをちゃんと好いていることを伝えたら機嫌がよくなった。ラビノアがまた呆れていた。


 新聖暦896年 威月の十二日


 竜の道場の連中とラオが戦っていた。何でも竜の祝祭の前に「神に気合をいれてもらう」とか言っていたらしい。ラオはいつ神になったのか。よく分からないが、竜の道場のうちの一部は、そういう思いを抱いているらしい。

 害はないので放っておく。ラオも別に嫌々模擬戦しているわけでもなさそうだし。それにしても人の武器を使っても戦えるラオって、本当凄いと感心する。


 新聖暦896年 威月の十五日


 なんか村に我らを訪ねて人がやってきているという。皆で村に下りた。なんか見覚えがない人間達がいた。誰かは分からん。誰だと口にしたらショックを受けられた。

 ラオは笑っていた。


 新聖暦896年 威月の十六日


 先日やってきたパーティーは、三年前に「竜を倒す」と言い張ってやってきてた人間たちらしい。そんな奴もいた気がする。竜の祝祭に参加したくなり、やってきたそうだ。好きにすればいいと思った。

 三年前のことはほぼ忘れていたので再度謝られることでもないし。


 新聖暦896年 威月の十八日


 ライラがやってきた。キラキラした馬車でである。ライラもイラフもよくぞやってきた。我は嬉しくて村の上空を飛び回りそうになった。ラオにまたぶつけると止められなかったら飛び回っていたかもしれない。


 新聖暦896年 威月の二十日


 竜の祝祭が始まった。

 ライラもイラフも楽しそうにしている。我も楽しい。子たちがお姉さんやお兄さんぶってイラフに話しかけている様子もとても愛い。我が子達は愛い。

 また今年も沢山の人がきている。ライラの護衛も人数がそれなりにいた。まぁ、我がライラを危険な目に遭わせることなどせぬがな!


 新聖暦896年 威月の二十一日


 今日はルアノと我が子達が劇に出る。なんて愛いのだろうか。はやくきんきらきんは音の出ないパシャパシャを作ってほしい。

 ライラが言うには作るのは結構難しいんだそうだ。それに犯罪に使われるかもしれないと。犯罪? と聞いてぴんと来なかったが、世の中には望んでない相手に不埒な真似をしたりする不届き者がいるらしい。

 音のならないパシャパシャが広まったら隠し撮りとかするアホがいるかもしれないとのことだ。それはどうかと思う。うーむ、音の出ないパシャパシャが出来ない方がいいのだろうか。


 新聖暦896年 威月の二十三日


 ライラとイラフとのんびり屋台をまわる。ラオは子たちと一緒にいてくれている。護衛は、離れたところにいる。護衛などいなくてもここで我らに手を出すようなのはいないと思う。いても排除するだけだし。

 ライラもイラフも楽しそうで我は嬉しい。

 その後、子たちやラオと合流した。我が子たちは本当に愛い。ラオが「俺とも一緒に二人でもまわろう」と言っているので、明日は二人でまわることにした。子たちはミカガネが見てくれると。


 新聖暦896年 威月の二十四日


 ラオと二人で祭りを満喫する。手を繋いでいる。ラオは手を繋ぐのが好きだ。我も嫌いではない。

 美味しい物を食べたり、催しをみたりぶらぶらした。竜の祝祭は楽しい。店を出しているのは我らを知っているものばかりなので色々おまけもくれた。

 楽しかった。


 新聖暦896年 威月の二十五日


 もう竜の祝祭が終わりの日だ。楽しい時間はあっという間だ。



 新聖暦896年 威月の二十七日


 ライラが王都に戻る時に一緒に王都に向かい、王都の竜の祝祭も楽しむことにする。ライラが傍にいるの嬉しい。






 


 

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