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ドラゴンさんの子育て日記㊶

 新聖歴893年 茄月の一日


 学園都市の方に皆で顔を出してみることにした。家族旅行もかねてである。学園都市とはどのような場所だろうか。正直、興味がわいている。

 学園なるものに我は通ったことがない。そもそもよくわからない。人が学ぶ場所ということしか分からないのだ。ラオはもっと詳しかった。というか、我が子たちが通うかもしれないからと凄く情報を集めてくれているらしい。ラオは、そういう所凄いと思う。


 新聖歴893年 茄月の三日


 家族旅行に向かうという話をすれば、我が子たちははしゃいでいた。我もはしゃいだ。ラオには抱きしめられた。ミカガネが呆れていた。家族旅行にはもちろんミカガネも一緒だ。


 新聖歴893年 茄月の四日


 家族旅行にいく準備をしなければならない。我ら竜は準備が特になくてもどうにでもなるが、ルグネは気を付けた方がいいだろう。家族旅行なんてわくわくするのである。カメラでも沢山パシャパシャするのである。


 新聖歴893年 茄月の六日


 学園都市に出発した。移動方法は竜体の方が楽だけど、折角だからということで今回は行きだけ馬車とか使ってみることにした。我、馬車とか初めて。


 新聖歴893年 茄月の八日


 魔物は我らがいるからか出てこなかった。だが、盗賊という者達が出てきた。ラオが蹴散らしていた。我はのんびりしてた。ラオが感謝されてた。


 新聖歴893年 茄月の十七日


 学園都市に到着した。学園都市馬車だと結構な日数かかった。多分、飛べばすぐすむ距離だが。改めて飛べない種族は大変だと感じた。ルグネも飛べるようになってほしい。


 新聖歴893年 茄月の十八日


 昨日はぶらぶらしてた。あと宿を取った。同じ服を着た者達が多かった。若い者ばかりだ。それが学園に通っている生徒だというのだから驚きだ。


 新聖歴893年 茄月の二十日


 食べ歩きなるものを皆でした。屋台というものがこの地は常に出ているようで、ぶらぶらするのは結構楽しかった。子たちも楽しそうにしていて我は嬉しかった。


 新聖歴893年 茄月の二十二日


 弱い者いじめの現場に遭遇して止めた。大人数で一人をよってたかって弱い者に暴力をふるうとは駄目だろう。止めたらなぜか我とお茶行きたいとか言われた。なんだと思っていたら、ラオがすっ飛んできてぶっ飛ばしてた。我、口説かれていたらしい。

 暴力振るわれてたのも、暴力振るっていた方も同じ格好だった。学生というやつだ。この学園都市、複数の学園が存在するらしい。この者たちは魔法学園の生徒だという。何でも我は助けた者は、愛人の子——意味が分からなくてラオに聞いたら番以外との間に作った子だといっていた——だということでそういう扱いになっているらしい。正直番以外に子を産ませる神経は我にはわからん。ひとまず助けた者には強く生きるのだぞと励ましておいた。ラビノア、シノウール、ルグネも慰めてた。ラビノアは「そんな奴らはぶちのめせばいい」とかいっていた。確かに力を見せつければ手を出さなくはなるだろうが。人の世はややこしい。そんな場所に子たちを送り出す……というのは少し不安になった。


 新聖歴893年 茄月の二十三日


 ルグネが目を離した隙に迷子になった。我慌てて、思わず竜体に戻りそうになったけどとどまった。迷子になったルグネは学生に保護されて我らのもとに戻ってきた。良かった。良い学生もいるのだなとは思った。

 ルグネはこれから迷子にならないようにもっと手をきちんとつないでおこうということで我がルグネを、ラオがラビノアを、ミカガネがシノウールの手を握ることになった。ラビノアとシノウールはなんで自分たちもという顔をしていたけれどラビノアとシノウールが竜で人よりも成長が速いとしても子であることには変わらないからな。


 新聖歴893年 茄月の二十四日


 ルグネ、ラビノア、シノウールは学園都市が楽しそうだ。たまたま入った食堂で学園の卒業生がいた。そのものにミカガネが色々聞いてくれてた。我はそんなことに気が回ってなかったからただ美味しいもの食べてた。

 ミカガネは学園都市は行事とか色々あったり楽しいとか、学園に入ってからのこととか色々と聞いてくれてた。流石、ミカガネである。


 新聖歴893年 茄月の二十六日


 同じ宿にずっと泊まっているからか、宿の者達とそれなりに仲良くなった。此処の宿は結構楽しいものである。


 新聖歴893年 茄月の二十八日


 もうそろそろ学園都市から棲家に帰ることにする。帰りは竜体でびゅっと飛んでいくのだ。学園都市、結構楽しかった。ちょっと不安にもなったけど全体的に良い感じだったと思う。ルグネとラビノアとシノウールには学園入学までに学園に通いたいかどうかを再度確認しなければ。



 新聖歴893年 茄月の三十日


 びっと飛んで、棲家についた。結構ずっと飛んでたから我は眠くなったので帰ってすぐ寝た。起きたら子たちが周りで寝ていて何だか嬉しくなった。




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