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ドラゴンさんの子育て日記㊳

 新聖歴893年 文月の一日


 ルグネに魔法を教えるぞ! と意気込んでいる。空を飛ぶために風属性を学ぶべきであるが、我もラオも、ミカガネも、母君も父君も風属性は使えない。我白竜だし。でも魔法は魔法だからなんとなくでも伝わるだろう。あと、風魔法の本をまずはライラに送ってもらうことにした。まずは魔力を感じるところから。


 新聖歴893年 文月の三日


 ラビノアとシノウールはもう魔力を感じるのは完璧だ。ルグネは中々出来ないらしい。ただ人間は魔力を感じるのも大変らしいとラオが落ち込んでいるルグネを慰めていた。

 人の子というものは、色々と我らとは違うというのを改めて実感する。我らと人の子であるルグネでは出来ることが違ったりする。それを実感する。本当にラオが人について詳しくて助かる。自慢の番だ。


 新聖歴893年 文月の十日


 まだ魔力を感じられていない。魔力を感じることばかりに力を注いでいても疲れてしまうだろうから気分転換に背にルグネを乗せて散歩をした。落ちないように気をつけてだ。

 


 新聖歴893年 文月の十四日


 ライラから手紙が来た。それにはきんきらきんの手紙も入っていた。なんかきんきらきんが言うには、ルグネを魔法学園に通わせたいということだった。魔法学園なるものは、人の子の魔力を持っているものがいくところらしい。

 十三歳から通う所らしいが……ちょっと調べてみよう。調べてみて、あとルグネ自身が通いたいということだったら通うのも良いと思う。

 うむ、ラオともちゃんと話さなければ。正直我としてみれば学園なるものがよく分からない。しかし、ルグネは我らの子ではあるが、人間であるから色々考えねばならぬ。


 新聖歴893年 文月の十八日


 魔力はまだルグネは感じられてないけど、ゆっくりやっていこうと思う。ラオと話してみると、魔法学園について調べてみるといっていた。ラオも結構、親バカだと思う。


 新聖歴893年 文月の二十二日


 ラビノアとシノウールとルグネが魔力を感じる練習をしている。ラビノアとシノウールが、ルグネが魔力を感じられるようにラビノアとシノウールが魔力をルグネに流していた。


 新聖歴893年 文月の二十七日


 ルグネが魔力を感じれるようになった。人の子にしては早い方らしい。流石、我の子。


 新聖歴893年 蛇月の一日


 また月が明けた。月日が経つのは本当に早いものだ。魔力を感じれるようになったルグネだが、魔法はまだ使えない。それに魔法というのは竜にとってはそうではないけれども、人にとっては危険な部分があるらしい。ならば、ルグネが大変な目に合わないように気を付けなければならない。


 新聖歴893年 蛇月の三日


 母君と父君がこっちにきている。今日は魔力の練習そっちのけで子達は母君と父君に祖父母孝行? なるものをしている。うむ、仲良きことは良いことだ。


 新聖歴893年 蛇月の七日


 ラビノアとシノウールはもう魔法がちょっと使えるようになっている。ルグネはまだ使えないことを落ち込んでいた。しかしルグネは魔法の適性沢山あるから我らが出来ない事も沢山出来るようになるのだ。そう思うと心からルグネは凄いと思って、落ち込んでいるルグネを思いっきり抱きしめた。


 新聖歴893年 蛇月の十五日


 魔法学園についての話を、ミカガネと我とラオでしていた。きんきらきんからも魔法学園なるものの資料を送ってもらった。文字が沢山書いている。写真ものっている。学園なるものは、王都ではなくて学園都市と呼ばれる都市があるらしく、そこにあるそうだ。

 一度、学園都市にいってみようか。この国では魔力があるものは学園に通うことが基本義務付けられているらしいときんきらきんがいっていた。でも、通わないならそれでもかまわないらしい。特例ということらしい。ラオがいってたけど、ルグネに無理強いしたら我らが何するか分からないからというのもあり特例なのだろうといっていた。

 まぁ、ルグネが嫌がるのに無理やりそんなことしたら我、怒る。

 しかしまぁ、資料を見た感じ楽しげな所だと我は思った。ラオとミカガネもルグネが望むなら魔法学園に通うのは良いかもしれないという話になっている。

 まぁ、十三歳まで時間があるからそれまでに決まれば良いらしいが。


 新聖歴893年 蛇月の二十日


 ルグネにいってみたけどよくわからないといっていた。それもそうである。わかるようになってからまた聞いてみよう。ラビノアとシノウールもよくわかっていない様子だったが、ルグネがもし魔法学園に通うなら一緒に通いたいと口にしていた。我が子達は仲が良い。

 ルグネが魔法学園に通うかは分からないが、それまでに竜の子であるラビノアとシノウールが魔法学園に通ってもいいかきんきらきんに聞いてみよう。



 新聖歴893年 蛇月の二十三日


 魔法の本を読みながらルグネが魔法を使おうと必死だ。すぐには使えないけれど、こうして頑張っているルグネを見ると、母として我は嬉しくなる。ラビノアとシノウールも、一生懸命、魔法を学んでいる。

 我は小さき頃此処まで必死ではなかったなと自分の小さな頃と考えてみると全然違うと思ってならない。

 でも子育てとは、本当に色々なことを考えさせられる。そう思ってならない。


 新聖歴893年 蛇月の二十八日


 ライラの子がもうすぐ生まれる。我ら、王都にかけつけることにした。




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