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※※※

※※※ (お題 雪、死体、語学)


 酷い。目覚めると死体が横に転がっていた。名は隆と言っただろうか。隆は無残に殺されていた。原形を留めないほど、ぐちゃぐちゃに潰されていた。辛うじて残る顔の造型から隆だと判断できた。

 俺が寝ている間に何が起きたのだ。助けを呼ぼうとしたが身動きが取れなった。仕方がない。アイツらの仕業だ。アイツらの所為で俺たちは足がないのだ。すぐそばに寝ていた勇太郎を起こした。

「隆が死んでる」

「あ、何だお」

「隆が死んでるんだよ」

 勇太郎は間抜けな面をしていた。

「おおおおおおお、隆が死んでるお。お前がやったのかお。通報するお」

「落ち着け、俺じゃない」

「誰の仕業だお」

 誰といっても答えを持ち合わせていなかった。押し黙る俺を勇太郎は疑念の目で見つめた。

「とにかく俺じゃない。信じてくれ」

「犯人はみんなそう言うお」

「※※※※※」

 ジョンが目を覚ました。彼はなぜかアフリカの少数民族が操る言語を喋った。

「※※※※※、※※※※※※※※※!?」

「落ち着け、落ち着け」

 死体に気づいたジョンは勇太郎以上に騒ぎ出した。俺は手の平を下に向けて、平静を保つように促した。

「※※※※※※、※※※※。※※」

 ジョンは尖がった赤い鼻をさらに赤くした。

「さっきからうるさいわね。何なの」

 雪が目を覚ました。整った顔に白い肌、彼女はとても美しかった。

「浩輝が隆を殺したんだお」

「違う、誤解だ。目覚めたら死んでたんだ」

 雪は隆の死体が目に入るなり黙り込んでしまった。

「※※※※※※※※、※※※※※※※※」

 多分ジョンは雪を励ましているのだろう。

「観念するお」

「待て、お前だって怪しいじゃないか」

「黙るお」

「隆と不仲だったろ」

 三人の疑いの目が勇太郎に向かった。

「黙れ、言い掛かりだお」

「※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※」

「しっ、静かにアイツらが来たわ」

 雪が小さい声で言った。笑い声が聴こえる。四人の表情が強張る。アイツらはニット帽を深く被り、口元をウォーマーで覆っているため、顔は判別できなかった。しかしこの声は確かにアイツらのものだ。

「おーし一丁行くか」

 そう言うと持っていたスコップで勇太郎の頭を殴打した。勇太郎は死んだ。もう一人はジョンの胸にスコップを突き立て、押し込んだ。

「※※※※※※※※※※※、※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※、※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※、※※※※※※※※※※※、※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※。※※※・・・・」

 ジョンの断末魔が響いた。断末魔だと思う。彼はもっと語学勉強をしておくべきだった。次は雪の番だと悟った。彼女は大粒の涙をボロボロと流していた。クソ、足の自由が利けば、助けられるのに。

「いやースカッとしますね」

「今回は女が上玉で良かったな。楽しめたわ」

「手足切り取ってダルマにするとか先輩なかなかやりますね」

「昔医学を齧ったことがあってな。役に立つもんだな」

 二人はドッと笑いだした。俺は身体を揺らした。壁から伸びる鎖が音を立てた。

「お、何だ。元気あるな。女を助けたいのか」

「男っすね」

「うるせー、彼女を殺したら、お前らぶっ殺すぞ」

 俺は唾を吹きかけた。唯一出来る抵抗だった。

「おお、怖い。見込み有りだったわ。だからお前には腕を残してやったんだよ」

 下っ端が腕に繋がれた鎖を外した。俺はそのまま正面から床に落ちた。落下の衝撃が全身に走る。

「武器やるから俺とタイマンな。勝ったら二人とも解放してやるわ」

「先輩マジ優しいっすね」

 持っていたスコップを俺の手前に放り投げた。這いつくばって、スコップに近づいた。それを掴もうとした手を思いっきり踏みつけられた。あまりの激痛にのたうち回る。

「あ、もう勝負は始まってるんで」

 男は冗談っぽく言った。それから腹部に蹴りを入れた。腹を抱えて蹲る俺を男は容赦なく蹴り続けた。降参だ。勝てるはずがない。仰向けになって抗戦の意思がないこと告げた。

「あ、もう終いか。つまんねーな」

「さ、さぃ・・ぉに・・・した・・ぁる」

「あ、何だ。最後に言い残したいことがある」

 俺にはまだ勝算があった。騙し打ちだ。態と聴き難い喋りをして相手が耳を近づけるのを待った。

「何だ。もう一度言ってみろ」

 相手は策に掛かった。俺の口元に耳を近づける。もう少しだ。もう少しで喉元に噛みつける。

「うぜー伝言はゴメンだ。諦めて死ね」

 男はそう言うと、スコップを拾い上げて俺の胸に突き立てた。

「あ、やっぱオメェはもっと痛めつけて殺すわ」

 俺は※※※※※※※※※※された。それから※※※※※※※※※※されて、※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※されて、最後は※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※された。※※※※※※※※※※の状態で※※※※※※※※※※もされた。※※※※※※※※※※で絶命した。


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