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センチメンタルキャンディ
どうぞ、みてください!
「春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く 夜来風雨の声 花落つること知る多少ぞ」
雨音と本をめくる音がぱらぱらと響く教室に僕と彼女はいた。
彼女の名前は下玉利 深夜 中学生の頃から一様付き合っている。
さっき読んでいたのはこの前授業で習った唐詩の「春暁」だろうか、この前この詩が気に入ったと
わたあめのような甘い笑顔で語っていたのをおもいだす。
彼女も俺もいわゆる本の虫ってやつで、放課後にこうして教室で本をよんでいるこの時間はいつも幸せだった。
「ねぇ、真昼くん 私達別れよっか」
この言葉を聞くまでは・・・・