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アオノソラ  作者: ポチ
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四話

 魔法には一つの特徴として「魔導士」にしか魔法が使えないというものがある。


 一般的にほとんどの人は「魔石」と呼ばせるものから作られた「魔法道具」を使っているため、実際に魔法が使えるわけではない。


 しかし、「魔導士」は違う。


「魔導士」は賢者の弟子達によって魔法を代々受け継いでいる。


 そのため「魔法道具」など使わずとも魔法を操ることができるのだ。


 明らかにさっきの火柱は「魔法道具」を使ったようには思えなかった。


 つまり、今目の前で微笑みを浮かべながら立っているこの男は「魔導士」・・・?


 私はゆっくりと立ち上がり男に近づいた。


「おい!イソラその男に近づくな危険だ!」


 もし・・・本当に魔導士なら。


「あの・・・あなたは魔導士なんですか?」


「そうだが?我々魔導士が珍しいか「ギノの民」よ?」


 フードの若い男は笑みを浮かべこちらを見下す。


 何て不気味笑みだろう・・・・。


 でも、本物の魔導士が今私の目の前にいる・・・だったら!!


「あの・・・・・握手して頂けませんか!!」


「はぁい?」


 兄貴と若い男がキョトンとした。


 すると、兄貴が立ち上がり私を怒鳴った。


「はぁ!?おまえ何言ってるんだイソラ!この状況で何で握手なんだよ!!」


「だって本物の魔導士だよ!ちょっと薄気味悪い魔導士だけど冒険する前に会えるなんて奇跡だよ!!」


 魔導師がこの地にくるなんて初めてかもしれない。


 私が目を輝かせて握手を求めていると、兄貴が私の頭に拳骨をくらわせれた。


 痛い・・・・。


「イソラ!俺はさっきこいつに魔法で殺されかけたんだぞ!なのに何にのんきなこといってるんだ!!」


「うー、だってー嬉しすぎて。」


 若い男はなぜか腹を抱えながら笑っていた。


「クッハハハ、面白いな君。まさか握手を求められるとは思わなかった。」


 何がそんなに面白かったんだろうこの人?


 兄貴は笑っている男の方に指をさした。


「第一だ!なぜ魔導士がこの地にいる!!」


「そういえば変だね?」


 何で魔導師がこの「カタルダ」にいるんだ?


「魔導士がこの地に来てはいけないというルールはないはずだが「ギノの民」よ?」


 笑うのをやめてこちらに疑問を投げかけた。


 そんなルールは確かにないけど・・・でもやっぱり変だ。


 魔導士は科学を嫌っているはずだ。なら科学時代の旧都市の場所なんて来たくもないはずなのに。


「そんなこと知るかよ!なんの目的でこの遺跡に来たんだ答えろ!」


 兄貴は若い男の質問を撥ね退けた。


 本当に何の目的で遺跡に来たんだこの人たち?


 若い男は遺跡を見つめる。


「我々はただこの遺跡に「探し物」を見つけに来ただけだ・・・。」


「「探し物」・・・?」


「そう・・・「探し物」だ。そのためにも協力してもらおう「ギノの民」よ。」


 薄ら笑みを浮かべ男が後ろにいたチビのおっさんに何か合図を送った。


 すると、突然体が動かなくなって、兄貴と私はその場で固まってしまった。


 何かに体を抑えつけられている感覚・・・これは何?


「今度は何だ体が動かねぇ!?」


「動けない・・・これももしかして魔法?」


「どうだ動けまい、クソガキども!私をバカにした礼だとくと味わうがいい!!」


 チビのおっさんはやたら若い男よりも見下し、私達を嘲笑う。


 やっぱ、このチビのおっさんムカつく・・・。


「どうする「ギノの民」今度は私の魔法からは逃げられないぞ。ここで黒焦げになるか、遺跡を案内するか選べ。」


 若い男は私達の方を向き笑みを浮かべる。


 どうする・・抵抗したとしても、私達に勝機はない。


 しかも、言うこと聞いたとしても、どっちにしろ助かるかもわからない・・・。


 けど、もう兄貴が今にもキレそうだから・・・ここは。


「兄貴従おう!今私達にこいつらを倒せない。」


 私の言った言葉に兄貴はキレた。


「はぁー!?ふざっけんなよイソラ!死んでも俺はこんな奴らに手なんか課さないぞ!!」


「じゃあ兄貴ここで死にたいの!このままだと私達さっきの魔法で黒焦げにされるんだよ!」


 兄貴は言葉に詰まった。


「それは・・・そうだけどよ。」


「私達にも目的があるんだから、ここで死ぬわけにはいかないでしょ!」


「うっ・・・。」


 兄貴は返す言葉もなく黙ってしまった。


 兄貴が何と言おうと、私は死ぬなんて絶対嫌だ!


 まだ「飛行機」完成させてないのに、親方もギャフンと言わせてないのに・・・こんな所で死んでたまるもんですか!


「だからあなた達に協力してあげる。」


「どうやら、君は後ろの「ギノの民」より利口のようだ。」


 薄気味悪いしこの人はチビのおっさんより何かムカつく。


 若い男は微笑むが、私は男を睨んだ。


「正し案内するには条件がある!遺跡の案内をちゃんと果たしたら、私達を無傷で解放することは約束してもらいたい!!」


「おい!イソラこんな危ない奴等が俺たちとの約束何て守るわけ・・・。」


「兄貴は黙って!私は今目の前にいる魔導士と一対一で話してるの!!」


 兄貴は私から怒られると少し拗ねていた。


「何だよ俺はただ思ったこと言っただけじゃねぇかよ・・・。」


 なんて面倒くさい兄貴なんだ。


 そんな兄貴を無視しつつ、私はただ目の前の若い男を睨む。


「おや・・・さっき私に握手を求めてきた女性とは思えない目つきだね。」


 私はそんな変な目つきしているのかだろうか?


 男は私の顔を見ながらクスクスと笑う。


「安心しろ遺跡の案内を務めてくれたら無事に二人共解放しよう。」


「本当ね・・・・?」


「あぁ・・・魔導士の名に懸けて約束しよう。」


 そう言い、若い男は微笑むとチビのおっさんにまた何か合図を送った。


 すると、急に動かなくなった体が動くようになった。


 どうやらチビのおっさんに魔法を解かせたらしい。



「さぁ・・・魔法は解かせた。約束どおり遺跡の中を案内していただこうか「ギノの民」よ。」



 若い男はただ微笑むが、私達はその顔を睨みつけながら遺跡へとしぶしぶ入っていくのだった。



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