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異世界旅行は突然で

処女作です。誤字脱字など(出来れば感想も!)書いてくださったら泣いて狂喜乱舞します。

よろしくお願いします!

厳かな宮廷の、様々な貴族たちが見守るなかで、モーツァルトの華麗な旋律が奏でられる。


「なんて素晴らしいんだ!」

「こんな音楽は聴いたことがない。」

「ビビデバビデブー!」


聴衆はみな、歓喜の声を素直に表している。


そう、今は王室主催の音楽会真っ最中である。そこで演奏してるのは、一風変わった格好をした5人組である。


彼らの名前は、「端山寛二」

「松本タケシ」

「藤森正樹」

「札幌怜」

「黒柳美咲」


ーーー日本人である。





ーーーーー



さて、どこからどう見ても只の学生にしか見えない彼らが、なぜ貴族たちの前で演奏をしているのか。


それは、とある事件がきっかけだった。








セミたちが自らの命を削って懸命に鳴いている。端山寛二にとって、セミは最も忌み嫌うものである。彼の過去に何があったのか。


単純である。四匹のセミに包囲され、聖水を一斉掃射されたのだ。これはブルース・リーもかなわない。


しかし、いくらセミが嫌いでお家に引きこもっていたくても学校があるのだからそうはいかない。

しかたなくノロノロと歩いていると、藤森正樹に出会った。

「よぉ、フジモン。暑くてたまんねぇよこんちくしょう。」寛二は汗で額にくっついた髪をはらいながら言う。


「そりゃ、お前。そんだけ髪が長けりゃ暑くもなるだろ。いい加減、切るか結ぶかしろ。」


寛二の髪はとても長い。襟足に関しては肩よりも下まで伸びている。

対して正樹は爽やかなスポーツ刈りである。




会話はそれっきりで、10分ほど歩いていると校舎が見えてきた。


国立ミョウガ高等学校、全国に名を轟かす超進学校である。二人はこの学校の弦楽部という部活に所属している。


弦楽部は読んで字のごとく、弦楽器を使って演奏する部活のことだ。楽器は、バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスの四種類。

聞いたかんじ、かなり高尚でイヤミな部活である。



二人が部室の扉を開けると、そこにはすでに他のメンバーが揃っていた。


「遅ーい」

「おっはよう!」

「君のハートはグッドモーニング!」


一人目から、黒柳美咲、身長は160センチほどで、髪は俗にいうポニーテールである。バイオリンが担当だ。


札幌怜、身長は152センチ。セミロングの髪を普通に下ろしている。楽器はチェロを担当。


最後の明らかに頭のおかしい挨拶をした人間(仮)は、松本タケシ。身長172センチ、楽器の担当はバイオリン。残念ながら、弦楽部の部長である。



「ちょっと待て」

「どうした、朝っぱらから狂ってる我が友よ。」

「なんか色々失礼なことを言われている気がする。」

「気のせいだ、と言えないところが悲しいな。」

タケシの発言に寛二が答える。



遅くなったが、端山寛二はビオラを担当している。身長は177センチ。好みのタイプは幼女という、これまた変態である。


そして、コントラバス担当の藤森正樹。身長175センチ。割りと無口でクールな印象だが、侮ってはいけない。こいつは二次元しか愛せなくなったアホである。


女子陣の性格に関しては、また後で述べていこうと思う。






「さてと。今日はこの間のコンサートの反省でもしますか。」

タケシが楽器ケースに手を掛けながら言う。


「なかなか上手くいったんじゃない?お客さんのウケも良かったし。」

「そうね。でも、クラシックを弾き始めた瞬間に寝てる人が増えたわ。」

怜と美咲が答える。

「やっぱり時代はアニソンだ。クラシックなんか弾いてもつまらん。」

ヲタクの藤森が主張する。

「いやいや、アニソンばっかしてたら余計引かれるよ。ここは純粋にクラシックを極めるべきだって。」

根っからのバッハ好きである端山は言い返す。


「何を言う。アニソンの素晴らしさが分からん連中など、生きる価値なし!」


「んだと!?じゃあ、お前は俺に死ねって言いたいのか?」

「それもやむを得ない。」


「やむを得なくねぇよ!なんだその極論!?」


他の部員は、また始まったよあいつら、と呆れ顔である。


そう。この二人は音楽の話になるといつも争いになるのだ。




「ハイハイ。とりあえず、話し合いは終わりにして合奏しようか。曲は、モーツァルトにしよう」


このまま話をしてても埒があかないのでタケシが提案する。

「じゃあ、アイネクにしようよ!」

怜も賛同する。


ちなみに、アイネクとは「アイネクライネ・ナハトムジーク」の略である。名前は知らなくても、ou○ub○ で聴いてみれば一発で分かるだろう。



各々が楽器を準備し、皆がタケシを見る。


深呼吸、そして合図と同時に休日の部室内に親しみ馴染んだメロディが流れていく。




ーーーそして、事件は起こった。

次話、まさかのポロリが!?



ありません。

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