プロローグ
現代社会このような事が当たり前になりつつある
「次のニュースです。新型ウイルス蔓延により、国から緊急自粛要請が発表されました。
国民の皆さんは、できるだけ不要な外出は控えてください。次のニュースです...」
テレビから流れるニュースを見て肩を落とす。
「今年は、帰れないよなぁ...」
高校卒業後、仕事のために上京して三年目のゴールデンウイーク
今年も実家でのんびり過ごす予定だったが、突発的に流行りだした新型ウイルスの影響で帰省するか悩んでいた。
ピコン
母「今年、帰ってくる?」
...
ピコン
真「今年はやめとくよ」
正直帰ってもやることなくダラダラ過ごすだけだし、帰省しても変わらんよなと思い、帰るのを断念する。
(帰省日も当日だと往復四万するし、かえるいみもないよなぁ)
そんなことを思いながら、服を着替える。
(飯作んのだるいし、カップ麺買いだめないと...)
今年のゴールデンウイークは、十連休もある。
流石に十日間も、何もしないで過ごすのは逆にきつい
「何しようかなぁ、そんなに金もねぇのに」
そんなことを呟きながら、コンビニに入る。
カップ麺とお菓子を適当に選びレジに並ぶ。
そんな時不意に店内放送が耳に入る。
『ポンスタ出身の○○さんが、メジャーデビュー!!あなたもスターになりませんか?』
(ポンスタかぁ...確か配信アプリだっけ?)
ポンスタは、一般の人から有名なyou〇uberなど様々な人が、いろんなジャンルの配信を行ってる配信系のアプリだ。ゲーム実況、弾き語り、雑談etc...
(何がおもろいんだろかねぇ...)
正直、自分は配信を行ってる人や見ている人に対して、蔑んだ目で見てしまっていた。
言い訳にしか聞こえないだろうが、周りが活発的に外に遊びに行ったり、合コンをしたり、遊んでいるのを見てきたためだと思う。
アニメは好きだし、ゲームも好きだが、それしか楽しみのない人間は、俗に言う陰キャだと思ってしまう。
「お会計が、3250円になります。」
そんなこんな考えてるうちに会計が終わり、店を出る。ゴールデンウィークだと言うのに外は新型ウイルスの影響か、人がそんなに多くない。
(とりあえず帰るかぁ)
家に帰るため足を運ぶ。いつも通りイヤホンを指し好きな音楽を流しながら、休み何するか考える。
(とりあえず掃除して、余った時間でゲームするかぁ...)
配信系アプリ見てみようかな?
そんな考えが脳裏によぎる。しかし、今の今まで馬鹿にしてきた人種だし、そこに入るのにはやはり抵抗がある。そんなことを考えているのとは裏腹に、スマホの画面で検索をかけていた。
調べてみると面白いのが似たような配信系アプリが無数に存在して、ジャンルごとに区別化されているところだった。
ゲーム実況したいなら、おすすめはこれ!みたいな感じで、配信とひとくくりに、同じ媒体ではないのだなと思った。
(歌か...)
その中で最も惹かれたのが歌をメインとした配信アプリだった。元々歌うことは好きだったし、聞くのも好きだったため、興味が湧いた。
(試しにやってみるか)
気づけば、アプリをインストールしていた。
これが君で会うまでの僕のプロローグである。
フィクションであるが、そうとは完全に言いきれない作品にしたい