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ディリュージョン・ダン・デスティニー  作者: デスティノ
第3章 メシア編【アカシックレコード編】
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第70話 ステップゼロ

「僕のもつ……潜在能力……?」


思わず言葉を繰り返す。

それに対してゼロはコクリとうなづいた。


しかし、そう言われても全く思い当たる節がない。

僕は首を傾げる──


「わからないのも仕方ありません。それもあなたの能力が強大すぎるが故のこと──」

「え……?」

「あなたは自身の能力が強すぎるがあまり、能力自体がストッパーとなってしまっているのですよ」


ゼロにそう言われて手のひらを眺めた。

握ったり開いたりを繰り返してみるが、違和感は特にない。

しかし、ゼロいわく僕は強力な力を持っているらしい。


不思議に思う僕に対して、ゼロはある提案をした。


「わからないのでしたら一度その潜在能力を発動してみてはいかがですか?」

「でも、どうやって……。それに、何に対して攻撃すれば──」

「私なら、あなたの能力のストッパーを極わずかですが、和らげることができます。それに、あなたには絶好のサンドバッグがあるじゃないですか──」


絶好のサンドバッグ──

なんのことかわからず、疑問に思う。

そんな僕に彼は言った。


「ムーティアライトですよ」

「──ッ!」


ゼロに言われて気づく。

そうだ、僕はここ、アカシックレコードに転送される前、

ムーティアライトに攻撃を仕掛けていたんだった。

ゼロのスケールの大きな話に翻弄され、すっかり忘れていた──


七海や心音、爽真たちの顔が脳裏に浮かぶ。

早く僕の宇宙に戻って、皆を助けないと──

気持ちが高ぶる僕に、ゼロは話しかける。


「そういえばメシア。屋上から飛び立つ際、ステップIIIやステップIVなどと言っていましたが……あれは一体なんですか?」

「えっと、あれは能力の段階アップ的な意味で……ステップが上がれば上がるほど強くなるみたいな──」


別次元の強さを誇るゼロ。

そんな彼と対面で、自身の能力の段階アップ──などとほざく。

強くもない力に、色々と設定を加えている自分が恥ずかしくなってきた。


「なるほど、そういうことだったんですか。能力の段階アップ……面白いですね」

「……」

「──それでは私があなたの能力を底上げした状態。それを私の名前とかけて……"ステップ0(ゼロ)"とでも言いましょうか」


ゼロが僕の能力を強化してくれる──

そのことに僕は大きな安心感を感じた。


創造主の強大な力。

それが自分の味方につくことが、どれだけ心強いことか。

僕はゼロの力を、改めてひしひしと感じるのであった。


「しかし、あなたも運がいいですね。私は単に新ルミナスである、あなたと話がしたくて呼んだだけですが、あなたは相当危ない状況でしたよ」

「な、何が?」

「ステップIVでしたか、ムーティアライトの破壊を試みて発動したあのステップ。あれではほとんど歯が立たなかったでしょう──」


物理攻撃が効かないと錯覚するほど、強固なムーティアライト。

あの時の僕の全力、ステップIVでも太刀打ちできなかったことを知る。

それと同時に僕は、自身の弱小さとムーティアライトの強大さを身に染みて感じた。


「しかし、今のあなたはステップIVではありません。ステップゼロです──」


ムーティアライトに対する少しの不安を感じる僕に大してゼロはそう声をかける。

そして手のひらを前に突き出し、僕に目を合わせた。


「あなたは現実間が不慣れで酔うでしょうが、我慢してください──」


そう言うとゼロは僕に突き出した手のひらをぎゅっと握りこむ。


瞬間、幽体離脱したかのような、体から精神が離れていくような不思議な感覚が全身を襲う。

それとともに僕は天高く飛び上がった。

ぐんぐんと速度を上げていき、下に見えるゼロの姿が小さくなっていく。


なんだよっ……これは──!


速さには自信があった僕だが、それでも今までに体感したことのなかった速度に衝撃をおぼえた。

脳が揺れる。

ぐわんぐわんと視点が揺らぐ。


辺りはずっと真っ白な空間が続いている。

恐らくアカシックレコードだろう。

しかし、そんな長らく留まっていたアカシックレコードともおさらばだ。

──ぱっと、白かった周辺が暗闇に変化した。



★★★



アカシックレコードを離れてから数分が経過。

超巨大な泡状のもののそばを通り過ぎて、今度僕の目に映ったもの。

それは、ゲシュタルト崩壊を引き起こしそうなほどの大量の黒い粒であった。


これは……ミラージュディメンションか──?


ゼロから教えてもらった知識が脳に浮かぶ。

言葉では表現出来ないほどの速さで動いているのだろうが、周囲が広すぎてそれを実感できない。


しかしそんな時、ぐわんと僕は進行方向を変えた。

無数の粒の中のある一つのものに一気に近づいていく。

粒の壁に僕が触れ、体はそれを貫通した。

そこからはすべてが一瞬。


僕ですら捉えるのが難しいほどの速さで駆け巡る。

赤いモヤのかかった宇宙に飛び込んだ。

そして途端に戻ってきた。

地球に──



ムーティアライトの表面が目と鼻の先に存在する。

そんな中僕は叫んだ──


「ステップ……ゼロ──! ……ライトニングゥッッ───!! スマァァァァシュゥゥゥゥッッ─────!!!」

読んでいただき本当にありがとうございます!


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