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ディリュージョン・ダン・デスティニー  作者: デスティノ
第2章 メシア編【ムーティアライト編】
52/363

第52話 期待(残り0日)

自室へ戻り時計を確認すると針は八時を指していた。


ムーティアライト衝突まで残り四時間か──


刻々と迫ってくる時間の存在を改めて実感し、固唾を飲み込む。

先程イザナミに電話をかけてみたが彼女は出ない。

ムーティアライトの破壊を試みた時の傷がまだ回復していないのだろう。

最期くらいイザナミに会いたかったという、悔しい感情が胸のそこから湧いてくる。


なに失敗を前提に話してるんだ──

それに対し僕はソファに腰掛け、うつむきながら自分のことを責めた。

しかし、僕の体は正直で『はぁ……』と大きなため息をつく。



出発まで二時間、何をしようか──

僕はとりあえず七海に電話をかけてみることにした。

プルルルルル──


居ないかとも思ったが、十秒ほど着信音が流れた後にスマホから彼女の声が返ってくる。


「天沢くん! あ、あのム、ムーティアライトってやつっ!」


ぎこちない七海の声。

ムーティアライトのことを見聞きして、戸惑っているからだろう。

さらに彼女はどこにも逃げるとこがないという絶望感を感じ、恐怖していたように見えた。


「お姉ちゃん、誰と話してるの!? まさかメシアさん!?」


途端に慌てふためく心音の声が、スマホの向こう側の遠くの方から聞こえる。

どさどさと物音がした後、七海の声が心音の声に切り替わった。


「メシアさん! あのムーティアライトってやつ、壊せるんですよね!」

「……」


心音の勢いある声に黙り込んでしまう僕。

8日前に僕は心音を危険に晒したんだ。

絶対に破壊してみせるなんて、そんな無責任なこと簡単に言えるはずがなかった。

しかし、そんな僕に彼女は声をかける。


「私はメシアさんのこと信じてます……! 私のことを救ってくれたメシアさんなら、絶対にできます!」

「そうだよ! 高校初日、電車の中で私のことを救ってくれたあなたなら絶対に──」


心音と切り替わり、続けて聞こえた七海の声。

僕は彼女たちの言葉に耐えきれず、電話を切った。

そしてベッドにダイブする。


なんでみんなそんな僕に期待するんだ、やめてくれ。

もうこれ以上僕を追い詰めるのは──


枕に顔をしずめながら心の中でそう叫ぶ僕。

世界の運命が自分の今やっている行動に左右されると思うたびに、重すぎる責任がのしかかる。


いつもそうだ。責任という苦痛から僕はいつも逃れようとする。

でも──


『メシア……世界を………頼んだぞっ…………!』


彼の言葉がそのたびに脳裏をよぎる。

四年前に僕のせいで亡くなった彼の声が、まるで悪魔のように僕に張り付いてくる。

僕が責任という牢獄から逃げ出そうとしても、僕には彼という足かせがある。

だから結局は──


「僕が……世界を救わないとっ……!」


僕は枕から顔を引き剥がし、再び立ち上がった。

力をもって生まれたからにはその力を使って世界を救わなければならない。

僕は名前の通り、救世主(メシア)でなくてはならないのだから──

読んでいただき本当にありがとうございます!


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