幸せの呪気の修行その1
朝ごはんを食べ、人気のないひらけた場所へ
スノーレインとフェイクレイン、そして初代が並んで
歩いている。
今日はスノーレインの呪気の修行を初代様が伝授する。
初代「この辺でいいんじゃないかしら?パッと見人気もないし
力が暴発しても地面や崖が崩れるだけだし♪」
スノーレイン「わかりました…」
幸せの呪気に関する修行はこれが初めてではない。ただ、あまりにも
習得するのが難しいのだ。
初代「いい?まずは基本を思い出して。楽しかったことやうれしかったことを
想像しながら全身に力をたぎらせるの。いままでの憎しみに捕らわれちゃだめよ?」
初代(まーあたしはそんなこと考えなくても素の状態で呪気操れるけど)
スノーレイン「楽しいこと・・・うれしいこと・・・」
スノーレインが目を閉じ集中する。頭をよぎるのは家族。そして友達。
不自由のない幸せな家庭。そんな喜びに満ちた人生がスノーレインに
力を与える。するとスノーレインの頭髪に変化が現れた。
フェイ「おお…これが幸せの呪気。まるで初代様のようです。」
スノーレインの黒髪がきれいな雪のような白に染まる。
そして瞳はウサギのように赤みを帯びる。
スノーレイン「これが、この状態が幸せの呪気・・・私や子供たちが
使ってる呪気とは性質がまるで違う。」
スノーレイン「・・・?髪の色が変わったこと以外、服装に変化はない?」
それをきいて初代は答えた。
初代「あんたの子供は呪気にファーストだのセカンドだのいって
服装とか模様でて姿変わってるけど、本来の呪気はこの
白い髪が基本ね。あと、この呪気も鍛えれば自然と次の形態に変身できるようになれる」
スノーレイン「次の形態・・・憎しみの呪気のように幸せの呪気も変身が・・・」
初代が指で歩くような動作を示す。その姿で歩いてみろということなのだろう。
スノーレインはゆっくりと歩いてみせた。
初代「おーけーおーけー。とりあえずじゃあ・・・あたしと戦ってみようか?
練習だと思ってかかってきなさい。」
初代が両手を軽く広げて戦闘態勢に入る。
スノーレインも腕を引き、構えた。すると・・・
スノーレイン「あれ?」
戦うことを意識した途端、スノーレインの髪は元の黒髪に戻ってしまった。
フェイ「そうか!戦いがはじまることで不安や緊張、闘争心がうれしい気持ちや
楽しい気持ちを上回ってしまったんだ!」
スノーレイン「…なるほど。だから変身が解けたのね。ならもう一度…」
スノーレインは幸せの呪気を纏おうとするが、なかなかできない。
気持ちが焦り、幸せの呪気を発動できないのだ。
見かねた初代が話しかける。
初代「今日はこれくらいにしましょ♪」
スノーレイン「そんな!?だってまだ30分も経ってない…」
初代「今のままじゃダメなのよ。焦ったり悩んだりするとできなくなるものなの。
とくにあなたはね。今日は変身して歩くことができた。それでいいの。
明日は戦えるようにがんばる、そう思えばそれでいい。わかった?」
しぶしぶスノーレインは納得した。
スノーレイン「うう、わかりました。」
そんなこんなで修行が終わった。