憎しみの呪気と幸せの呪気
プリンを食べ終え、満足したところに
スノーレインの子供が帰ってきた。
ブラスト「ただいまー!」
ストーム「ただいまー…」
ふたりをみてスノーレインがあいさつをかえす。
スノーレイン「おかえりなさい、ブラスト、ストーム。ミスティは一緒じゃないの?」
ブラスト「今日はギルドマスターたちと遊ぶんだってよ」
ギルド。ブラストとストーム、そして妹のミスティは
アマテラス率いるギルドに所属している。
ギルドマスターのアマテラス。
サブマスターのアリアとアミル。
そして団員のリルフにブラスト、ストーム、ミスティを入れた7人のメンバーで構成されている。
主な仕事は怪獣や賞金首の狩り。簡単な仕事は人探しや物探しから行商人の護衛など、
様々な仕事を請け負っている。個々が異常に強いのがアマテラスのギルドの売りだ。
スノーレイン「そう、晩御飯までには帰ってくるかしら?」
ストーム「大丈夫だよ、母さん。ミスティは日が暮れる前には帰ってくるから」
ブラスト「そーそー、かーちゃんは心配性なんだよ!」
スノーレイン「ん、そうね。母さんちょっと心配しすぎかも。あなたたちももう
立派な15歳だものね」
ふたごの兄弟は顔を合わせると、にやりとした。
ブラスト「それよりさー、初代様また家にきてんじゃん。」
ストーム「プリン食べてる・・・それも5つ・・・」
フェイクレインは、はっと気づいた。
フェイ「ああー!初代様全部食べちゃったんですか!?」
初代「そうだよー?ダメだったー?」
フェイ「4つ残してたのは初代様がおかわりするためじゃありません、
スノーレイン様のお子さんと旦那さんのためにとっておいたのです。」
初代「食べちゃいけないなんていわれてないもーん」
それをきいてブラストは怒り、ストームはむっっとしていた。
ブラスト「こんの実年齢100歳越えのばばあめ!表でろ!ぶっとばす!」
ストーム「今日こそ倒す・・・」
初代様はやれやれといった感じで立ち上がり、ドアの前にたった。
初代「しょうがないわねえ、力の差ってものを教えてあげる。」
スノーレイン「ふたりともケガしないようにね。あと初代様、手加減してあげてくださいよ?」
初代「大丈夫だって。そんなヤワじゃないわよ、スノーレインの子供は。」
スノーレイン「はあ・・・」
毎度のこととはいえスノーレインは心配そうにしているのをみて
フェイクレインが励ます。
フェイ「大丈夫ですよ、スノーレイン様。少し稽古をつけてもらうようなものです。
しんだりなんかしませんよ。」
スノーレイン「それはわかってるのだけど、私が気にしてるのは双子とあのお方の
力の差よ。圧倒的な力の差に絶望しなければいいのだけど・・・」
あるいて5分の森の中、ブラストとストームの前に
初代様ことベルレインがたつ。
ベルレイン「さあ、いつでもかかってきなさい。ま、もっとも、あんたたちの
呪気じゃあたしにかすり傷ひとつつけられないけどね。」
それをきいてブラストはさらに怒る。
ブラスト「あんまなめてって痛い目みるぜ?初代様!」
ブラストが呪気を高める。
ブラスト「いくぜストーム、変身だ!」
ストーム「うん!」
ふたりの全身を黒いオーラがまとわりつき狼のような姿になる。
ブラスト「これが呪気ファースト・ビーストモード・・・!」
さらに呪気を高め目元は黒く、Zのような模様が体に浮かび上がり、
ブラストはポニーテールが、ストームはツインテールがひらひらする。
ブラスト「これが呪気セカンド・ヒーローモード!」
ブラスト「そしてこれが・・・うおおおおおお!」
さらに呪気を高め、周囲に黒いオーラが散乱しつつ、呪気がふたりに集まり力が高まる。
黒いマントをひるがえし、仮面をつけている。
ブラスト「待たせたな、これが呪気サード・ダークヒーローだ。」
ストーム「ミスティはさらにもう一段階変身できるけどね。」
ブラスト「それをいうなっての!」
かなりの強さを発揮しているふたりを目の前に初代様はあくびをしながら
暇そうに指をくいくいっとかかってこいと言わんばかりに挑発した。
初代「どんなに強くなろうが何回変身しようが所詮は憎悪を操作してできた呪気。
闘気、魔気、霊気の上位に立てる呪気といえど憎しみの呪気と幸せの呪気では
地力が根本的にちがう。ましてや戦闘に入るときに変身するようでは
とてもじゃないけど、あたしには勝てないわよ。」
それをきくと同時にブラストとストームのふたりが
0,1秒未満の速度で間合いを詰め、拳をつきだす。
しかし待っていたかのようにその拳をあっさりと初代は止めて見せた。
初代の後ろの木々は折れ、平地になっていた。
ブラストとストームはそれをみて、思わず息をのんだ。
初代「自然は大切に、ね。」
初代はふたりの掴んだ手をぐいっとひっぱり
平地へとほうりなげた。
投げ飛ばされたふたりはあっという間に見えなくなるまでとんでいった。
10kmか20kmか、もしかしたら100kmはとばされたかもしれない。
ふたりが止まるまで何百という木が折れ、岩盤を砕いた。
ブラスト「これが初代様の実力かよ・・・初代初代て言われるわけだぜ・・・」
ストーム「ぼくたちも強いはずなのに、同じ土俵に上がってる気がしないよ。」
ブラスト「かーちゃんくらいだろ、あのひとの土俵にたてるの。
つか、初代様だって環境破壊しまっくてるじゃねえか!何が自然を大切に、だ!バカ」
怒るブラストをみてストームはいう
ストーム「…歩いて帰ったらお月様が見れるね」
ブラスト「のんきだなストームは。走れば1分で家につく。
今日は休んで、明日のギルドの仕事を優先しよう。」
ストーム「そうだね」
そのころ、初代は・・・
初代「進化するのはすごいことだと思うけど、程度が知れるわね。
すくなくともあたしみたいに生まれつきのように呪気を
解放した状態じゃないと、文字通り足元にもおよばない。
修行して強くなるのではなく、自然に強くなれるようにならないと
まだまだひよこね。うふふふふふ。」
初代「うふふー、明日のおやつはチョコレートが食べたいなー♪」