敵は誰?
恋歌に招かれた次の日、早朝3時にだれかが自分の部屋に入ってきた。
だれかがクローバーの体をゆすりおこす。
アリア「おーきーろー!クローバーおきろー!」
アリアだった。
クローバー「うーん…なんですかアリア…こんな時間に…」
アリア「今日だよ、脱獄のショウを捕まえて国に引き渡す日。」
クローバー「あ…」
そう、本来なら今日クローバーはショウのところへ趣き戦い、
そして身柄を国へ引き渡す日だった。しかしまだ外は暗い。
アリア「まだ朝日が昇る前、この時間に奇襲するよ。」
クローバー「奇襲…ですか?」
アリア「そうだよ、相手は能力持ちの可能性が高いからね。
真正面から堂々と戦うのは危険だから、いまから襲う。
クローバーは夜眼はきくかな?」
クローバー「いえ…ですが月明りがあればなんとかなるかと思います。」
アリア「それじゃ行こうか!ほら、着替えて着替えて♪」
クローバーが蝋燭に火を着け、わずかな灯りをもとに装備を整える。
クローバー「準備できました。」
アリア「よし!じゃあいくよ!」
クローバー「はい!」
部屋からでていざ出発しようとすると玄関の前にはアマテラスがいた。
そっと小さな声で話しかけてきた。
アマテラス「ふたりともおはようー…」
クローバー「おはようございます、アマテラス」
アリア「アマテラス…べつに送り迎えなんてしなくてよかったのに」
アマテラス「まぁまぁ、新規メンバー2回目のお仕事を見送るのも
ギルドマスターのお仕事だよ。無事に成功するといいね」
クローバー「大丈夫です、アリアもいるので…」
アマテラス「クローバーが危なそうなときは助けてあげてねアリア」
アリア「当たり前だって、そのためにあたしいるし」
アマテラス「うん。それじゃ、いってらっしゃい」
そういってアマテラスがちいさく手をふる。それにこたえるようにクローバーも手を振る。
クローバー「ええ、いってきます」
そういってアリアとクローバーのふたりは扉をくぐり外へでた。
アリアがしゃがみ、背をおろす。
アリア「なるべく急ぎたいから、あたしがクローバーを担いでく。」
おもわずクローバーが躊躇う
クローバー「あの…結構重たいですよ?」
アリア「平気平気。あたし10トンくらい持ち上げられるし。」
クローバー「(…化け物じみてる)」
何も言わずにクローバーがアリアにおぶさる。アリアはとんでもない速度で
ショウがいるであろう場所へ向かう。
クローバー「(リルフのときもそうだったけど、すごい速度だ…
私はこんな人たちといつか肩を並べて歩く日はくるんだろうか…?)」
15分ほどしてショウがいるであろう空き道場へやってきた。
約束をやぶっていなければここにショウがいる。
アリアはクローバーを下ろすや否や、クローバーの前に手をかざす。
クローバー「?。あの…」
アリア「気づかない?血の匂いがする…」
クローバー「!?」
アリア「多分死体がある。それもあの建物の中。」
クローバーはぞっとした。そして急いで道場のの中に入っていく
クローバーが中でみたもの、それはショウの死体だった。
クローバー「ああ…そんな…」
クローバーがその場に倒れ込む。悲しむ彼女をよそにアリアが
ショウの死体を観察する。
アリア「…手に何かもってるね。この拳、ほどくよ?」
クローバーがそっと頷く。そしてアリアがショウの死体の握っている物をとる。
アリア「これは・・・」
クローバーがアリアの手にあるものをみる
アリア「布きれだね。多分この衣装のやつがこいつを殺したんだろうね」
クローバー「そう…ですか…」
しょげるクローバーにアリアが励まそうと声をかける
アリア「これ、アミルに渡して犯人探しをしてもらおう。アミルなら
何かわかるかも」
クローバー「ありがとうございます」
アリア「さて、ショウの死体だけどどうしようか?
このまま国に引きわたすわけにもいかないし、土葬しよっか。」
クローバー「そうですね・・・そうしましょう」
アリアがショウに刺さっている剣や槍を取り除いていく。
クローバーが道場裏に穴を掘る。そこにショウの死体を放り込み、
土でおおい、墓をたてた。
クローバー「ショウ…いったい誰に…いや、必ず仇を!」
アリア「とりあえずアマテラスに報告だね。想定外のことがおきてるぽいし。」
クローバー「はい…」
虚しい気持ちを胸に、クローバーは道場を去って行く。
そして朝、屋敷にもどるとアマテラスとアミルが待っていた。
アマテラス「おかえりー!」
クローバー「ただいま…」
アマテラス「?元気ないね。どうしたの?」
クローバー「じつは…」
クローバーは包み隠さずアマテラスに報告した
アミル「なるほど…もしかしたら昨日なにかあったのかもしれません。
クローバーがショウに会いに行くのをだれかが着けていたのかも。」
アリア「そうだアミル、これなんだけどさ」
そういってアリアが布きれをわたす
アリア「これから手がかりつかめないかな?」
アミル「…調べてみないとわからないけど、やれるだけのことはやってみるわ」
アマテラス「それじゃ今回は失敗ということで、次のお仕事があるまで
待機してていいからね。」
クローバー「はい…」
ショウはだれに殺されたのか、謎のままその日を迎えることになった。
クローバーの心には怒りと悲しみが渦巻いていた。




