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ギルド・恋歌(れんか)

お久しぶりです(;^ω^)今回の話しはかなり期間も空いたし

ずいぶん長くなってしまいました。

夜7時。

クローバー、ストーム、ミスティが仕度をする。


剣を見つめてクローバーがストームに話しかける


クローバー「ストーム、恋歌へは遊びに行くのに武器は必要ですか?

戦うことはアミルから禁止されているのですが…」


ストーム「基本的にはね。でもクローバーは騎士で、剣を

武器に戦うから、手ぶらで自分は騎士ですというより

それらしい恰好のほうが相手も納得してくれるよ…」


クローバー「お二人は何も準備しなくていいんです?」


ストーム「ボクとミスティは呪気で戦うから武器を

必要としないんだ…それに、お土産はアマテラスが準備してくれてたから…」


ミスティ「まー恋歌のとこも好戦的なヤツはいるからさ、

弱そうだと思われたらあんたすぐになめられるわよ?」


クローバー「気を付けます…」


ストーム「じゃあ、そろそろ行こうか…」


屋敷をでようとするとアマテラスが待っていた


アマテラス「いってらっしゃい!恋歌のシャンシャンによろしくって伝えといて♪」


ミスティ「りょーかい」


ストーム「じゃあ、いってきます!」


3人は屋敷をでた。そこで一つ疑問に思った。

恋歌のアジトはどこにあるのかと。


クローバー「…ところで、恋歌のアジトはどこにあるんですか?

この街のどこかに隠れ家があるとか?」


ストームは首を横にふった


ストーム「ちがう…この次元の世界には存在しない…」


クローバー「どういう意味です?」


ストーム「言葉のままだよ…恋歌のアジトはこの世界には存在しない。

シャンシャン達は妖怪の世界にいる…」


ストームが庭の地面に大きな紙を広げ、その中央に鈴を置いた。


ストーム「召喚術・招き門…!」


ストームが式をとるとこの世界とは違う、古風な扉が出現した。


クローバー「おお…」


ミスティがクローバーの手をひき、扉を開けてくぐろうとする


ミスティ「ほら、ぼーっとしてないでいくよ!」


クローバー「ま…まだ心の準備が…!」


ストームが鈴を拾い上げ、クローバーの背中をそっと押す。


ストーム「きっと驚くよ…クローバーの知らない世界に…」


扉の先はぼんやりと明るく、月がでていた。星が輝いていた。

周囲は山で囲われていて、遠くに大きな滝が見える。

何より目の前には数段階段があり、その先は大きな屋敷があった。

不思議と昼間のようにそこだけ明るかった。


クローバー「すごい…夢でもみてるようだ…」


3人が階段をあがり、敷地内へ入ると、目の前に

猫耳に尻尾のはえた女が近づいてきた。


颯「にゃんだー?ストームとミスティじゃん!」


ミスティ「久しぶり、颯♪」


颯とミスティが手をポンと合わせ、抱き合う。


颯「游月がごちそうの準備してたから誰がくるのかと

思ってたら、あんたらだったのにゃー!」


ミスティ「あれ?朝アミルがきて伝えてたと思うけど?」


颯「にゃーは朝ねてたにゃ…用事のない日はお昼まで寝てるにゃ!」


ミスティ「それはそれで羨ましい生活送ってるわね…」


颯「とーこーろーでー…」


颯はクローバーを足元から顔へ目線が走る


颯「この雑魚は誰にゃ?」


クローバーはカチンときたがアミルとの約束を思い出し、

ぐっとこらえた


クローバー「虹の神楽のギルドメンバー、クローバー・アルデバランです。

入ったばかりですがよろしくお願いします!」


颯は興味なさそうにしている


颯「にゃーん?新人?はっきりいって見込みがないにゃー。

使い捨ての雑用かにゃ?」


さすがのクローバーも声にはださないが怒りの目で颯をにらみつける。


颯「これ、気づいたかにゃ?」


颯はクローバーの腰の剣を鞘からぬきとっていた。

クローバーは驚いた。


颯「…これは中の中てとこかにゃ。でも手入れが悪いにゃ。血の匂いがするにゃ」


クローバーが背中の剣をてにとろうとした瞬間、腰の鞘がカキンと音をたてた


颯「いま剣を返したのは見えたかにゃ?」


クローバーは思わず腰の剣に目をやる。さっきまで颯がもっていた

剣が腰にもどっていた。


クローバー(は…早い!何かの能力なのか?それとも早技?)


ストームはだまってみていたが、颯に話しかける


ストーム「颯、戯れもそれくらいにしてシャンシャンや游月に

会わせてくれないかな?」


颯「にゃー?しょうがないにゃあ…本当はストームやミスティに

遊んでほしいけど、ここで戦ったら游月に怒られるからやめるにゃ」


そのとき、和服の美人が声をかけてきた


游月「颯、お客様に失礼ですよ」


颯「ごめんにゃ、游月…」


クローバー「この人が游月…?妖怪ってきいてたから

化け物を想像してたけど、見た目は人間そのものだ…」


游月「颯が悪さをして申し訳ございません、クローバー様。

どうかお許しを…」


物腰のひくさに思わずクローバーがあわてる


クローバー「あ、いえ…大丈夫です!」


游月「お待ちしておりました、クローバー様、ストーム様、ミスティ様。

恋歌のアジトであり、私の屋敷へようこそ。

さあ、こちらへどうぞ…皆がお迎えの準備をしております」


ストーム「游月さん、アマテラスからお土産があるんですが…」


そういってストームが紙袋を手渡す。


游月「あら、気をつかわせてしまったようですね…

これは恐縮です。アマテラスさんにありがとうと

伝えておいてください」


ストーム「わかりました…」


大広間の前へ案内され、クローバーが緊張する。


クローバー(いったいどんな妖怪がいるんだろう…)


游月がそっとふすまを開ける。

そこには10人が食卓の前に座っていた。

全員の視線がこちらへ向かってくる。


シャンシャン「おおー!久しぶりー!」


クローバー(で、でかい…!)


身の丈2メートルほどの和服をきた

女性が近寄ってくる。


シャンシャン「あら?この子前はいなかったよね?新人?」


クローバー「はい、クローバー・アルデバランといいます。」


シャンシャン「私はシャンシャン。一応恋歌のギルドマスターを

やってるわ。よろしくね!」


そういってシャンシャンが握手を求めて手を伸ばす。

クローバーはその手を掴んだ。そのとき流石の

クローバーでもシャンシャンの未曽有の強さを悟った。


クローバー(うあ…!なんだこの人の気配…!?

凄まじい何かを感じる。他人を圧倒するような何かを…)


シャンシャンは動揺するクローバーをみてにやりとした


シャンシャン(アマテラスもいい拾い物をしたものね。

この子、伸びしろと成長性を十分に感じる。

天才ではないけれど…素質はある。

限界を超えた瞬間、あっという間に強くなる。)


シャンシャン「さあさあ、ストームとミスティも

座って座って♪楽しいお食事といきましょ!」


ストーム、ミスティ、クローバーの順に座る。

対面の2番目の席に游月が、八番目の空席に颯が座りこむ。


クローバー(…8番目?もし強さ順に並んでるとしたら

あの目にもとまらぬ動きをする颯がこの中じゃ8番…)


クローバーが全員を見渡す…


クローバー(明らかに人間じゃないのは

あのスライムみたいな人だ…いや、妖怪か。

人の形はしてるけど…。游月さんの横の女性…

綺麗な人だけどあの人も妖怪なんだろうか?)


シャンシャン「みんなー!今日は虹の神楽から

3人が遊びにきてくれました!これから一緒に

食事をしたいと思うけど、新人さんがいるので

まずは順番にこちらから自己紹介してあげよ!」


そういってシャンシャンが改めて自己紹介をする。


シャンシャン「私はシャンシャン。月無し夜の人斬りシャンシャン。

ちまたでは強き剣士が強き思いをこめて月の無い夜に私の名を

呼ぶとどこからともなく現れると言われてるわ。ちなみに名前は

鈴の音がシャンシャンと聞こえるからシャンシャンと呼ばれてるのよ。以上!」


クローバー「あの、能力とか特技をきくのはダメですか?」


シャンシャン「んー?そうねえ…まあ、全部秘密で

何も教えないよりは何か1つや2つ知りたいわよねえ?

ふふふ…まず私は剣豪よ。腰に差してる刀と通り名で

察しはついてると思うけど。あと、妖術が使えるわよ。」


クローバー「刀を使うのは4人いると聞きましたが…」


シャンシャン「そう、侍ではないけど刀を使うのは

小三郎も合わせて5人いるわよ。私と、らんきち、ゆうと、

そしてきんこ。そのうち4人の持ってる刀は対魔刀という

世界に8本しかない武器神の作った刀を保有しているわ。」


クローバー「対魔刀…」


シャンシャン「ほかにも私には能力というか、

まあいろいろできることはあるんだけど、それは内緒ということで♪」


クローバー「いえ、そこまで教えてくれてありがとうございます!」


游月「それじゃあ、次は私の紹介をしますね。私は游月。

この屋敷の持ち主で、大家さんであり、恋歌のギルドのサブマスターです。

妖術は炎と氷を操ることを得意としています。」


游月「それじゃ、次はらんきちね。」


游月を視線を送る先をクローバーが目で追う。

大人しそうでそれでいて凛とした美しい女性がいた。

クローバーは最初、彼女が人間なのだと思った。


らんきち「私はらんきち。人間の頃は巫女をしていたわ。

もっとも…見ての通り服装は巫女の衣装のままだけど。

数十年前に清めの神から力と対魔刀を奪って人間をやめた。」


そういってらんきちは腰にさげている対魔刀を握る。


らんきち「それでも私はこの対魔刀を鞘から引き抜き、

扱うことができる。もちろん神通力も扱える。」


聞きなれない言葉にクローバーが首を傾げる。


クローバー「神通力?」


らんきち「神の力というか、あなたが知るところでいう

魔法のようなものだと思っていい。」


クローバー「魔法…ですか」


らんきち「本来ならこの力は神、巫女、そして封魔師しか扱うことが

できないのだけれど、とある一匹の悪魔が例外的に使える唯一の存在ね。」


クローバー「!?悪魔がつかえるんですか!?」


らんきち「そう。本来この力は魔物や悪魔は使えないし、対魔刀も

普通の妖怪では触れることはできても持ち上げることはおろか鞘から刀を

引き抜くこともできない。でもそれができる奴がいる。

その悪魔の名はダスト。自称下級悪魔のダスト。悪魔なら

クローバーさんの世界のほうが馴染み深いんじゃない?」


クローバー「たしかに妖怪よりはでてきますが

神話の生物といいますか、本にでてくるおとぎ話の存在ですね。

実在するとは思ってもみませんでした。」


らんきち「古い本には悪魔を召喚する術が記載されてるものも

あるかもしれない。暇があるなら調べてみるといい。」


クローバー「はい!」


らんきち「さて…次はゆうとね」


クローバーはらんきちの隣に座ってる男を見た。第一印象は

かっこいいようなかわいいような両方を有した見た目で、

それでも隙がない雰囲気をしていた。


ゆうと「ボクはゆうと!封魔の結界師ゆうとだよ。よろしくねクローバー♪」


クローバー「よろしくおねがいします」


クローバー「結界というのはバリアのようなものでしょうか?」


ゆうと「そうだね、でも結界にもいろんな種類があるよ。

感知、防壁、攻撃、封印。結界ひとつでいろんなことができるんだ。

らんきちと同じ時期くらいにボクは剛腕の神の力を奪って人間をやめたよ。

それでもまだ封魔師だった頃の恰好してるけどね。」


らんきちのときもそうだったがあえてクローバーは

らんきちとゆうとの年齢を聞かないことにした。

きいてはいけないような事だと思った。


クローバー「へえ~…ていうことはゆうとさんも神通力が使えるのですか?」


ゆうと「もちろん!魔法封印、五感封印、金縛り、影縛り、あとは

結界に閉じ込めたりとかだね。とにかくいろんな神通力が使えるよ!

そのへんはらんきちと同じだけどボクはとくに封印、結界の術に長けてるんだ。」


クローバー「なるほど…もし手合わせできる機会があれば

その結界をはじめとした術をみせてもらいです。」


ゆうと「んー?ん~…まあ、閉じ込めたり動きを封じたりとかはいいけど

殺す技もあるからそのへんも気を付けてほしいかな。ていうわけで次いこー!」


クローバーはゆうとの雰囲気がなんとなくアマテラスに似てるな、と思った。

そう思いながらゆうとの隣をみる。耳と尻尾が人間ではないことを物語っている。

直感的にこの人が神であることを悟った。


金狐「さて…私はきんこ。こんな見た目だが元神だ。」


クローバー「…元?」


金弧「そう、私は元神だ。といっても神の力はそのまま使えるがね…

力を手放さなかったままやしろを離れた。いまは弟の銀弧が私の跡を継いでいる」


クローバー「神…」


金弧「私は巫女や封魔師の使う力はもちろん、あらゆることができる。

透視、未来予知、時間遡行、歴史改変、蘇生、創造…とにかくいろいろできると

思っていただければいい。」


それを聞いてクローバーの頭にはある疑問が思い浮かび

金弧に問いかけた。


クローバー「あの、金弧さんは神様なのですよね?ならなぜ1番じゃないのです?」


金弧「…まあ、その辺はわけありでな。能力は私が上でも実力は

らんきちやゆうとのほうが優れているのだよ。剣術だけならこのふたりと

シャンシャンのほうが上だ。」


クローバーはなるほど…と頷く。


金弧「さて、次は雷猫らいびょうの番だ。」


金弧とはまた違う姿をした男が腕を組み、睨み付けている。


雷猫「オレの名は雷猫。ここにいる妖怪どもの中じゃ2番目に強い。以上だ!」


あまりにも短い自己紹介にクローバーは驚いた


クローバー「あの…特技とかは?」


それをきいて雷猫が眉をひそめ、やや怒り口調で返した


雷猫「自分の能力をイチイチ説明する義理はない。オレはおまえのことなど

どうでもいからな。そこに座ってるストームとミスティよりオレは強い、とだけ言っておく」


クローバーは隣のストームとミスティに目で確かめる。ストームは口元に少し笑みを浮かべながら、

ミスティは腑に落ちない表情を少し浮かべながら軽く頷いた。


佐丸「じゃあ次はあたしですね。あたしは佐丸さまる戦闘は得意じゃないけど回復ならまかせて♪」


クローバー(…非戦闘員でも7番目。油断ならない)


佐丸「死者を生き返らせることはできないけど、ちぎれた腕や足の接合や

失った内臓の修復、視力や脳の再生もできるわよ!」


クローバー「なるほど、その超再生の力で持久戦が得意ってことですか?」


佐丸「あら、鋭い!あたしは攻め手は欠けるけど持久力と耐久力はこの中で

一番といっても差し支えないと自負してるわ。戦いに時間がかかればかかるほど

あたしが有利になると思ってくれればいいわよ。もしケガしたときは

あたしのところにくるといいわよん、どんなケガでも治してあげる♪」


クローバー「ありがとうございます。その時はよろしくお願いします」


佐丸「ちなみにあたしとシャンシャンは幼馴染みたいな関係かな。」


クローバー「えっ!?」


佐丸「このギルド結成前からの付き合いだからねえ。昔はよく游月に半殺しにされた

シャンシャンのケガを治してあげたものよ」


クローバー「へー…(この人よくしゃべるな…)」


シャンシャン「佐丸…自己紹介もそのへんに次の人に順番回してあげないかしら?」


佐丸「あらごめんなさい。じゃあ次ははやてね」


颯・・・最初にクローバーが出会い、あまりの動きの速さに

目が追いつかなかった相手である。


颯「あたしは颯だにゃ。特技は早業。移動や攻撃がめちゃ早いにゃ♪

でも朝昼は眠くてしょうがないからあまり動きたくないにゃね。

あと、鬼ごっこが好きにゃ♪そんな感じかにゃ?」


横にいるミスティがクローバーに囁く


ミスティ「颯と鬼ごっこができるようになれれば身体能力は

ウチのギルドでも上位の強さにランクインできるよ。

あんたもがんばりなさい」


クローバー「はい!」


颯「さて次は…」


腐敗「オレだ…」


ドスのきいた低い声の男の声がする。ボロボロの大きな布で

体を覆っており目以外は見えない。


腐敗「オレの名は腐敗ふはい。…以上だ。雷猫と同じで

自分の能力はしゃべる気はない。わるいな。」


枯葉「まったく雷猫といい腐敗といい自己を紹介する気は

あるのかねえ?同じ妖怪としてまいるよ…

すまないねえクローバー。」


クローバー「あ、いえ…別に気にしてないので大丈夫です。」


枯葉「そうかい、ならきちんとした自己紹介でもしようかねぇ。

わたしは枯葉かれは。枯れた葉っぱで枯葉だよ。

種族はこう見えても妖怪。年齢は…人間でいうと30くらいかねえ?

趣味は薬の開発、特技は毒物の製造、武器は薬品。

普段は薬の材料の木の根や葉、花、油、動物の体液を採取してるよ。」


クローバー「いろいろ教えてくれてありがとうございます。」


枯葉「なにいいってことさ。わたしはここにいる連中のなかじゃ

穏便派でね。戦いはあまり得意じゃないんだよ。何か困ったことがあったらおいで。

わたしや金弧にできることなら相談してやれるし悩みを解決してあげよう」


クローバー「はい!」


クローバー(枯葉さん…いい人そう…)


表情の緩むクローバーに枯葉が釘を刺す。


枯葉「クローバー…いまあんた、わたしをいい人とか思ったんじゃないだろうね?」


クローバーは考えていたことを見抜かれぎょっとした


枯葉「ふぅ…いいかい?ここに揃い踏みしてるのはほぼ人外、人の道を外れた奴等さ。

第一印象だけでこいつはいいヤツだとかあいつは悪いヤツだなんて思わないこと。

甘い言葉に惑わされて安易に信用しないことさ。」


クローバー「はい…」


枯葉「とはいえさっき困ったことがあったらおいでといったね…

なのに信用するななんて矛盾してる。意地が悪かった。こういうのもなんだが

誰を信じるかはあんたが判断するといい。少なくともクローバー…あんたに

視線を合わせないヤツやまともに挨拶しないヤツよりわたしや游月、金弧は

信頼するに足りるよ…らんきちやゆうとも人を貶めるような性格してないさね。」


クローバー「あの、シャンシャンさんは?」


シャンシャン「そーそー!私のことも信用してくれてもいいのよ?」


枯葉「あんたいつも朝昼は寝てるじゃないか…」


シャンシャン「うっ…そりゃまあそうだけど」


枯葉「太陽が昇ってる間はわたしらに任せてくれよ…

あんたが本領発揮できるのは夜、最大の力をだせるのは月のない日だけなんだから」


クローバーはどうして夜ここに訪れたのか納得し

ミスティとストームに視線を送るとゆっくり頷いた。


クローバー「シャンシャンさん」


シャンシャン「呼びにくいでしょ、私の名前。呼び捨てでいいわよ♪」


クローバー「いえしかしそれは…」


ミスティ「大丈夫よクローバー。シャンシャンがああ言ってるんだし

変なこと聞かないかぎり怒らせることないから」


クローバー「では…シャンシャンは夜になると強いってことでしょうか?」


シャンシャン「うーん…本来の強さに戻るといったほうがわかりやすいかな。

時間によってだせる実力が違うのよ。例えばそうねえ。

朝20%、昼5%、夕方25%、夜50%、深夜75%、月の無い夜100%って感じ。

暗くなるほど強くなるって覚えてくれればいいかな。」


クローバー「なるほど…それで、本来の実力はどれほどなのかぜひ見てみたいのですが…」


それをきいてシャンシャンはにっこり笑ってこう返した


シャンシャン「ふふ♪手合わせはまだ早いわねぇ。クローバーちゃんの実力じゃ

昼間の私を相手にしても腕一本落とすどころかかすり傷さえつけられない。

それくらい実力の差がある。残念だけどいまのクローバーちゃんでは

私と対峙した瞬間塵も残らずこの世から消えちゃうわねえ。

つまり同じ土俵にあがってないってこと。勝負にならない。」


クローバーは複雑な気持ちになった。しかしまだ自分が強くなれる

可能性があることを悟り、ややうれしい気持ちになった。


シャンシャン「焦らず日々鍛錬に励み無さいな。その時がきたら

手合わせしてあげる♪」


クローバー「はい!その時はよろしくおねがいします!」


枯葉「さて…すっかり話しが長くなってしまったね。守羅羅、小三郎またせて悪かった。

おまえたちの番だよ。」


守羅羅「ホントホント、枯葉はお話し長いんだから。」


ぷるぷると揺れる水のような人型の明らかに人間ではないソレが話す。


スララ「アタシはスララ。種族は魔物。妖怪とは呼び名が違うだけの存在かもね。

あなたたちの世界ではモンスターって言葉のほうが馴染みがあるかも。」


クローバー「たしかに…妖怪は私の世界ではあまり聞かない言葉ですね。」


スララ「強さは下から2番目…だけど普通の打撃や斬撃は効かないし

シャンシャンと同じで強さが変動するわね。場所や天候に左右されるけど

いまの体積分の水だけでも昼のシャンシャンよりはちょっと強い程度かしら?

ま、こんなところかな。」


そして最後、12人目の順番が回ってきた。


小三郎「私の名は久我小三郎。みんなからは小三郎と呼ばれてます。

年齢は15、職業は武士で武器は刀です。」


初見でクローバーは小三郎の腰に収めている刀が気になっていた。

そして彼女も同じ剣士であることがわかり、対抗心がふつふつと沸く。


小三郎「このメンバーの中では一番弱いですがそれでもこの宴の中に

参加できるくらいの実力はあります。以後お見知りおきを…」


クローバー「こちらこそ…よろしくお願いします。」


シャンシャン「さて、こちらの自己紹介も終わったことだしクローバーちゃんのことも知りたいな♪

まぁ強要はしないけど趣味とか特技とか教えてくれるとうれしいわね!」


シャンシャンの手にもつ盃がすすむ。


クローバー「えっと…趣味は料理で特技は剣術です。年齢は15歳です。」


やはりというか小三郎がくいついた


小三郎「クローバー殿は鉄は切れるのですか?斬撃を飛ばすことは?」


以前同じことを聞かれ、あきれたこともあったがストームとアミルの3人で

話したことを思い出し、見栄を張らず素直に答えた。


クローバー「いえ、いまは鉄を斬ることも斬撃を飛ばすこともできません。

ですが、これから精進してそれくらいできるような騎士になりたいと思います。」


それを聞いて小三郎はほんわかした


小三郎「失礼した…実は私もまだ未熟故鉄も斬れぬし斬撃も飛ばせぬ。

騎士と武士…道はちがえど互いに高みを目指しましょうぞ!」


クローバー「ええ!がんばりましょう!」


まだまだ剣の道半ばのふたり、通じるものがあるのだろう。目を合わせ頷いた。


シャンシャン「さあさあ!じゃあみんなで食事にしましょ!

游月が作ってくれたごはんはとってもおいしいから何回でもおかわりしていいよ!」


こうして人間と妖怪の垣根を超えた宴が始まった。

談笑を交えつつあっという間に2時間が経ち、ごはんも食べ終わった。


ミスティ「さて…そろそろ帰ろうかな。あんまり遅くなるとおかあさんが

心配しちゃうから」


游月「そうですね…あなたたちのお母さんは心配性ですから

0時を過ぎる前にきちんと帰してあげなければなりませんね…」


ストーム「今日はありがとうございました…みなさんとても楽しかったです…」


クローバー「ごちそうさまでした。」


金弧「私が鳥居まで案内しよう。階段を下りたところで

元の世界の門を開くといい。」


ストーム「悪いですね、急にきちゃって…」


游月「ふふ、そう思うなら一週間前に連絡が欲しいわね。

こっちも来客を迎え入れる準備をしたいから。でもわかるわよ?

アマテラスはよほどその子をウチに紹介したかったのでしょう。」


ストーム「すいません…どうやら多分そのようで…」


クローバー「?」


ミスティ「それじゃ今日はおじゃましました。ほらクローバー、

ボサっとしてないで帰るよ?」


クローバー「あ、はい」


3人はシャンシャン達に見送られ部屋を出た。

嬉しそうに手をふるシャンシャン、ゆうと、佐丸、颯。

優しい眼差しで見送る游月、らんきち、枯葉、スララ、小三郎。

腕を組み視線すら合わせない雷猫と腐敗。


ちらっとみて第一印象はよく思われてるほうが多そうでクローバーはほっと胸をなでおろした。


そして鳥居をくぐりストームが門を召喚しようとしたとき、

金弧がストームの肩に手をあて、クローバーに話しかけた。


金弧「今日は楽しかったよクローバー。シャンシャンも満足しただろう。」


クローバー「いえ、とんでもないです…」


金弧「ちょっといいかな?」


金弧がクローバーの額をこつく。紋章のようなものが一瞬浮かびあがった


ミスティ「…?」


ストーム「…。」


クローバー「あの…?」


金弧「深い意味はない、君が強くなれるおまじないをかけた。

本当に鉄を斬り、斬撃を飛ばせると思えるようになれなければ意味はないが…

とにかく自分を信じること。それが不可能を可能にする。」


クローバー「はい!がんばります!」


金弧「ん。3人とも今日はよくきてくれた。アマテラスによろしく。

では、おやすみ…」


金弧が右手を差し出すと空間が開いた。開いた空間の先では

灯りの漏れる家が映し出された。


ストーム「あ、ぼくんちだ…」


金弧が左手を差し出す。もうひとつ空間が開く。


クローバー「っ!?私の部屋だ…!」


金弧「空間術だ。これができるのは私とらんきち、ゆうとの3人だけだ。

シャンシャンは鈴を鳴らすか条件を満たさないと次元を移動することはできない」


クローバー「…神様ってすごいんですね。でも、そんなにすごいのになぜ

シャンシャンより下なんです?」


金弧「…ふむ、それはまた今度話そう。きみがひとりでここへ

来れるようになったときにでも、でどうかな?」


クローバー「約束してくれますか?」


金弧「もちろん。さあ、そろそろ時間だ。この空間もずっと開いておけるわけじゃない。また会おう。」


ストーム「それじゃみんなおやすみ…」


ミスティ「おやすみー。また明日ねクローバー♪」


クローバー「ええ、おやすみなさい」


金弧「おやすみ」


こうしてクローバーは自分の部屋へ、ストームとミスティは家へ帰っていった。


━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━


ストームが家のドアを開ける。


ストーム「ただいま…」


ミスティ「ただいまー!」


スノーレインが無事に帰ってきたふたりを迎え入れる


スノー「ふたりともおかえり」


ブラスト「よっ!おかえり!いいなーおまえら。オレも行きたかったなー」


スノー「ご飯はどうする?」


ストーム「向こうで食べてきたから大丈夫。それよりお風呂に入ろうかな…」


フェイ「そういうと思ってもう沸かしてます。」


ミスティ「はいはーい!じゃああたし先にはいるね!」


そういってミスティが洗面所まで走って行った。



長いようで短い一日が終わった。


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