ばんごはん
一家そろっての夜の食事が始まる。
朝の残りのシチューとパン、サラダと刺身が並ぶ。
ブラスト「刺身あるなら白飯炊いてくれよ、かーちゃん…」
スノーレイン「ごめん、お母さん呪気の訓練に夢中になってて忘れてた」
ストーム「まあ、このお刺身をサラダに混ぜて食べればいいんじゃない…?」
ブラスト「お、いいなそれ!ドレッシングかけてそういう風に食べよ♪」
サンレイン「魚があるってことは二代目様がきてくれたんだ?」
スノーレイン「ええ、余りは明日の朝焼こうと思って。」
ミスティ「マグロもいいけどブリとかサンマも食べたいなー」
フェイ「まあまあ、もってきてくれるだけでもありがたいので
ケチつけてはいけませんよ。」
ミスティ「そうね、季節とか海域の問題なのかなあ。」
スノーレイン「鮮度がいいから釣り上げて私たちにくれるものを
水槽に入れてるか、氷漬けにしてるのかもね。」
サンレイン「しかしあの木箱どうしようか?」
スノーレイン「うーん、とりあえず残った部分を焼いたら
木箱は外へだしておこうかしら。家に置いておくと匂うから…」
サラダを頬張りながらブラストがふいに質問をぶつける
ブラスト「なあかーちゃん、オレたちの名前ってなんで
とーちゃんやかーちゃんみたいにレインが入ってないんだ?」
ミスティ「あ、それあたしも思ってた。なんでなんだろうって」
スノーレインのスプーンが止まる
スノーレイン「お父さんと名前を考えたときにね、ふたりで決めたの。
レインって名前は私たちの代で終わらせようって。」
ストーム「それは…雨が嫌いだから?」
スノーレイン「ううん、レインって言葉はいろんな人や
思いでがあるから。あなたたちにはそういうのを背負わせたくないって
思ったから。だからレインって名前は付けなかったの。」
ミスティ「なるほどねえ」
スノーレイン「レインって言葉、ついてたほうがよかった?」
ブラスト「いーや!かーちゃんが嫌な思いするならレインって言葉は
いらねえよ!」
ストーム「ボクも同意見…」
ミスティ「あたしも!」
子供たちの素直な意見にふふっとスノーレインが笑った
スノーレイン「ふふ、よかった。」
ブラスト「そーいえばかーちゃん、呪気の訓練はどうなったんだ?」
ミスティ「上手くいってるみたいよ。ほら、」
ミスティが手の甲をブラストにみせる
ブラスト「あ、おまえ手ぇ治ってるじゃん!もしかして…」
ストーム「幸せの呪気…」
スノーレイン「正解!お母さん呪気で怪我を治せるようになりました♪」
ブラストたちが驚く
ブラスト「マジかよ!かー!オレも呪気は使えるけど破壊系なんだよなー」
ストーム「ボクも粉砕したりみじん切りなら…」
ミスティ「やっぱ憎しみの呪気と幸せの呪気は似て非なるものなのねー…」
フェイ「御三方も訓練すれば使えるようになるんじゃないかと思いますが」
ブラスト「強くなるのはいいけど髪の毛白くなるのはなー…
それにいまの呪気で満足してるしなー…
オレより強えの初代様とかーちゃんくらいだし。」
ストーム「アマテラスも能力もってるアリアも強いけど、
呪気サードで戦えないこともないし…」
ミスティ「あたしは呪気フォースあるから幸せの呪気はいらないかなー
初代様には勝てないけど」
スノーレイン「初代様に勝てるかどうかは考えないほうがいいかも。
あの人は長生きしてる分、強さの次元が違う」
3人は顔を合わせて「なるほど」といった感じの態度を示した。
サンレイン「ところで3人は明日もギルドの仕事があるのか?」
ブラスト「んー?なんか新人が入るらしくて、そいつの
面接くらいかな。」
ストーム「代々剣士の家系とは聞いてる…」
ミスティ「ウチのギルドは霊光拳の使い手一人、能力者ひとり、
肉体派二人、呪気使い3人で得物使いは一人もいないからねえ。
アマテラスが剣士欲しがってたから採用される可能性は高いかも」
フェイ「南の街の剣客といえば…アルデバラン家がたしかそうですね…
しかし時代の流れとともに消えた一族だったはず。」
スノーレイン「フェイは物知りね」
フェイ「街に買い物したり、立ち話に耳を傾ければ
嫌でも噂は入ってきますよ。」
サンレイン「アルデバランていえば…あのでかい屋敷だな。」
スノーレイン「どうやら有名そう…」
フェイ「乱世の時は活躍したとききますが、20年足らずで
地位も名声も堕ちたとはきいてますね」
ブラスト「ま、明日会ってみねーと実際はどんなやつなのか
わからねえな。」
ストーム「どんな人か楽しみ…」
ミスティ「劣等感に苛まれて脱退しなきゃいいけどねー…
ウチのギルドって天才多いから…」
スノーレイン「それ自分でいうんだ…」
こうして晩御飯を食べ終わった一家は
それぞれが順番にお風呂に入った後、歯を磨いて
それぞれ自分の部屋に行き、明日に備えて寝た。
子供たちには子供たちの、大人には大人の明日がある。




