表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ある場所で起きた、王道ど真ん中を行くようなラブコメ  作者: 野本 美羽
番外編1「二人、年を跨いで電話して。」
32/40

私、提案したり自爆したり。




「初詣、一緒に行かない?予定空いてれば、だけど……」


祐樹くんから嬉しいお誘いがあった。いつも受け身の祐樹くんから誘ってくれるなんて!


だけど、生憎年末年始はおばあちゃんの家に行くことになっている。残念。


ちなみに、呼び方を変えたのに敬語なのは半ば癖だ。あと後輩感がして良いというのもある。私、何気に後輩彼女ってポジションが好きみたい。


仕方ないから私は、祐樹くんに無理だって伝えた。祐樹くんは目に見えて落ち込んだ。そこで私は、天啓のように降ってきたアイデアを提案してみた。


「年が明けるタイミングで電話とか、どうですか?」


「おぉ……!」


先輩がガバッと身を起こした、錯覚を覚えた。想われているようでとても嬉しい。もちろん私も同じくらい、いや、それ以上に先輩のことを想っている。そんな二人はみんな認める仲良しカップル。


って、張り合っても仕方がない。話を進めないと。


「何時頃なら大丈夫ですか?」


「年跨ぐ感じで電話できたらなーなんてですね……無理だよね、さすがに。」


先輩が申し訳なさそうに言う。だけど、私はなんの問題もない。


というのも、どうせ家族はテレビで「いくねん、くるねん」を見てるから。あの、お寺の除夜の鐘を流す番組。名前はきっと橦木しゅもくが行ったり来たりする様子からだろう。


そんなことはどうでもよくて、早く祐樹くんを喜ばせてあげなければ。


「大丈夫ですよ。みんなテレビに夢中ですから、電話なら問題ありません。祐樹くんこそ大丈夫なんですか?」


そう、祐樹くんは家族と一緒じゃなくていいのだろうか。


「俺は毎年、年越しそば食べたら部屋で寝ちゃうから。部屋に行っても何も言われないよ。」


「それなら、私から電話します。寝てて出れなかったとか無しですからね。罰ゲームですよ?」


「罰ゲーム?」


「……ほ、ほっぺにちゅーしてもらいます。」


「えっ」


「とにかく、いいですね!」


なにが原因なのか、自爆してしまった。恥ずかしさに耐えられなくなった私は、机に突っ伏すことしかできなかった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ