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ある場所で起きた、王道ど真ん中を行くようなラブコメ  作者: 野本 美羽
本編「二人、出会ったり惹かれたり。」
15/40

私、第一の作戦を進める。




今のところ予定通りだ。ポップコーンの件なんかは完璧だったし、移動時もしっかり手を繋げている。


ポップコーンを買ってくるのを先輩が言い出さなかったのはマイナス点かもしれないが、女の子慣れしていないという証でもある。それなら私にとっては十分プラスだ。


さて、席についたことだし、作戦を次のステップに進めよう。


見る映画は有名なラブコメ漫画が実写化されたものだ。少しでも良い雰囲気ができる確率を上げるのと、先輩に恋愛というものを強く意識してもらいたいと思って選んでみた。ちなみに私は原作も俳優も知らない。


場内が暗くなり、広告、例の映画泥棒があってから本編が始まった。


いつも思うのだが、広告の音は大きく感じるけど本編に入ると小さく感じるのは、実際に小さくなっているのか耳が慣れただけなのかが気になる、ってそんなことは今はいいんだ。


現在ポップコーンを持っているのは先輩の方。私が持つとたぶん先輩は手を伸ばさないから、先輩に渡した。当然狙うのは、偶然手が触れ合って〜みたいな感じだ。


ただし、こちらで偶然を装って手を重ねるのは難しいし、やらない。ポップコーンで手が汚れている可能性もあるから。流石に汚れた手で触れあっても雰囲気はできないだろう。


狙うのは椅子についているひじ掛けで、だ。こちらなら間違いなく触れ合えるはず!


◇◇◇◇◇


……全く触れ合うことなく終わってしまった。


映画自体はとても面白かった。が、そもそも先輩はひじ掛けを使わなかったし、ポップコーンも私が手を伸ばすと必ず手を引っ込める。


気を使ってくれているのは嬉しくてなんだか胸がポカポカするけど、先輩にアピールできなかった。


仕方ない。こうなれば次の作戦だ!




(バイトちゃんの)ぱ、ぱ、パソコンが……あばばばば

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