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無職のおっさんはRPG世界で生きていけるか!?  作者: 田島久護
黒き女神の迷宮

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目覚める者 その2

 俺の周りにはドSしか居ないのか。

忌々しいと思いつつも、恐らく5階入り口付近

から聞こえてくる怨嗟の声にどうやって対応

したものか、真面目に悩んでいる。

黒隕剣の刃先を消して腰に刺した。

黒刻剣(ダークルーンソード)も背中に背負う。

武器なんてちょっとでも触れたら、

どこまで斬れるのか解らない。


 出来る事と言えば、もう根負けするまで

相手の攻撃を避け続ける事くらいだろう。

ただ今乗っ取ってる奴が執念深さで言ったら

ピカイチである。長く掛かりそうで、

それを思うだけでもうお腹一杯だ。


「ふぁsdぴjたえおるhばlgおんgれあ!!」


 もう何を言ってるのか解らない。

ロリーナが見たらショックで寝込むだろうな

って言うぐらい酷い顔で現れた。

目は怒りでなのか充血し、全開で開いている。

大きく開いた口からは閉じてないので、

四方に飛び散っている。。

美人が台無しである。取り敢えず終わったら

記憶から消そう。可愛そうだこれは。


 二本の剣をロリーナの技術を使って

斬りかかってくる。

が、その速度はゆっくりだ。

更にこいつ自体解ってるのか知らないが、

元々自分自身の能力じゃないもんだから

持て余してさえ居る。俺も人の事は言えないが。

その上竜で魔法使い。

 ただチャンスでもある。

俺はここで力の加減を学べる。

硬さはさっきのである程度あるのは解った。


「よっ」


 俺は右手にもった黄金色の剣で繰り出された

袈裟斬りを潜って避け、次の左手に持っている

銀色の剣が来る前に、ロリーナっぽい者の

右肩を突き飛ばすのではなく、少しだけ

動かすように押した。バランスを崩す

くらいを狙って。

残念ながらゴロゴロと壁際まで転がって

いった。ちょっと強かったようだ。

 この後俺は何度も繰り返す。

先ずはバランスを崩させるくらいの強さで

押せるよう、力の感覚を掴む為に。


「このっ! 耐えたぞ! ざまぁみろ!」


 ロリーナっぽい者はバランスを崩したものの、

堪えた。そして俺に向かって高笑いをした後に、

そう言った。


「よし良いぞ! もう一丁!」


 今俺はベストな状態を作れた事が嬉しくて、

聞いてはいるが聞いてるだけ状態だ。

そこから何度も攻撃をかわしてはバランスを

崩させを繰り返す。

 相手が粘っこいのと体力があるので、

全然終わらない。通常ならこっちが根負け

しそうな状況だ。今これを見ているのは、

正座をしているギトウだけで、

ロキは腕を組みながら寝てるし、

メデューサさんはリウに寄りかかって寝てる。

俺も寝たい……。


「ど、どうだ、参ったか」

「参った参った」


 別の意味でな。よくもまぁ飽きずに

繰り返せるな。しかも解ったのは

コイツは人型の動きを掴む気が無いらしく、

一向に良くならない。タイミングも悪いし。

ただそれだけに凄く良い練習になった。

おかげで崩しを問題なく出来るレベルまで

仕上げることが出来た。


「そ、そうか。今日はこれくらいにしてやる!」

「えぇ……」


 とても悲しい捨て台詞を吐いてから、

空間に解けて消えていくロリーナっぽい者。

また来るのかよ……。

 この後俺はどっと疲れが襲ってきて、

その場で寝た。そして目が覚めたときには

星力が発生していなかった。


「こっからは出して引っ込めての練習で。

僕も必要ならアドバイスするから、

頑張って最下層まで着てね」


 と寝転んでいる俺に対して告げたロキは

さっさと去っていった。

 

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