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無職のおっさんはRPG世界で生きていけるか!?  作者: 田島久護
黒き女神の迷宮

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貫く退治者の拳

 ギトウの右腕には、俺がやっているような

気を纏っている。虫にも経穴があるんだな……。


「ナ、何故貴様如キガソレヲ!?」


 あれ、やっぱ普通出来ないのね。

バグってなんていう意味だっけ。


「吹き飛べ!」


 ギトウは弓を射るような恰好を取り、

右拳を引く。左手を突き出したまま、

驚く速さで間合いを道着ゴブリンから

一歩程度の所まで詰めた。

 道着ゴブリンが腕を交差させて

防御の姿勢を取る。あれは並の攻撃なら

弾かれる。


「貫く退治者の(バスターアローナックル)


 振り抜いたギトウの右拳は、

道着ゴブリンの上半身を跡形も無く

吹き飛ばした。

そして道着ゴブリンの残りは粒子となり、

風に運ばれ消えていった。

 ちょっと良く解らないのは、

道着ゴブリンの消え方だ。

粒子となって消えたぞ。

ドンドンキナ臭くなってくるな。

個人的にダンジョン攻略を純な気持ちで

皆とトゥギャザーしたかったのに……。


「凄いね、ギトウは!」


 エウリュアレーは感動して

ワクワクしていた。まぁ感動してるなら

それはそれで良いや。


「そうだな。ギトウ、大丈夫か?」


 そう声を掛けると、拳を振り抜いた

態勢からがっくりと肩を落とす。


「な、何だよ悪かったよ。相手が変だから、

ちょっと確かめようと……」

 

 宥めるべく急いで近付き、肩を叩く。

その度に落とした肩から全体的に落ちていく。


「いやあんなのズルいじゃない。

魔法で強化してるっていうより、

強化されてたんだから、神魔法で

吹き飛ばす以外は、HP1000に対して

5位のダメージを与え続けるようなもんだからさ」


 全力で慰める俺に同調して

頷くエウリュアレー。


「いえ、それでも僕は倒したかったです……」

「意気込みは買う。その点は良いと思うよ。

見極めというか、出だしから不用意

極まりなかったのが惜しい。それに今回は相手が悪いわ。

二階で出てくるレベルのボスじゃなかったし。

前回の戦いを経て、挑発に乗らずに構えたのも良い。

更に必殺技まで習得するなんて、俺ダシに使われたって

言ってもいいくらい良かったよ」


 一つ一つ丁寧にダメ出しにならない様に注意点を上げつつ、

しょうが無かった点も入れてほめてみた。

するとどうでしょう。ドヨーンとしてた子があら不思議、

植物の成長早回しの如く徐々に起き上がり、

今となっては胸を張る始末!()


「そうですか! 良かったです!

僕も急に思いつきまして! 良かった!

何故出来たのか全っ然解りませんけど良かった!」


 いやまるで良くねーよ。

マジモンの戦隊物のヒーローかお前は。

俺も大概だが、過程なく気を放出してぶっ放すとか

原理が解らん。


「取り敢えず体が何処か痛くは無いか?

力が入らないとか無いか?」

「ええ! 全く何ともありません!

女神に魅入られて死ねない気がしています!」


 ヤバたん……つらみ……。

どういう事なんだろう。無事なのは何よりだが、

凄く恐ろしく何かあった事があるような例えだな。

ゲームの主人公的な奴か?

ヤラレチャッタとかいわんだろうな後で。


 俺は取り敢えず抜けかけた魂を引っ張って戻す。

あの必殺技はあんまり当てには出来ないな。

俺も必殺技を打った後は大抵気を失っている。

代償が存在しない大技ってのがあるなら凄いが、

そんなものは無いだろう。恐らく制約はあると思われる。


「兎に角体調には気をつけてくれ。

無理だったら少し休むから」

「はい!」


 気分を良くして機嫌が良いギトウ。

まぁ本人が良いなら今はそのままにしておくか。


「さ、行こうよ」


 エウリュアレーが笑顔で俺の手を引く。

こっちもご機嫌だなぁ。まぁ機嫌が悪いよりは

良い方が楽できて良いけど。

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