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無職のおっさんはRPG世界で生きていけるか!?  作者: 田島久護
黒き女神の迷宮

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進め!ダンジョン その1

 俺たちはそのまま来た道を戻る。

隅々まで調べたい気持ちもあるが、

割と素人集団の為、大人しく移動する。

ハクとリムンが居ると大分ダンジョン攻略が

楽になるんだけどなぁ。

 そんな事を考えつつ向かいの部屋に進む。

入り口前で両脇に別れ、さっきの手順で中を

探る。


 ガーーーーン!


 凄い音と砂煙が噴出してきた。

少し覗いて見ると、床が抜けている。

やってくれるじゃないか。


「割としょっぱいなミノさん」

「奥まで来させようとしてないからね。でも餌をくれない訳でもない

ところが良くわからない、って言ってる」


 エウリュアレーは感想を伝えてくれた。


「俺はその点については暇つぶしというか、ゲームマスター的な

遊びを仕掛けているところなんだと思う。中身がしょっぱいのは

やる気が今の段階で無さげだからだと思うんだよなぁ」

「となると何処かで急な強い敵が出てくるかも」

「有り得るなぁ。後めんどくさいから崩壊とかも」


 俺とエウリュアレーは笑いあう。

きっと中の娘が笑っているのだろう。


「よーしこうなったらガンガン突破してやろう。

恐らく下に降りるか崩壊させてきたら次のステージだ。

行くぞ!」


 俺達三人は更に進む。手順と要領は二つの部屋で示した。

ギトウが先頭を歩く。暫くすると、右に二つ穴が開いている。

俺がやったように、ギトウは拳で床を砕き石を用意。

それを部屋に入れて反応を窺う。どうやら動きは無いようだ。

俺は入ろうとしたが、ギトウが動かない。

 何か感じているようなのでそのまま待つ事にする。

暫くするとギトウは俺に手のひらを向け、自分だけ入っていく。

カラ、カラと石を蹴る音がする。慎重に地面を確認しつつ、

索敵を行っている。あ、気が動いた。


「す、すいません」


 申し訳無さそうにギトウが出てきた。


「どした」

「あれはちょっと僕には無理そうなので、お願いできればと」

「了解」


 俺が中に入るとそこにはゼリー状の生き物が

ヌメヌメ動いていた。当然これはギトウには無理。


「しっかり判断して仲間に頼れたのは素晴らしい。

自分自身が出来る事を先にやったのも、さっき学んだ事を

即生かしたのも素晴らしい。満点!」

「あ、ありがとうございます!」


 声は上ずっていた。喜んでくれて何よりだ。

良いことは良いと思いっきり褒める。

こうした方が良いとかああした方が良いとか言うのは、

今言うべき事じゃないと思った。

今は褒められた事を噛み締めて挑戦しよう、やっていこうと

思うことが大事かなと。


 俺は黒隕剣でスライムさんの核を見つけて貫き終了。

ただ残骸は床を溶かした。底こそ抜けなかったが、肌に付くと

厄介な事になる。このチームの致命的な点を上げるなら、

補助だったり回復だったりサポートに特化した部分が全く無い。

それ故に慎重に進まざるを得ない。


 中には宝箱があり、覗いて見るとまたしても草。

生えてるのかってくらい草突っ込んできてるなオイ。

草生えるっつーの。

 俺は無心でそれを中から出す。


「それ薬草ですね。切り傷とかに効きます」

「再生促進系ね」


 ホントマジやる気ないな。と思うと同時に、

その内飛んでくる系がくるだろうと予想出来る。

まぁ引っかかる事無くすんなり行けば向こうは

出てくるだろう。

 


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