第七話 : 姫様
ご都合テンプレ
----王宮にて
「陛下・・・」
「おぉトレヴァ、もう情報を得たのか」
トレヴァの働きにはいつも感心する
「それが・・・」
何か、言いづらい様子を漂わせている
もしや・・・
「まさか、他国の侵略か!」
「いえ、そうでは無いのです
ただ・・・あれは15歳ほどの少年ひとりによって起こされたものと判明しました」
あれほどの事を起こせる人物が子供だと・・・?
「真かそれは」
「えぇ・・・あの魔力を引き起こした本人が自白しております・・・」
一体何が起こっているんだ・・・
何か良くないことが起きる予兆なのか・・・?
「して、その少年はどこに」
「聞くところによれば冒険者になりたいのだそうです」
なんだと・・・?
「馬鹿な・・・
あれほどの力を持っていてまだどこにも属していないだと?」
「えぇ・・・
素性確認水晶に触れさしましたがどの国の者でもありませんでした・・・
あの水晶で何も反応がないとすれば山で生まれそこで育ったとしか・・・」
ややこしい・・・
敵か味方かすらわからないのか
ん・・・、冒険者?
「冒険者ギルドには今フリードが居るのではなかったか」
「はい、現在貴族護衛の任務で滞在してます」
Sランク冒険者が居るのが唯一の救いか
あれほどの惨状をみるにB以下では何人居たとしても太刀打ち出来まい・・・
「まあなんとかなるか・・・
いざとなれば国の全兵力をもってそいつを殺せば良い」
「それが・・・
その者と実際に立ち会ったやつが言うには・・・およそ人が勝てる存在ではないと、いかなる手段を用いても勝てる公算が見られない・・・と」
なんだと・・・?
「確か偵察に行かせたのはAランクレベルの奴らだったな」
「はい、そうです」
まずいな・・・
国に一度入れたのは間違いだったか
「確認だが・・・水晶では本当に犯罪歴などはでなかったのだな?」
「はい、そこは間違いありません」
そこだけが唯一の救いか・・・
というか反応が出たら入国できなかったな
「ならば当面は大丈夫か・・・
念のためそいつを監視する者をつけよう」
「しかし・・・
あまりにも無謀すぎます
報告を聞く限りでは誰が行っても同じ結果になるとしか・・・」
すると廊下からトントンという足音とともに何かが迫ってきている
しばらくするといきなり扉が開いた
「お話は聞かせてもらいましたわ!」
私の可愛い娘であるヴィクトリアが入ってきた
「その役目、私が受けさせてもらいます!!」
私の娘もお転婆するようになったものだ
「なりませぬ姫様!
あまりに危のうございます!」
「いいのよトレヴァ。私強いし」
「しかし姫様・・・」
娘のためにも助け舟出しておくか
「良い、トレヴァ
ヴィクトリアはSランク冒険者をも凌ぐ魔術使いだ
ちょっとやそっとの事で負けやせん。」
ふふ、これでちょっとはヴィクトリアの私に対する好感度も上がったかな
「しかし・・・」
それでも引き下がってくるトレヴァ
「ええい、ならばトレヴァも一緒に行くんだ。それなら大丈夫だろう」
「まあそれでしたら・・・」
「やったわ!
ようやく私より強いお方に出会えるかもしれませんわ!!」
やはり私の娘は可愛い
この笑顔を見るためだけに生きてると言っても過言ではないだろう
「なんだかキナ臭いですなあ」
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