完敗
尾形は笹本のお色気に完敗してしまいます。
腕の中でじっと目を閉じ、動かない彼女。
尾形は愛おしさのあまり、ぎゅうっと彼女を抱きしめる。
彼女は何も言わない。
少し彼女の体を離して、じっと彼女を見る。
尾形に全面的に身を任せて、じっと動かない彼女。
尾形は思った。笹本は、オレを信頼してくれているんだ・・・・
そう思うと愛おしさが頂点に達した。
尾形は勇気を出して、彼女の頬に口づけを2度、したのだった。
その日のデートの帰り、尾形は川を渡りながら言った。
「笹本。ほっぺにチュ、しちゃった・・・・ファーストキスだね」
すると笹本はマウンテンバイクを押しながら、尾形の唇を右の人差し指で触った。
「ファーストキスってのは、ここでしょ」
何だか同級生なのに、リード上手のお姉さんとデートしているような感覚に陥る尾形であった。
さて、別の日。
その日も笹本が部活の帰りに駅まで送ってくれることになった。寄り道しなければ、一時間ほどの道のりのデートである。
一定の間隔で、木製のベンチが川沿いに置いてあるのだが、今日はそこに座ってお互いに抱き合った。お互いに力いっぱいに抱きしめ合う。
それだけで尾形は幸せな気持ちでいっぱいになった。
笹本の柔らかい胸のふくらみが、ギュウッと尾形の胸に押しつぶされる。
思わず尾形は甘え声で笹本に囁いた。
「あぁ・・・・こうやって抱き合ってたら、ピッタリくっついてるのが分かる・・・・笹本のオッパイ」
笹本は尾形に、これ以上も無い甘い声で囁き返した。
「エッチぃ」
尾形は思い切って尋ねた。
「ねぇ、笹本ってバストサイズはどのくらい?」
笹本は答えた。
「80あるかないかよ」
本当は、尾形は彼女のバストが何㌢か、とか何カップかは問題ではなかった。
好きな女の子のオッパイが、自分の好きなオッパイなのである。
グラビアを見るときは、でっかいバストが好きなのに、この感覚は尾形も不思議であった。
普通ここからお互いの体を触りたくなっても少しも不思議じゃないのだが、不思議にそれが始まらなかった。
お互いを力いっぱい抱きしめる事が、幸せいっぱいだったからに違いない。
尾形は笹本のうなじの匂いをかいでみた。
ほんのりと甘い香水のにおいがする。
「笹本。いい香りの香水だね」
笹本は答える。「うん。女の子はお洒落するんだから」
抱きしめながら、尾形はだんだん理性を失っていった。
尾形は笹本の右の耳を下から吸い込み、思い切り舌を這わせた。
笹本は何も言わない。
耳から舌を離した後、うなじに唇を這わせた。
唇をうなじの下まで這わせた後、今度は逆に舌をねっとりとうなじの上へと這わせた。
「は、はぁっ」彼女の呼吸が乱れた。
しかし彼女は声を出さない。
そうやって彼女のうなじを舌全体で3回味わった後、
尾形の中で何かが切れた。
次の瞬間、尾形は笹本の左の乳房を、思いっきり鷲掴みにして揉みしだいたのだった。
鷲掴みにした彼女の乳房は、思い切り掴んだ尾形の手のサイズに、ちょうど収まる、柔らかくて、ほどよい大きさのオッパイであった。
興奮が最高潮に達しようとすると共に、尾形も硬くなっていた。
その時、尾形は思った。
「嫌われるかもしれない!でもガマンできない!」
思いっきり頬を叩かれるかも知れない。
しかし尾形は我慢できなかった。
揉みしだいた彼女の乳房は、服の上からでもはっきりと分かるくらい、触ると優しいふくらみをしていた。
と、尾形は笹本の呻くような声でわれに返った。
「だめ・・・・・・だめ・・・・・」
うなじをネットリと舐められて、何も抵抗しなかった笹本が、初めて弱いながらも「ダメ」と言った。
これだけ弱い抵抗だから、続けられるかもしれない。
尾形はそう思ったが、彼女を両腕から解放したのだった。