オンナだった笹本
笹本に恋している事を理解した尾形。甘えてくる笹本。笹本の可愛さと愛おしさを一杯に感じます。
しな垂れかかってきた笹本をしばらく肩に抱いた尾形は、いきなり彼女を抱き上げて、自分の太ももの上に乗せた。
「やん、ビックリした」
そう言ったあと、じっと尾形の顔を見ている。
尾形は笹本のおでこに、自分のおでこをくっつけて、じっと笹本を見つめた。
超至近距離で、2人は見つめあった。
尾形の心は、色んな感情がもつれあい、ショート寸前だった。
彼女をとうとう手に入れたという満足感。
優しい彼女の目線を見たときの愛おしみ。
狼のような性欲。
オトコみたいとからかった事に対する、罪悪感。
それらが尾形の心を駆け巡った。
笹本はささやくように言った。「あたし、弱いのよ。おでこくっつけて見つめあうなんて」
尾形は無言だった。胸がいっぱいで、何も言えなかったのである。
何もいえないほど、笹本を腕の中に抱いた事が、感無量だったのだ。
笹本は静かに言葉を足した。
その言葉には、オンナの優しさと、愛情と、そして爽やかなお色気がにじみ出ていた。
「ドアップで見る尾形君・・・。かっこいいよ」
尾形は照れくさくなって、どうしたら良いかわからなくなった。
尾形は心の中で、笹本に謝罪していた。
「笹本・・・。ごめんな。お前みたいな可愛くて爽やかな女の子を、オトコだなんてからかって」
愛おしみのあまり、尾形は不器用に、力いっぱい笹本を抱きしめた。
どのくらい時間が経っただろう。
頬をくっつけあっていた尾形が、再び笹本の顔を見ると、彼女は静かに涙を流して泣き始めた。
そして尾形に言った。
「ごめんな・・・・・ごめんな・・・・泣いてしまったりして・・・ごめんな」
尾形は、笹本の涙を見た事で、彼女への愛おしさが頂点に達していた。
しかし尾形には、笹本の女心は、分からなかった・・・・・。