偽装された真実
7話です。
そろそろ第1章が終わります。
では、どうぞ。
「えと、まず私の名前から。サイキさんには話しましたがシャントリーネと言います」
シャルは優雅な仕草で一礼した。
すると、二ムが質問をはさんできた。
「シャントリーネだけですか?姓は?」
それはサイキも聞いていなかった。しかし、シャルは困ったような素振りをみせ、
「すいません、ちょっと姓まではいえないです」
この答えニムは疑いの眼差しをむけたが、サイキが横から割り込む。
「まあ、いいじゃないか姓なんて。シャントリーネだから、略してシャルで十分」
と、シャルのフォローをする。なぜかサイキはこの少女を敵とみなすことができなかった。
するとそれを見たシルラが聞いてきた。
「ど~してサイキは彼女に優しいのかなぁ??もしかして好きになったとか??」
にやにやと聞いてきた。これにサイキはすぐさま、
「違うって!!!シャルはそんなんじゃなくて・・・・」
いいかえそうとしたが、言葉が出てこなかった。
それを見て、シルラはさらに笑みを深め、
「そんなんじゃなくて何なのかな~~~?ま、いいや。このままだと話し進まないもんね」
いきなり話を振られたシャルが迷いながらも再開する。
「つぎに、ここまできた理由です」
シャルが話を戻す。よく見るとシャルも顔が少し赤かった。
「皆さんご予想の通り、私は光の国から来ました。それで、目的地はここじゃなくて2つ先にある土の国です」
それを聞いてサイキは思ったことを口に出してしまった。
「土の国までって、護衛もつけずにか?ひとりで?」
すると彼女はこくんと頷き、余談だが彼女のこの仕草がサイキは好きだ。
「光の国からはそうでした。でもここまで来るのも結構大変だったので、この国で、護衛でもつけようと思います。あ、話がそれましたね。それで、土の国に着いたら国王様に合って話をしたいんです」
また、二ムが口を挟んだ。
「何のためにだい?それにたかが一庶民が国王に面会できるとは思わないけど?」
そのとおりだ。風の国ならまだしも土の国は警備が固いことで有名だ。さらにシャルは光の国からきたのである。命を狙う刺客と思われても仕方が無い。
「えっと、面会の件は大丈夫なんですけど、何のためにかはちょっと教えられません」
ますますなぞが深まる。そもそも何故面会はできると断言しているのか。
「あと、最後に皆さんに助けられたお礼にひとつ教えときます。簡単に言えば、隠された真実とでもいうのでしょうか」
シャルは皆の顔を一通り見てから、もう一度話し始めた。
「この世界には8つの国がありますよね。そして国同士で何が起こっているかを国民に定期的に知らせ無くてはならないと言う義務も」
シャルの言うように世界は光・風・氷・土・闇・雷・火・水の8つの国がある。そして、国同士の関係が一般の人々にも伝わるように1ヶ月に一回、城の前の電光掲示板に国々の情報が分かるように記事が張り出される。
「それが偽られているんです、真実を隠すために」
これには、二ムが反論した。
「そんなことできるわけが無い!なぜならあれは張り出す前に国がきちんと確認しているはずだぞ!」
「だからこそです、二ムさん。これは、国同士での取り決めです。それに何か最近の記事できづきませんか?」
今まで黙っていたカイツが口を開いた。
「いや、特に変わった事はなかったはずだぜ、せいぜい闇の国側での情報が少なくなったてことぐらいか」
この言葉で、ニムはそうか!と理解したようだ。しかしサイキたちはわからない。そしてシャルが続ける。
「それです、闇の国と通信が途絶えてしまっているんです。ネットワークや、人を送っても見ましたが、結果は同じでした。そのために私は土の国の国王と話があるんです」
しかし、とニムが区切った。
「どうしてそれを君が知っている、そしてどうして国の長達は何も公表しないんだ!」
「国民を怖がらせない無いためでしょうね。あと、私が何故知っているかということは、すいませんがこれも教えられません。これが私が山脈にいた理由です。あ、くれぐれも吹聴はしないで下さいね」
と、シャルがはなし終わる。もちろんそれだけではテンプル騎士には追われないだろうが。
そして立ち上がり、ぺこりとお辞儀をする。
「助けていただいて有難うございます。これ以上お世話になるわけには行かないのでこれで失礼します」
といって、部屋を出て行こうとする。それを呼び止めたのはサイキだった。
「えっと、俺らといっしょに行かないか?」
言ったサイキでさえ驚いていた。シャルも驚いたようだったが
「いえ、これ以上は皆さんの邪魔にもなってしまいますし」
と、丁寧に断った。すると今度はふと頭の中に思い出したことを口に出した。
「シャル、身分証明書もってなかったよな。討伐や、採集ならまだしも護衛は身分証明書必要だったと思うぞ。それに護衛なんて受けてくれる人が見つかるまでその場待機だし」
これにはシャルも気づかなかったようだ。あ、と声を上げてから、考え込んでしまう。
なぜかシャルは身分証名書を持っていなかった。風の国では入国に必要は無いが、土の国では必要だろう。あのまま行ってたら国にはいることさえできなかったのではないか、そうだとするとかなりの天然だ。
「えと、皆さんの邪魔にはなりませんか?」
シャルがためらいがちに聞いてきた。
「俺は全然大丈夫だけど皆は?」
とサイキはたずねた。
「ああこれは重症だわ。ま、面白そうだし私はいいわよ」
シルラが言った。重症の意味は分からなかったが、まあOKだそうだ。
「新しい情報も入りますしね、大丈夫ですよ」
「俺はお前らがいくんならついてくぜ」
と、全員が承諾した。
それを見てシャルがためらっているようだったが、はっきりと
「じゃあ・・・よろしくお願いします!!」
このごろ学校が忙しくて2日に1回の投稿になるかもしれません。
その時はよろしくお願いします。
感想・アドバイス等何かありましたらよろしくお願いします。




