夏休みの終わり
今日で夏休みも終わり。
明日から学園生活に戻る。
のだが……
「なんで宿題終わってないのさ義姉さん!」
「ひいい!ごめんなさい!!」
私は宿題に手をつけていなかった。
手をつけていないというのは語弊がある。
少しは終わっているから。
「なにしてたの、今まで…」
「えーっと、なにしてたんだろうね?」
私がそう言うと、リンが呆れた顔をした。
いや、宿題をしようという気持ちもあったんだ。
でも、どうしても気持ちが乗らない。
だから進まなかった。
それに、夢でうなされて起きれなくて、宿題ができなかった。
「僕も手伝うから、今からやろう。きっと終わるよ」
「リン…ありがとう」
「義姉さん、ちゃんとできるよね?」
「はい!」
リンが圧をかけてくる。
私は気合を入れて、机の前に座った。
宿題を開き進めていく。
手が止まりそうになる時には、リンがまた圧をかけてくる。
そのおかげで、手を止めずに進められる。
そして、リンの協力もあったおかげでなんとか終わった。
日を跨ぎそうだったけれど。
「お、終わったー!」
私は腕をあげ、深呼吸をした。
「お疲れ、義姉さん」
リンが微笑んだ。
この顔を見るために、私は頑張っていたのだ。
「本当にありがとう!」
「義姉さんが頑張ったからだよ」
いつものリンだ。
さっきまで圧がすごかったからな。
私がそうさせてしまっていたのだけれど。
そのあと、リンは部屋に戻った。
私も寝ようと支度をしてからベッドに寝転がった。
明日からまた学園か。
夏休み挟むと、なんか新しく感じる。
新しいというかなんというかなんだけど。
夏休み中も、みんなには会っていたから久しぶりとは感じないかもしれない。
そういえば、会長にも会った。
パーティーでたまたま会ったのだ。
その時、会長になにを言ったかは忘れてしまった。
だが、なんか変だと思った。
一瞬、暗い顔をされたから。
いつもにこやかな人が、暗い顔をされるととても怖い。
私はなにを言ったのだろう。
靄がかかったように、思い出せない。
そのことを思い出そうとしても、思い出せない。
会長と話したことだけは覚えているのだけれど。
そのことは、多分聞いてはいけない。
私の本能がそう告げているのだ。
もしかしたら会長が……
そんなことを考えてしまう。
明日から学園に戻るというのに。
会った時にどういう顔をすればいいのか……
平常心を装えるかな。
それは明日にならなければ分からない。
とりあえず、私は眠った。




