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田舎汁粉を食べに。ぶらり神田明神から将門の首塚まで

作者: コロン

いつもお読み下さりありがとうございます




よろしくお願いします

こんにちは。


皆さんには「食べずに見逃して悔いが残っている食べ物」ってありますか?


私は結構あります。

「あの時食べておけばよかったーーー!泣」

と、悔やみ、諦めきれなければ、近場なら都合をつけて食べに行きます。


どんだけ食いしん坊か!そう思うでしょ?

食いしん坊ならいいのですが…胃が弱くて、食いしん坊を威張れる程食べられません。


ひとくち。


一口食べたいだけなのです。


今回は、その悔いの一口を消化するために神田明神に行くお話です。


神田明神の鳥居の所には、1846年創業の甘酒茶屋「天野屋」があります。

店の外でも甘酒を売っていて、気軽に飲む事が出来ます。


前に神田明神へ行った時、天野屋の外に置かれたメニューの《田舎汁粉》の写真が目に入りました。

赤いお椀に入った、黒いこっくりとしたあん。具は白玉か、お餅か選べます。

「食べたい…」と思ったのですが、その日は時間がなく食べることが出来ませんでした。


それから何年経ってもあの《田舎汁粉》を忘れる事が出来ません。

ふと思い出しては、食べられなかった事を悔やむのです。


いい加減行け。


ですよねー。

行ってきました。

東京駅から二駅目、御茶ノ水からすぐのところです。


神田明神


天平二年、出雲族真神田臣が祖神大己貴命を現在の皇居大手門付近に祀ったのを創祀とし、後、時宗真教上人により平将門公が合わせ祀られ以来江戸総鎮守神田明神として広く庶衆の信仰を集めた。徳川将軍の江戸城拡張に際し、元和二年艮うしとらの鬼門の守護神として現在地に遷座され、歴代将軍家の尊崇篤く、神田祭は天下祭と呼ばれた。その後明治天皇の御親拝を仰ぎ、現在は東京の中心108町の氏神として崇められている。


《 http://10jinja.tokyo/kandajinja.htmlより 》



天野屋の前を擦り抜け、鳥居をくぐり、先ずは参拝です。

前に来た時よりお土産屋が綺麗…というか、近代的になっていました。

神田明神はアニメの聖地にもなっています。前に来た時は、セーラー服のコスプレをした男の娘がウフ♡ウフ写真を撮っていたのですが、残念ながら今回はいませんでした。


境内には神馬の「あかりちゃん」がいます。

「あかりちゃん…あかりちゃん」小さな声で呼びかけてみましたが、我関せずでした。


おみくじを引いたり(大吉でした!今年はもうおみくじ引かない!)、滝に居る3匹の獅子、その真ん中の獅子の口から生える草を「ちょうど獅子が食べているみたいだなー」なんて思いながら見てみたり。


参拝を終え、いよいよ念願の《田舎汁粉》のお店に入ります。

私は白玉の田舎汁粉を、旦那さんは葛餅を注文しました。

お会計は注文時に済ませます。


葛餅を頼んだ旦那さんに向かって、店内に響かないよう小さな声で「クズのお前にピッタリの食べ物だな!」とか、「クズが葛食べてお似合いだな!」などと何度も言って、楽しく葛餅とお汁粉が来るのを待ちます。


来ました。

長年待ち望んだ田舎汁粉です。

付け合わせにフキの佃煮が付いています。

熱々の白玉にあんを絡めてスプーンに乗せ、ハフハフと食べます。


甘い。思っていたより甘い。甘さの中にしょっぱさもあるが、甘い物がご馳走だった時代の甘さ。

私の感想を聞いた旦那さんが「こっちにする?」と言って葛餅と交換してくれました。

私は黙って葛餅を食べました。




さて。

念願の田舎汁粉はクリアしました。

今日はついでに「将門の首塚」まで歩こうと思います。


途中、近江屋洋菓子店に寄り、フルーツポンチを買おうと思いましたが「祭日は市場がお休みなのでフルーツポンチはありません」との事。残念。


その先にある、神田志乃多寿司で、巻き寿司の詰め合わせを購入。


神田明神から、寄り道しても20分くらいで首塚に到着です。


首塚の所でビル群を見上げると、ビルの隙間の空に彩雲を発見しました。

「彩雲だよ!彩雲!御利益あるかな?たくさん見とこ!」と

雲がビルに隠れるまで見ていました。


彩雲が見えなくなったので、目を戻すと…

見える景色の全てがピンク色です。「あれ?全てピンク色に見える…旦那さんの顔もピンクだよ?」と言う私に、旦那さんは「太陽を直視すると目がやられるよね」と、冷静に言いました。


「首塚までピンクに見える」

目をしばしばして2、3分。きちんと見えるようになってから首塚の前に立ちました。


21年に改修を終えた首塚。

前の様なおどろおどろしい雰囲気ではなく、スパッと空間を切り取られたような気を感じます。

塚の両脇には、狛犬ならぬ狛カエルがありました。

これは、首だけでも飛んで帰った将門公にあやかり「無事帰る」「飛んで帰る」の願いを込めて置かれているそうです。


首塚の周りは、日本経団連や、〇〇本社が軒を連ねる日本経済の中心地。

こんな一等地で塚が動かされずにあるのは、間違いなく理由があるのだろうと思わずにいられません。


神田明神から首塚までの散策を終え、皇居のお堀の横にある石の腰掛けに座って巻き寿司を食べました。

いつもは丸の内のOLや、サラリーマンで賑やかな通りも、祝日はとても静か。


隔てる物がない、広い皇居の空を眺めながら「ここに江戸城があったら、また違った景色と歴史だったかな〜…」

なんて思いながら、かっぱ巻きを食べました。



思い残した田舎汁粉のおかげで、とても楽しい散策になりました。

私的には、田舎汁粉より、葛餅の方が好みでした。





(クズだけに!ψ(`∇´)ψ)



※ 旦那さんと私は仲良しです。葛餅だからこそのクズ発言です。クズと言ったからと、不快になる旦那さんではありません。念の為〜笑



拙い文章、最後までお読み下さりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] すみません、見落としてたようです m(_ _)m 出来たら写真も添えて欲しかったです 特に道順を 御茶ノ水駅から秋葉原界隈へは移動した事ありますが あの変はごちゃごちゃしてますから かなり…
[良い点] すごく平和で癒されるエッセイでした! ご夫婦で仲良しでいいですね。 安心して読めました。 甘い物がご馳走だった時代から、味付けを変えていないのでしょうか? 昔に思いを馳せることができるス…
[良い点]  お散歩エッセイ大好きです。  楽しく拝読しました。  甘党なので、甘酒、お汁粉、食べたい♪  仲の良いご夫婦なのですね。  ご馳走さまです。( *´艸)  首塚は改修されていたので…
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