小学生の帰り道
ゲラゲラコンテスト2用 三本目
コント台本
設定 夏休み前の終業式後
男...サラリーマン
小学生1・2...低学年の黄色い帽子をかぶり、ランドセルを背負い、手荷物を沢山持っている。
これは作者が一年ほど前にあった実体験を基にして書きました。
小学生は女子児童でしたが、小さい子でも色々見てるんだなぁと思いました。
ラーメン屋から出てくる男
男「あー豚骨ラーメン旨かった」
男の前を通り過ぎる小学生
男『何で小学生がこんな真っ昼間に下校してるんだ?あぁ、夏休み前の終業式後か』
その後ろについていく男
1「でもさ大人ってさ、ズルいよね」
2「何が?」
1「だって、こんなに重い荷物を持って帰らなくていいんだよ?」
2「あぁ確かにね。荷物多すぎだよね」
男「ブッフォ」
『まさか、その発想は無かったぜ。 思わず変な吹き出し方しちまった』
後ろを振り返り変な目で見てくる小学生 再び歩き始める
1「いつも大人ってそんな感じだよね」
2「そうだね。僕もこの間、宿題終わらせておやつ食べようとしたらね。もう夕飯の時間になるからやめときなさいって言われたんだよ」
1「そういうことあるね。」
2「でもね。お母さんは夕食作ってる最中に沢山つまみ食いをしてるんだよ」
1「あぁそれはズルいね」
2「でしょう。ああいうのを理不尽って言うんだよ」
男『あぁ、あるある。確かに、俺も子供の時はそういうこと考えてたかもな』
立ち止まる小学生 男も立ち止まる
男『たまに子供の話を聞くのは面白いな。ちょっと立ち聞きしていこう』
1「そういえばね。お婆ちゃんがこの前、僕にね。あなたは本当にお母さん、そっくりねって言ってきたんだよ」
2「へぇ、どんなところが?」
1「えっとね、おっとりしてるようで意外にきっちりしてるとこだって」
2「何をやって、そんなこと言われたの?」
1「宿題の話だよ!」
男『それにしてもこの子、見るからに低学年なのに聞き役上手いなぁ』
1「でもね。この間、お母さんとお母さんの友達とでごはん食べに行って割り勘で小銭まできっちりやったって言ってたんだよ」
2「あぁ、なんかケチっぽいね」
1「そうでしょーあんな大人になりたくないって思ったんだー」
男『あぁ...家計を助けるためにやっていることがそんな風に思われてますよ。お母さん!』
2「それなら僕もね。あんな大人になりたくないって思うときあるよ」
1「へぇー」
男『ほう、この落ち着いた感じの少年はいったいどんなことを思ってるんだろうか』
2「あのね。テレビで見たんだけどニートって言う。親のすねかじり?働かずにぐーたら過ごしてる人なんだって」
1「ダメ人間だねー」
2「そんな大人にはなりたくないよねー親泣かせ?とも言うんだってさ。暑いしもう帰ろう?」
1「そうだねー」
1・2「じゃあね、バイバーイ」
1「またねー」
2「またねーバイバーイ」
手を振りながら去っていく小学生
男『じゃあ、俺も子供の見本となるべく仕事を頑張りますかね』
男も立ち去る