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ついでに嶺奈の正体も!?

前回のあらすじ

 早朝から風紀委員長の霧風歩美により自宅に突撃された祐矢。

 しかし彼女、愛華のコアルームに侵入したとして、愛華VS霧風の構図。

 激しいバトルの末、ヒョコっと現れた嶺奈により集中力を乱す二人。

 そのせいで二つの竜巻が祐矢と嶺奈に迫る!


「こ、こっちに来る!」


 早く逃げなきゃならないが、足がすくんで動けない!

 俺は反射的に顔を伏せる――が、いつまで経っても衝撃が襲ってこないことに気付き、恐る恐る顔を上げてみた。


「あれ? あの竜巻は?」


 キョロキョロと見渡すものの、迫ってたはずの竜巻がどこにもない。

 奥では愛華と霧風(きりかぜ)が呆然と立ち竦んでるし、いったいなにがどうなって――あ! そういや嶺奈は無事か!?


「嶺奈!」


 後ろを振り向くと、キョトンとした嶺奈が顔を向けてきた。


「ん? どうしたの祐?」

「え……いや、竜巻がこっちにきてただろ?」

「竜巻? それなら互いにぶつかり合って消滅したんじゃない?」

「ええっ!?」


 そ、そうなのか? とても消えそうには見えなかったが、実際に消えてるんだからそうなんだろうな。

 まぁなんにせよ無事でよかった。


「それよりほら、早く朝ごはん食べて学校行かなきゃ」

「お、おぅ……」


 急かす嶺奈に背中を押され、コアルームを出ようとすると……


「「お待ち(待って)ください!」」


 争ってた二人に呼び止められる。


「嶺奈さん、貴女――ただの人間ではありませんね?」


 予想外の言葉が愛華の口から飛び出る。

 嶺奈が人間じゃないって?

 それに気のせいか、嶺奈を警戒してるようにも感じるが……。


「愛華、いったい何を――「惚けないでください。私の火炎龍(かえんりゅう)に加え、同等の威力と思われるファイヤーストームを消し去ることができるなど、並の人間では到底不可能です」

「…………」


 今度は霧風が被せてきた。

 確かに言われてみればその通りだ。

 あの二つが勝手に消える感じはしなかったし、第三者が手を加えたと言われれば納得できる。


「おかしいと思ったのです。最初に貴女が祐矢さんの部屋を訪れた時、突然コアルームが制御不能になりました。やむを得ず機能を凍結し、正体を明かすために姿を現しましたが、あれは貴女が原因だったのですね?」

「ええっ!?」


 そうか……あの時ガタガタしてたのは、そういう理由からだったんだ……。

 愛華が怪しげなことを企んでると思ってたが、まさか嶺奈が関わってるとは……。


「嶺奈さん……以前私の正体を知った時、貴女は普通の人間だと(おっしゃ)いましたが、そのまま伏せるのは不公平ではありませんか?」

「ちょっ!」


 おいおい、霧風の正体を知ってる3人の内一人は嶺奈なのかよ!

 もうここまできたら嶺奈を普通の目で見ることはできない。

 できれば本当のことを教えてほしいが……。


「……ふぅ。参ったなぁ……まさかこんな事でバレちゃうなんてね」

「嶺奈……」

 

 そしてポツリポツリと語り出す嶺奈。

 その事実は普通に話されたらとても理解はされないであろう内容で、ズバリ嶺奈の父ちゃんが宇宙人なんだとか。

 で、その父ちゃんがある日、宇宙船の故障で地球に不時着する羽目になり、初めてコンタクトをとった相手が嶺奈の母ちゃんってわけだ。


「要するに嶺奈は、宇宙人と地球人のハーフってことか?」

「うん。けれど見た目は変わんないから、さっきみたいに人前でスキルを使わない限り普通の人間と変わらないよ?」


 うん、そりゃね、幼少期からいる俺が気付かなかったくらいだし。


「結局宇宙船の修復は出来なくて、故郷に帰れなくなったパパをママが慰めてるうちに……って感じで、最終的に結ばれたみたい」


 なるほどなぁ。

 既に愛華という前例があるから驚きはしねぇけど、本当に宇宙人が居るなんてなぁ。


「じゃあさ、アメリカ政府が宇宙人と手を組んでるって噂あるじゃん? アレって本当なのか?」

「ううん、それは単なる噂。実際にパパが調べたけれど、宇宙人はいなかったって」


 なぁんだ、てっきり本当かと思ったのに。

 知って残念なような安心したような、複雑な気分だな。


「祐矢さん、そのことなら既にわたくしが調べましたよ?」

「そうなのか?」

「はい。地球に転移してから、わたくしの脅威となり得る存在を調べてましたので、アメリカ政府に関しても既に調べは済んでます」


 さすがは愛華! ――と誉めてやるべきだろうか?


「やっぱり宇宙人はいなかったか?」

「はい。ですが極秘プロジェクトなるものが出てきまして、表向きの宇宙人に関することは完全にブラフ。裏では生物実験及び人体実験を繰り返し、優れた身体能力を持つ存在を作り出そうとしてますね。関係者はミュータントプロジェクトと呼んでるそうです」

「「「…………」」」


 それ……笑えなくね?


「マ、マジなのかそれ?」

「勿論わたくしのような存在が魔術回路を用いてハッキングする可能性を考慮し、ダミーの情報をまぶしてる可能性は否定できませんが、確率的に99.89%は真実であると思われます」


 うげぇ……これは知りたくなかった。

 もし俺らが知ってるのがバレたら、物理的に消されそう……。


「ちなみに遺伝子組み換えも、このプロジェクトを進める上で出来上がった技術のようですね」

「分かった、もういい……」


 それ以上は知りたくない……。

 心臓に悪いし、話題を変えよう。

 

「……コホン。アメリカの話は置いといて、嶺奈はどうやって竜巻を消したんだ?」

「ああ、それね。パパが持ってたスキルをコピーしたものなんだけど、重力を利用して消滅させたの」

「重力?」

「うん、竜巻の上部に地球と同じ重力を生み出して、互いに引き合うようにしたの。つまり二つの重力が重なることにより、打ち消しあったように見えるってわけ。でもそれだけだとその中心がブラックホール状態になって、周囲が大変なことになるから――」


 ダメだ、さっぱり分からん……。

 聞いても分からんので、とにかく消すことができたってことにしとこう。

 つ~かこれから学校で授業なのに、朝っぱらから頭が――って、そういや学校!


「今何時――ヤバッ、8時20分を過ぎてるじゃねぇか!」

「「ええっ!?」」


 俺に続いて嶺奈と霧風も時計を見る。

 当然時刻は同じはずだ。


「くそっ、のんびりしてる場合じゃない! 早く行くぞ!」


 急いで着替えを済ませて外へ飛び出る。

 もう朝飯食ってる隙もねぇ!

 つ~か何で教えてくれなかった母ちゃん! って言ったら、てっきり休みなのかと思ってたらしい。

 そう言われると何も言えねぇ……。


「皆さん、残り5分です!」

「む、無理無理、絶対無理~!」


 さすがの霧風も焦りを見せ、嶺奈は既に諦めてる感じだ。

 くそっ、こんなくだらない理由で遅刻は勘弁してくれぇぇ――あ、あれ? なんだこの感じは? 身体が軽く感じる!?


「祐矢さん、加速スキルです」

「あっ!」


 そうだ、愛華に言われて思い出した!

 プレミアムガチャチケットでゲットした加速スキルがあるじゃないか!


「よし皆、俺に捕まれ!」


 全員が俺の腕を掴んだところで、思いっきり地面を蹴る!


「うぉ!」


 こりゃ凄ぇ! 車より速い上に、周囲が停止してるように見えるから回避も余裕だ!

 これならギリギリまで寝てても間に合うな。


「す、凄いです冴木君! 現代忍者でも、ここまで速い人はいません!」


 いや霧風さんよ、もう驚きはしないけど、現代社会のあちこちに忍者が潜んでるって事なのか?


「祐ってば凄いじゃん! まるでパパの宇宙船シミュレーターみたい!」


 そりゃ是非とも体験してみたいな。


「祐矢さん、学校に着くまでは止まらないでくださいね? 1度止まると、次の発動まで時間を要しますので」

「了~解!」


 愛華の忠告を受け、ノーブレーキで突っ走る。

 遅刻ギリギリで走ってる男子の横を通り抜けると、ソイツは驚いて腰を抜かしてしまった。

 残念ながら遅刻確定だなありゃ。


「っしゃあ到着!」


 教室に着くと残り1分を切っていた。



 ガララッ!


「よぉ~し、皆席につけ~」


 危ねぇ危ねぇ、間一髪だったな。


「朝のホームルームを始めるぞ~。あ、そうそう、荒井と霧風と冴木二人は今すぐ校長室に行くように」

「え?」


 なんの偶然か知らんけど、どうして俺ら4人が?


「理由は俺も聞かされてない。大事な話があるとしか言われてないから、校長から直接聞くように」


 もう厄介事な感じしかしない……。


アメリカ政府に関しては完全に作者の妄想です。

真に受けないよう願います。

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