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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
間章 アヤトは新入生です……?
97/141

94 始まってからの三日です1

第二章スタートです。

「おい、アヤト。魔法を教える時、俺と約束したよな。」


父の部屋で僕は説教を受けていた。

入学式の日から数えて四日目、授業があった日で数えると三日目のことである。


「俺は言ったよな、絶対に魔法を使って人に迷惑をかけるような事をするなと。」


「……はい。」


「確かに、あいつらにも悪いところはあったと思うがやり過ぎだ。

とりあえず三日間、魔法の練習は禁止。

もし、次やったら……分かっているな。」


どうしてこうなってしまったのか。

初等学校が始まってからの三日間の話をしよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一日目


「はぁー。」


目の下に隈を作った僕はため息をつきながら村への道を歩いていた。

新しい生活に気分が高揚しているなどと言うことはもちろん無い。

魔法を使うことを楽しみにしていたのに、魔力が無いと言われたのだ。

神様に才能をもらい、ちゃんと持っているとお墨付きももらったのに。

それで昨日は取り乱してしまった。


けれど、一晩経ち、頭が冷えると疑問が浮かんだ。

じゃあ、僕が身体強化とか魔力放出で使っていたのは何なんだろうか。

そういえば、魔力放出のテストの時にお父さんが何か言ったような……

そうだ、あのときお父さんが立ててた仮説。

そのうちの一つ、僕が使っていたのが魔力とは別の力かもしれないって奴。

もしかするとそれなんじゃないか?

だけど、もしそれだったとしても

魔導具が使えないことに変わりは無いんだよな……


肩を落として進んでいると、


「……おはよう。」

「おはよう、アヤト。」


どうやら村に着いていたらしい。

亜麻色髪の少女と銀髪の少女が待っていた。


「おはよう。ふたりともわざわざこっちまで来るなんてどうしたの?」


「昨日、アヤト君、元気がなかったから……」


「心配してあげてるってことよ。」


そうなのか……フリッツさんから話を聞いた後の僕は

(はた)から見るとたいそう暗かったらしい。


「二人ともありがとう。」


僕たちは桜の散り始めた道を学校に向かって歩いて行くのであった。

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