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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
一章 アヤトは成長中です
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91 いよいよ測定の時間です1

「いつもどおり高学年からやるぞ。

テレージア先生は一年生に教えておいてください。」


「はーい。じゃあ、一年生のみんなは一旦隣の教室に移動だよー。」


生徒全員は校庭から戻ってきて、低学年教室に入っていた。

フリッツさんがこの部屋に準備していた機械で、魔力波の測定を行うらしい。

上の学年が測っている間に、僕たちは魔導具の基本的な事を教えてもらうことになっているのだ。


「はい、みんなは魔法って言葉を聞いたことはあるかな?」


先生の問いに六人全員が頷く。


「おぉ、今年は全員かー。

まあ、魔法学の教授の息子さんとか

フリッツさんの秘蔵っ子とかいるからそんなもんかな。」


そう言うと、先生は黒板になにやら図を描きだした。


「はい、今から測定する魔力波特性っていうのは、

みんなの体から出ている魔力の特徴のことね。

で、測ったときに色と数字を言われるんだけど、

数字の方をちゃんと覚えておいてね。

魔導具を使ったり調整するときに必要になるから。」


特性数値というらしいがこれは百から千あたりまでの数字が出てくるとのことだ。

千に近いところで魔力色は紫、百五十ぐらいで赤らしい。

それと、自分の魔力を言うときには特性数値ではなく魔力色で言うようにとの注意を受けた。

数値ぐらいに細かいものがばれると、たまに非常に面倒くさいことに巻き込まれるとのことだ。


「魔力波特性についてはこんな感じだね。」


そう言ってから、先生は黒板に描かれた魔導具の図を指差す。


「次は、魔導具の基本を教えていくから覚えてね。

まず、各部の名前からね。

一つ目、ここ端子――」


端子から始まり、調整ダイヤル、出力パネルと続いていくが……

うん、もう父から聞いて知っている。

そんなわけで、ボーッと聞き流していると、


「――うーんとー、じゃあアヤト君分かりますか?」


何か質問されたが、内容が飛んでしまった。


「すいません、質問何でしたっけ?」


「もう、ちゃんと聞いててくださいよ。もう一回言いますよ。

魔導具の発明者は誰でしょう?」


それは、公都の図書館から借りた本で読んだ……


「ベル・フォンターニュです。」


「正解。さすがにアヤト君は知ってるわね。

みんな、このベル博士はアヤト君のひいお爺さんなのよ。」


みんなから驚きの声が上がる。

……ギームは相変わらず寝ているが。


「それじゃあ、魔法についてはここまで。」


そう言うと、先生は黒板の図を消していった。


「時間が来るまで、式の前に出来なかった質問タイムといきましょう。

質問がある人、挙手(きょーしゅ)。」


どこ生まれなんですか?

実は隣の国のね――

好きな食べ物は?

ラアメンかな。大学時代にすっかり嵌まっちゃって。

年齢は?

女の子にそんな質問はダメでーす。

なんで先生になろうと?

…………子供の成長を見ていきたいと思ったから……かな?

――


フリッツさんが「測定の時間ですよ。」と呼びに来るまで

わいわいと質問タイムは続いていった。

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いつもありがとうございます。

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