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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
一章 アヤトは成長中です
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60 アジトは地下です1

光の灯る通路を駆けていく。

ディーさんの後ろに母、ネロさん、

そして僕、チェルミナさん、ウォーレルさんと続く。

時々フード付きローブを着た人が倒れているのは

偵察の時にディーさんがやったのか?


角を曲がるとフードを被った三人が待ち構えていた。


「ここを」


「通りたくば」


「俺達を」


「た」「お」「し」「て」「か」「ら」「に」「し」「ろ」


パート分け細かすぎだろっ。

しかも息ぴったりだし。


そんな事に気をとられていると、

不意に刺突剣を持った一人が突っ込んでくる。

ディーさんは男の剣を両手に持った二本の剣で正確にはじいていく。

片方の剣は半分になったままなのに。

その向こう側では、一人が魔導具を構え、もう一人がナイフを構えている。


「二班は下がれ。」


ディーさんの指示に従って、七メーテ程距離をとる。


そこから成り行きを見守っていると、

何度目かの打ち合いで男が少しバランスを崩す。

その隙を突こうとディーさんが踏み込もうとした時、

後ろの男の内一人がディーさんの踏み込み足が着くところにナイフを投げる。

ディーさんは咄嗟に足を横にずらし避けるが、

無理に動かしたせいか体勢が崩れている。

そこにもう一人から炎弾が撃ち込まれるが、

母が氷壁を作り出して防ぐ。


「サンキュー、メアリーさん。

みんな気をつけろ。こいつら、連携がうまいぞ。

それとすまん、ネロさんにも援護して欲しい。」


「分かったよ。」


返事をして魔導具のセットをするネロさん。


「それから、ウォーレルとチェルミナは坊主をしっかり守れよ。」


ディーさんの言葉と同時に向こうからナイフが飛んでくる。

それをウォーレルさんが盾でたたき落とす。


「ありがとうございます。」


「……去年のお返しだ。」


ウォーレルさんは前方を見据えている。

その代わりに、チェルミナさんが背後を警戒している。


しばらくは拮抗していたが、やはりネロさんが加わったディーさん達は

相手を圧倒しているようでじりじりと追い詰めている。

すると、


「「「もう無理だ。てったーい。」」」


三人はぴったり同じタイミングでそう言い、

後ろの一人が丸い玉を取り出した。


あれって、入り口の男の……


「させるかよ。」


とディーさんが肉薄しようとするが、間に合わず

玉が地面に叩きつけられてしまう。


男達とディーさん達を巻き込んで辺りに広がる煙。

ただ、入り口で男が使った物より小規模のものだったのか

僕たちのところまでは届いていない。


すると、煙の中から男三人がこちらに飛び出してきた。

一人が投げたナイフはチェルミナさんが氷弾で撃ち落とす。

一人が撃ってきた魔法はウォーレルさんが盾で防ぐ。

しかし、もう一人レイピアを持った男が僕の方に向かってくる。

突き出される剣。


「アヤト君っ。」


その状況で僕は……

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