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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
一章 アヤトは成長中です
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55 犯人は潜伏中です6

ミリアちゃんが危ないっ

と駆け出していた僕の耳には、

土煙の中からキーンという金属音が聞こえていた。


一体何が?


さすがに土煙の中に突入するわけにはいかないので、

その手前で構える。


そして、煙が晴れるとそこには……


刀を持った右腕を左手で押さえる男と、

右手に半分になった剣を持っているディーさんがいた。

ミリアちゃんは……良かった無事みたいだ。


「いやー、外しちゃいましたかー。

そっちのお姉さん、良い援護ですねー」


そう言って、ヘラヘラ笑っている男。


何なんだあいつは。


全員が警戒し、動きを止めている。


「奥の手外したし、逃げさせてもらいますわー」


そう言って、男は左手で腰の袋から何かを取り出し

地面に叩きつける。

すると、煙が辺りに広がる。


「では~」


そんな声とともに駆けていく足音が聞こえてくる。


「待てっ。」


ディーさんが叫ぶが、

煙が晴れるともう男の姿は無かった。




「みんな大丈夫か?」


五人全員集まる。


「僕たちは大丈夫だけど、

ディーさん、その剣……」


ディーさんが持っていた半分になった剣は

近づいて見ると断面はなめらかで、

よく光を反射している。


「ああ、多分奴に切られた。折れたんじゃなくてな。

ネロさんが援護してくれなかったら、

真っ二つになってたのはこの剣じゃなくて

俺の身体だっただろうな。」


はっはっは、とディーさんは冗談めかして笑うが、

こっちにとっては笑い事では無い。

相手には、こっちの最大戦力であるディーさんを

打ち負かしかねない敵がいるってことなんだから。

みんなが黙っていると、ディーさんは言う。


「まあ、俺だってそんな簡単に負けるつもりは無いから大丈夫だ。

それより、これからの話だ。」


そう言って真面目な顔になるディーさん。


「番が居たことを考えると、ほぼほぼここが当たりだろう。

これから地下水道に入るつもりだが、

さっきの男のこともギルドに報告しなきゃならん。

それで、誰かにギルドまで行って来て

報告と応援要請をしてきて欲しいんだが……」


「わたしが行きましょう。」


ここで母が手を挙げる。


「アヤトとミリアちゃんも行きますよ。」


「えっ?」


「えっ?じゃない。ここからは危険なんですよ。

だから一旦ギルドに戻るの。」


「メアリー、待った。

もし、ギルドに戻る最中にあの男に襲われたら

一人で二人を守れる?

それよりはどっちか一人

こっちについて来させたほうが

なにか起きたときに対応しやすいと思うけど。

残った方は私が全力で守るし。」


「そう……ネロが守るっていうなら。

でも、アジトとか見つけても勝手に突入しないでくださいね。」


その後、役割分担と一応の作戦を詰めた。

地下水道を探索するのは、ディーさんとネロさん、僕。

ギルドに戻るのは、母とミリアちゃんだ。


「じゃあ、くれぐれも無茶はしないようにしてください。」


「……きをつけて。」


「そっちも気をつけろよ。」


「応援呼ぶの頼んだよー。」


「いってきます。」


こうして、僕たちは行動を開始するのであった。

執筆中によくパソコンが固まる……

どうしよう……

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