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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
一章 アヤトは成長中です
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52 犯人は潜伏中です3

「ああ、そうだ。俺が暁の旅団のディーだ。」


「そちらからは、東地区で聞き込みをしたけれど、

情報は無かったということですね。」


「ああ。ギルドには何か新しい情報は入っているか?」


「それがほとんど無いんですよ。

犯人を捕まえるどころか、足取りも掴めません。

いくつかのパーティーが、

西、南西、南東、北東の大通りと、

広場において聞き込みを行ったのですが、

誰も目撃していないようです。

北地区で聞き込みをしたパーティーからの報告では、

何人かが地下層の入り口に入っていくのを

見たと言っていたとのことですが。」


「北区の地下か……

そのあとどこに向かったかは分かっていないんだな。」


「はい。そこで行き詰まっているとのことです。

今は隠れられそうなところをしらみつぶしに探しているところです。」


「いま捜索中のパーティーは?」


「把握しているところでは、

北地区で十パーティー、南地区で三パーティー、西地区に三パーティーで、

ここ東地区には暁の旅団さんともう一パーティーですね。

もう少しこっちに回しますか?」


「いや、いいだろう。

それよりも、それだけ探していて見つからないのか……」


「そうですね、それほど相手が手練れなのか。

……それでは、私はギルド本部に戻ります。」


「ああ、わざわざここまでありがとう。」


では、と言ってギルド職員さんは走って行く。

それを見送ってから僕たちは話し合いを再開する。


「坊主達はどう思う?」


えーっと……


「大通りでの目撃証言が無いということは、

犯人は通りを渡っていない。

つまり、まだ北地区に隠れている?」


「そうだな、俺もそう考える。

嬢ちゃんはどう思う?」


「……えと、……ちか。」


「ん?地下?

……ああ、犯人が地下に向かったっていう話か。

そこで足取りが途絶えたのが気になるがどうだろう。」


悩んでいるディーさんを見ていると、

左袖が引っ張られる。

そちらを見ると、

ミリアちゃんが地面を指さして首をかしげている。

何だろう。

下を見ると、これは排水溝か?


「ディーさん、この下ってなにがあるの?」


「この下?ああ、そういえば地下水路があったな。

ん?地下……水路?

もしかして、北地区の地下とつながっていたりするのか?

もし移動出来るとしたら……

ここが当たりかもしれない。でかしたぞ坊主。」


「いえ、ミリアちゃんが気付いたんです。」


「そうか、嬢ちゃんありがとな。」


少し顔を赤くしてうつむくミリアちゃん。

やっぱり可愛いな。


「じゃあ、移動するぞ。」


「ディーさん、移動ってどこへ?」


「こっちに東地区の水路に入る入り口があるんだよ。」


なるほど。


僕たちはディーさんに続いて移動していくのであった。

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