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魔法使いは理系です  作者: 山石竜史
一章 アヤトは成長中です
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16 主人公は天然たらしです

「お~い、アヤト~。」


ミリアちゃんと中央広場に来ていた僕にそんな声がかけられた。

見ると、いつもの三人組だ。


僕が手を振って応えると、三人組はこちらに近づいてくる。

すると、僕の服が後ろに引っ張られたように感じた。

不思議に思った僕が後ろを見ると、

ミリアちゃんが僕の服をつかんで、三人から身を隠そうとしていた。


かわいい……

軽く我を失っていると。


「ところでそっちは?」


アレフが僕の後ろを指差して言う。


「こっちはフリッツさんのところのミリアちゃん。」


「フリッツさん?あー、たまにみかける、むしょくのひと。」


ふっ、ふふっ、フリッツさんって、ククッそう思われていたのかぁぁアハハハハ。

ふぅ、そういえばあの店は本当は五歳まで入っちゃダメなんだったっけ。

そりゃ、子供からは仕事が無いように見えるか。


「おれはアレフ、こっちがビートで、そっちはギーム。

よろしく、ミリアちゃん。」

「よろしく。」

「……zzz。」


「……よ…よろ…しく。」


こう挨拶をかわしたところで、


ズビシッ

アレフがギームの頭をはたいた。


「ぼくは、あいてがおんなのこでも、てかげんしないよ。

……ハッ、……びしょうじょきし とのけっとうは?」


「「「しらねーよ。」」」


続けて僕は言う。


「けっとうなんかじゃなくて、

まずは『こっちのびしょうじょ』にあいさつしてよ、ギーム。」


すると、


「「ははーん。」」


「なっ、なんだよ。」


アレフとビートは何か理解したとでも言いたげな顔をするし、


「zzz……」


ギームはまた寝るし、


「び…びしょ…うじょ……~~。」


ミリアちゃんは悶え始める。


なんなんだ?この反応は。

てかギーム、寝るなっ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さて、これからどうする?」


アレフがそう言い、

全員で悩み始める。

ミリアちゃんも含めて。


恥ずかしがり屋のミリアちゃんは初対面の三人がいるのに大丈夫かって?

僕も心配で尋ねたよ。そうしたら、


「ア…ヤト…くんと、いっ…しょなら。」


本人がそう言うんだから多分大丈夫だろう。

なお、このやりとりの間、アレフとビートは生暖かい目でこちらを見ていた。

本当に、なんなんだ?


ミリアちゃんのことを考えてふと思いついた。


「そうだ、ミリアちゃんはむらのことあんまりしらないから(……おもにフリッツさんのせいで)、

みんなでむらをまわるのはどう?」


「「いいね。」」

「……zzz。」

コクリ。


みんなが肯定の返事をしてくれたのでこれで決まりだ。

そうしてまずは例の八百屋と肉屋の方に向かうのであった。


「フリッツさんのせいでって?」


ビートに聞かれてたっ。

というか声に出てたっ。

ミリアちゃんの手前、僕は適当に取り繕っておくのであった。

おかげさまでユニークアクセスが500に到達しました。

今後もよろしくお願いします。

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