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エピソード3 魔王竜一派 Age32

竜族とは、元々普通の人間達が竜を飼い慣らす遊牧民族であった、魔王竜デストラストを見つけてからそれに釘付けになり、執拗に全ての竜を駆使し飼い慣らそうとした、捕獲まであと一歩の所、グリードが現れる。


「こいつは俺様のペットだ、だがここまでやったのは賞賛に値する、代わりに力を与えてやるからそいつを放せ」


竜族はグリードを恐れ竜を解放した、その時に竜になれる力、いや呪いを手に入れたという。


それと佐藤が転生したのはこいつらを倒すのが目的らしい。


「また物騒な連中だな、その力で暴れ回ってると?」


「そう爆炎の栄竜を筆頭にね、あと側近に霧の仙竜と回復の愛竜がいる、3人とその取り巻きは魔王竜一派と呼ばれ、そいつらを確実に始末して後は一族全て制圧する」


「それで計画は?」


――


「なんでニンジャのコスプレをしなきゃいけないんだ」


「忍者装束だけどただの服じゃない、この島で育てられてる蚕の糸を縫うと刃も弾く程強靭な布になり生きたミスリルと呼ばれてる、天女の衣だよ」


「メンバーは私とバートラム、天崎とレッドでいいのか?」


「あと2人忍者がいる」


現れたのは黒目の大男と額に2本の長い角の生えた鬼のような女、女の首には巨大な百足がぶら下がっていた、顔にはおかめの面が取り付けられており目の穴から触角が飛び出ている、彼女らには危害を加える様子もなく懐いているようだった。


「あれは悪魔か?」


「そうだ、稀に懐く妖がいてこいつは油の妖 油月、次いでにわっちは発火の忍者 遊炎」


「儂は重力の忍者 逆倉」


「私は氷の忍者 赤金剛」


レッドはそう名乗った、赤金剛というのは2人と同じでコードネームの様なものか。


「それじゃ行こうか」


天崎は薙刀を回す、どうやら刀身は俺の愛用してるナイフと同じミスリル製の様だ。


「なあ天崎、デストラストを倒せるって信じてたのか?」


「当たり前でしょ、前世であんなの見せられたらね」


目の前が青い火で包まれるが熱くはなかった、火が消えた瞬間、そこは天崎の城ではなかった。


天崎の能力、狐火で奴らの島に俺とバートラムと天崎、忍者3人で瞬間移動し例の3匹をぶっ殺

し制圧、それが大まかな任務だ。


「ここが竜族の里か」


全員武器を構える、丘の上に巨大な塔が立っていた、そこは規則的だがバベルの塔の様な構造になっていた、窓にはガラスが無いようで何時でも飛び立てる形になっている。


「わっちらが塔の上に行って油を撒くから、あんたらは飛び出した竜を撃ち落として」


遊炎がそう言うと逆倉と手を繋げば宙を浮き、塔のてっぺんまで届くと横へ飛んだ、あれが彼の能力だろう。


「アミーピストル貸して」


天崎に片方のピストルを渡す。


「バートラムは遠くで魔法を使う竜と()()()竜族のみ狙え、2人とも急所は外して羽を撃つんだぞ」


「ええ」「分かった」


遊炎の妖が油を流すと臭いに気付かれたか塔から竜が窓中に一斉に飛び出す。


「撃て!」


俺達は翼に撃ち墜落させる、だが数が多く撃ち漏れた竜達が襲いかかる、天崎は薙刀に持ち替え振るい、爪で引っ掻こうとした前腕を切り落とした。


「がっ!」


俺が竜に掴まってしまい、一気に上空へ舞い上がる、手裏剣が竜の腹と羽に突き刺さり、地面へ急降下して行った。


まずい、このままじゃ衝突するぞ。


その瞬間逆倉が飛び出し俺を掴み脇に抱えた。


「地面に落ちる瞬間逆に重力を戻せば死なないで済む」


「ありがとう、助かった」


彼は何も言わず空へ飛び出し、まだ襲いかかる竜の首を掴んだ。


「空を飛べるのはお前達だけじゃない!」


竜を投げ隣の奴にぶん投げた、するとそれを回避しては口からプラズマの様な物を発射し逆倉にぶつけようとした、だがバートラムが狙撃銃を発射し竜の羽を撃ち抜くことで阻止した。


「降参です!」


羽を破られた竜族の1人が命乞いをする。


「竜共を静まらせろ!」


天崎がそう言うと竜族は口笛を吹く、すると竜達は一斉に滑空し地上へ降り立った。


「3匹は何処だ!?ここにいるか?」


竜の肉体は段々縮み行き、やがて人の身体に変化した、それは少女の身体で、裸だった。


「ひいいい!!!油の臭いで起きて外に出ただけなんですううう!!」


天崎はお構い無しに手錠を掛け押さえつける。


「聞いてんだよ、おめえの長が何処にいるのか!!!!」


天崎は少女の血まみれの肩を掴むとそして刑事顔負けに高圧的に問いかけた。


「長は今ここに居ません!お願いします信じてください!」


「は?おいそれって、どういう事だ?」


俺は塔の上へ合図する天崎に聞く。


「ザポネに戻る今すぐに、金剛は上の2人と塔を制圧」


「御意」


――


一方リズとアウリスとメイは温泉に浸かって居た。


「気持ちいいですわ〜」


「極楽極楽〜」


「おいリズあたしの腹にジャブ入れてみろ」


「分かりましたわ」


アウリスが腹を突き出す、相変わらず鋼鉄のような腹筋でリズのパンチはびくともしなかった。


「リズ様の樽を粉砕した殺人拳がまるでそよ風のように、恐縮です!」


「まるでタングステン板ですの、それよりあの商売敵のデブ腹を思い切り叩き込みたいですわ、あいつむかつくんですの!」


「アウリス様リズ様、ザポネって竜はいますか!?」


騒ぐメイにしばらく2人は無数の竜が空を駆け巡るのをぼーっと見ていると、恐ろしい事実に気が付く。


「ザポネで竜を見るのは


凄まじい力によって温泉の湯が揺れ波が作られ、全員流された。


「クソ、何事だ!」


「全員出ましょう!」


急いで着替えて温泉を出る、イギルとガウラも合流する。


「メイ、ガウラを安全な所へ連れて行ってくれ」


イギルは頼むとガウラをメイの元へ押し、手を繋ぎ素早く向かった。


「アミラ達は?」


「知らん、あたしらでやるぞ」


――


竜族は街を旋回しある者を探していた。


「居たか視竜」


「栄竜様、ここにエルフはおりません」


「という事は狙い通り里を先回りされたか」


「狙い通り…それでよかったのでしょうか」


「あそこは腰抜けしかおらぬ、皆殺しにされたとて我々にはなんの被害もない」


「それにあのクソギツネも居ないから暴れホーダイじゃない♡」


「それもそうだな、それじゃぶっ潰して参ろうか」


栄竜がもう一度口に炎の塊を貯める。


「テオ様と同じ力、パクリですわ許せませんわ!」


街に放つ瞬間、栄竜の横腹に日本刀が突き刺さり、軌道が逸れて海へ落ち水柱が巻き上がった、それもかなり大きくまともに喰らえば街が消し飛んだろう。


「栄竜様!」


愛竜は下降を始める栄竜の腹を背で支え、光を放つ。


「この剣投げやすいですわ!」


リズが刀鍛冶から日本刀を盗み出し竜へ投げたのだ。


「おい仙竜!早くしろ!」


仙竜から霧が現れ栄竜達を覆うと部下達を盾にするように前へ旋回させながらリズから離れた。


「逃げるなんて卑怯者ですわ!」


「おおい!俺の最高傑作になにしてくれてんだああああ!!ってうああああ!!!竜族だあああああ!」


刀工が飛び出し次の刀を握るリズを叱るがそれどころじゃない、街中大騒ぎで人々は建物へ逃げ込んだ。


「嬢ちゃんこれ使え!」


向かいの竹職人がリズに竹槍を入れた籠を渡す。


「イギル、あたしとリズの援護しろ」


「おう!」


――


「遅かったか…」


狐火で戻り、すでに街中に竜が飛び交ってる様子を見た天崎は舌打ちをし呟く。


「まあ5年くらいは来なかったんだろ」


「それは今までデストラストを殺されて暴徒化した竜族を私が何とか抑えてたからだけど?」


「お勤めご苦労様です…」


「どうするんだ天崎!ヘラクレスも全部で9発しか無いし俺達だけじゃ無理だ」


「何も策が無いわけじゃない」


その瞬間石が竜の方へ飛び、次々と墜落させて行った。


「トレビシェットか!」


「壁内の各箇所に組み立て式物見櫓で奴らに破壊させないよう身を隠し、時が来たら兵士達が組み立て瞬時に竜へ攻撃が出来る」


次々と塔が空へ伸び完成して行く、油圧式か?ザンドラとラードアが繁栄してる中ザポネはとんでもないものを開発したな。


「まるで雛壇だな」


「作るのはかなり苦労したのよ、〈明かりをつけましょぼんぼりに〉


俺の言葉に何か気づいたのか天崎が急に歌い出し1人狐火で戦中の街中に飛び込むがそれでも歌う。


〈お花をあげましょ桃の花、五人囃子の笛太鼓〉


彼女の歌声に竜達が飛び込むが、狐火で顔を覆われ身動きが取れなくなり、そこをすかさず飛んでくる岩によって体を貫き蜂の巣にする。


〈今日は楽しいひなまつり〉


やがて周りを飛んでいた竜が全て墜落して行き、それを見て笑った。


「あらリズちゃん」


近くにリズが居た、竹槍を投げ的確に竜の急所に当てている、この子スパルタ兵として生まれていたら凄まじい功績をもたらしただろうな。


「あんた、天崎さんじゃねえか」


イギルがリズに飛びかかる竜の首を切る中天崎に気付く。


「避難して、ここは危ないよ」


「何言ってんだ?あたし達はザンドラの兵士だぜ!」


アウリスとイギルが刀で飛び込む竜に次々と一刀両断にしていく。


「やっぱ斧の方がいいやってリズあぶねえ!」


切りこぼした竜が足爪を立てリズに襲いかかる。


――――カヒュンッッッ!!!


そんな突き抜ける轟音が建物の壁から響いた時、リズを掴むはずだった竜が全身の力を失い地面に滑り落ちて行った。


「バートラムさん、やっぱりあの箱ヘラクレスが入ってましたの!」


銃声とともに竜達が次々と撃ち落とされていく。


「おい姉貴!どうなってんだよ!このこと知ってたのか!?」「そうだアミラ!ガウラもいるんだぞ!危険なのを知ってたのに行かせたのかこの大馬鹿者!」


俺がサブマシンガン2丁をリロードしてる時、イギルとアウリスが詰め寄り捲し立てる。


「みんなすまない、本当は竜の里だけで任務は終えるはずだった」


弁明する俺の前に天崎が前に立つ。


「いいえ、悪いのは私だよ、アミー達には秘密にするように言ってたの」


「とにかくお前達も武器を持て」


バートラムはバックを地面に落とし開け武器を配る。


「あっしらも戦いやす!」


刀工と竹職人だけでなく、同じ建物に避難した者も前に出る。


「よし!みんなは援護してくれ、くれぐれも味方を打つんじゃないぞ竜を狙うんだ、バートラムは近くの櫓へ向かって3匹を重点的に狙え、私と天崎で引き付ける!」


「殺ってやりますわよ!!」


リズが猟銃に弾を込め、ボルトハンドルをスライドさせ空へ銃口を向けた。

評価とブクマも出来ればお願いします

広告の下にある星マークを1番右を押して全てを光らせてください、評価してくれたら竜族の娘といちゃいちゃできるかも、勿論竜の状態で

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